【鉄旅】千葉は“鉄道天国”だった!
車で巡る「必見鉄道スポット」&グル
メ・絶景旅

鉄道ファンにはたまらない「鉄道スポット」が点在している千葉県。今回は成田空港発着のLCCを使って、千葉県の注目鉄道と、合わせて楽しみたい絶品グルメ&絶景スポットを、レンタカーで回る旅に出発。全国の「鉄男」はもちろん、女子も楽しめる、<鉄道天国・千葉>をご紹介!

千葉に住む“鉄道好き”の鉄男。今回、数年前に地方に引っ越してしまった中学時代の同級生女子が、久々に帰省することを知った鉄男。
【写真】千葉鉄道&絶品グルメを写真で見る!(29点)
LCC(格安航空会社)を利用して、成田空港に降り立った女子を出迎えた鉄男は、「千葉をゆっくりドライブもいいね」という女子のリクエストに応え、千葉エリアの注目鉄道をめぐる旅に連れ出すことにした。
今回は久留里線、いすみ線、銚子電鉄線、成田スカイアクセス線、小湊鉄道線の5路線沿線をドライブすることに。その途中で出会った絶景・珍景・絶品・珍味、そして驚愕のエピソードとは……!?

<千葉鉄道旅>もくじ
1.【久留里線】知られざる絶景の天守閣と、名水&名酒を味わう
2.【いすみ線】丘の上に「レア鉄道」が集まるマル秘スポット!
3.【銚子電鉄線】車両基地に潜入&絶品カフェスイーツを堪能
4.【成田スカイアクセス線】「空の鉄」を激写&絶品うなぎ!
5.【小湊鉄道線】エキナカにある大人気「極楽足湯」!
【久留里線】山の上にある、天守閣からの絶景は必見!
女子を出迎えた鉄男は、成田空港1Fにある専用カウンターでレンタカーを手配。成田空港のレンタカー取り扱いは5社、ニッポンレンタカーは早朝から発着するLCCに合わせて、24時間営業なのが嬉しい。
車に乗り込み、まずは久留里線エリアへと向かう。
鉄男と女子の“鉄分”増強ドライブは、かみ合わないトークでスタートした。
鉄男「久留里線は、千葉県内のJR線で唯一の非電化路線でさ、ほら、架線がないでしょ」
女子「ってことはあのバンドの"くるり"もこのへんの出身とか?」
鉄男「違う違う違う。あれは京都の………」(以下、略)
運転席と助手席で退屈なコントのような会話を重ねているうちに、久留里の城下町に着く。
城跡ふもとの駐車場にクルマを止めてプチ山登りといこう。
女子「うわあ! きれーーーい!」
本丸跡地に再建された天守閣(復元建造物)のなかは展望室となっていて、お城から千葉の山々を一望できる。「この景色、千葉眺望百景にも登録されてるって」と鉄男。南側に連なる山の向こうは、鴨川や勝浦といった海辺の街。その向こうは太平洋が広がっているはず。
●久留里城
住所:千葉県君津市久留里字内山
城下町で絶品の「名水&名酒」を味わう!
城下町で名水&名酒を味わう
「ひゃー冷たーい」。街には、きれいな水があちこちで湧き出ている。これらは「上総掘りの自噴井戸」で、無料でその湧き水の新鮮さを体験できるという。
その自噴井戸が目印の「藤平酒造」で、女子はお酒の試飲に夢中。
ドライバーの鉄男はそれを横目に久留里線の見どころをスマホでチェック。「久留里駅ではなく、あえてそのひとつ先の小さな無人駅でキハE130を見る!」(鉄男)というわけで、クルマで俵田駅へ。
「うわー、ほんと何もない無人駅だー。このまま列車に乗ってどっか行きたいなーっ!」
日が暮れる俵田駅に、木更津方から新型気動車のヘッドライト。チョイ酔いの女子と、鉄分不足気味の鉄男の“ちぐはぐドライブ”は、続く。
●藤平酒造
住所:千葉県君津市久留里市場147
TEL:0439-27-2043
丘の上に「レア電車」がズラリ!?
【いすみ線】知られざる「空中鉄道庭園」は鉄道ファン必見!
次は、房総半島を縦断する小湊鉄道線といすみ線のエリアを攻める。まずは、太平洋側に線路がのびるいすみ線の大多喜駅へ。
徳川四天王のひとり、本多忠勝が築城した大多喜城の復元建造物を見上げながら、城下町を歩く。「ここは大多喜城を見事にスルーして、“空中鉄道庭園”に連れて行く!」(鉄男)というわけで、地元和菓子をクルマのなかでいただきながら、大原方面へクルマを走らせる。
大多喜にある「御菓子司 津知家」で買い込んだ「上総大多喜城 最中十万石」は、「粒あんが重厚でぎっしり。どっしりとしたボリュームなのに、さっぱりとした甘さがいい」と女子。
●御菓子司津知家
住所:千葉県夷隅郡大多喜町新丁83
TEL:0470-82-2255

ついに遭遇! 田んぼの向こう、丘の上にレア電車が鎮座!?
鉄男「ほら、あの丘の上、見てみてよ」
女子「きゃーっ、な、なーにーあーれーっ!!」
その光景に、誰もが絶句する。田畑が続く何もない土地の先、丘の上に黄や赤、青といった実物の鉄道車両が大量に置いてある。
これが「いすみポッポの丘」。小高い丘に15両以上の鉄道車両が眠る“空中庭園”で、鶏卵牧場を営むオーナーがつくったことから、車両の中で新鮮な玉子が買えたり、「卵かけごはん」も試せる。
女子「うわーっ、ワタシ、この電車が走る沿線に住んでたことある!」
最近、このポッポの丘にやってきた丸ノ内線400形(454号)の車内に入って懐かしむ女子。
「ちなみに、この電車には乗ったことがないはず。いま02系だから」と鉄男がツッコミを入れたが、女子は完全に無視。北陸の路面電車(デ7000形7052号)車内に移動し、玉子や海苔の買い物にひとり夢中だった。
●いすみ ポッポの丘
住所:千葉県いすみ市作田1298
TEL:0470-62-6751
銚子鉄道の<シャコナカ>に潜入!
【銚子電鉄線】「鉄分」も「糖分」も濃い街で、珍景・絶景を堪能!
こんどは、千葉最東端の街、銚子へ。
鉄男「朝ゴハンは、エキナカの金目鯛といく!」
女子「えっ!? ほんと? 朝から?」
クルマを止めた場所は、銚子電鉄観音駅。「こんな小さな駅に金目鯛なんか売ってるの?」という女子を振り切って、「金目焼き、ふたつ」と鉄男。
この観音駅にある売店では、お好み焼きの具をたい焼きの皮で包んで焼いた「金目焼き」(180円)が人気。コトコトと走る銚子電鉄を見ながら、“銚電ローカルフード”を試す。
●観音駅
千葉県銚子市前宿町36-1

そのひとつ先の駅、仲ノ町駅までクルマで移動。ここには銚子電鉄の車両基地である仲ノ町車庫があり、なんと入場券を買うだけで車庫内を見学できちゃうのだ。
女子「ちょっと、ここ入っちゃマズイって……」
鉄男「この車両は京王線で走ってたやつ。こっちは地下鉄丸ノ内線で走ってた」
エキナカの次はシャコナカというわけで、銚子電鉄のリアルな“アトラクション”を体験できた。
●仲ノ町駅
住所:千葉県銚子市新生町2-297
地元で大人気! 銚子で絶品カフェスイーツを堪能
おしゃれな銚子カフェで、絶品スイーツを味わう!
こんどは地上40mの位置から銚子の街を見下ろそう。
女子「うわーっ。青―い! 最っ高ーっ!」
銚子ポートタワーの展望台からは、銚子港をはじめ、利根川、太平洋、犬吠埼灯台、茨城県鹿嶋市まで見える。
●銚子ポートタワー
住所:千葉県銚子市川口町2-6385-267
TEL:0479-24-9500
「鉄分多めに摂取したんで、このあたりで糖分を」というわけで、銚子スイーツといこう。
地元女子高生たちにも人気のお店『ショコリシャス』で、まったりカフェ時間。
鉄男「あー落ち着くなー。ねえ、運転代わってくれない? 居心地よすぎてビールも……」
女子「飲酒運転はダメよ!」
●ショコリシャス
住所:千葉県銚子市大橋町3-4辻野ビル1F104
TEL:0479-26-4678
成田で、「空の鉄分」も補給!
【成田スカイアクセス線】「空の鉄」と「陸の鉄」、両方を体感!
のんびり走るローカル線の沿線をドライブしてきたが、次は“国内最速”の現場に行く。
「在来線の国内最高速と、印旛沼グルメを体感させたい」というわけで、成田スカイアクセス線の印旛日本医大駅を目指してクルマを走らせる。
と、その前に成田空港周辺をドライブなら外せないスポットがある。“空の鉄分”が補給できる「航空科学博物館」へまず、向かおう。
「うわーっ、なんか、航空管制官になった気分!」と女子が興奮するように、同館5階の展望展示室からは、成田空港を離着陸する旅客機を間近に見られるのだ。
「最近では、鉄道好き女子の『鉄子』に対して、飛行機ラブな女子を『空美(そらみ)』って呼ぶらしいよ」(鉄男)
「なんだ~。ぜんぜん空美ちゃんのほうがいい~~~」(女子)
「(な、なぁ~~~にぃい!)」(鉄男)
北側にボーイング777が飛び立ったと思ったら、南側からすぐにB787が着陸。ピーク時には2分に1回離着陸する。日本を代表する国際空港の多忙ぶりが垣間見れる。
●航空科学博物館
住所:千葉県山武郡芝山町岩山111-3
TEL:0479-78-0557

航空科学博物館の興奮をそのままに印旛沼へ。「なんか、すっごい寂しいところに連れてこられた……」と凹む女子に、「ちょっと待ってると衝撃的なシーンに出会えるから」と鉄男。
成田スカイアクセスの上に架かる県道から線路をボーッと眺めていると、向こうからヘッドライトが迫ってきた(シャーシャシャーシャシャーシャシャー…………)。
あっという間に股下を通過していった電車。
鉄男「あれがスカイライナー。新幹線をのぞく在来線という枠で国内最速、時速160kmで走ってる。速いでしょ! 新幹線と同じようなしっかりしたレールが……」
女子「それはわかったから、次はうなぎ、うなぎ、うなぎ♪」
スカイライナーの豪速を間近に見たあとは、印旛沼名物のうなぎをいただきに。
のどかな畔に建つ「レストハウスとみい」のドアを開ける。
印旛沼のほとりで、名物「うなぎ」をパクリ!
印旛沼の地元に愛される食堂で、絶品うなぎをいただく!
印旛沼の西に、日が沈むころ、湖畔に立って夕日を眺める。牧歌的な山河の風景と未来的な成田スカイアクセスの組み合わせが、グッとくる。
●レストハウスとみい
住所:千葉県印西市吉高2215
エキナカでほっと温まる「足湯」を堪能!
【小湊鉄道線】駅構内に、大人気の「足湯」を発見!
「おかげで鉄分はおなかいっぱい」という女子が、「ちょっと足湯にでも浸かりたいなー」というので、こんどは養老渓谷へクルマを走らせる。
と、ちょっと待った! 小湊鉄道線の起点である五井には「五井機関区」と呼ばれる車両基地があり、開業時に活躍した蒸気機関車(SL)が展示されている。
許可を得れば見学できるってことで、「失礼しま~す」と係の人に挨拶して潜入。間近で見る機関車は迫力満点だ。
●五井駅
住所:千葉県市原市五井中央東1-1-2
TEL:0436-21-6773
さて、再び車で移動。途中、「車窓が山ばっかりだったから、きらきらする水面も見たいでしょ」という鉄男の計らいで、高滝湖のほとりにある市原湖畔美術館でひと休み。
●市原湖畔美術館
住所:千葉県市原市不入75-1
TEL:0436-98-1525

「ワカサギ釣りも、やってみたーい!」という女子のオーダーを振り切り、最初のリクエストである足湯へと向かう。
鉄男「はい、着いたよ。足湯に浸かろっか」
女子「えっ!? ここ駅じゃん。養老渓谷駅だけど……」
小湊鉄道線の養老渓谷駅には、なんと、足湯が併設されている。
「わーっ! 入ろ入ろ!」というわけで、駅構内にある足湯に浸かっていると、「カンカンカン♪」と踏切の音。
「来た来た来たキターっ」
(ガラガラガラガラガラ………)
身体がじんわり温まる足湯に浸かりながら、ツートンカラーの小湊鉄道200形気動車を眺める。鉄男は気動車にカメラを向け、女子は市原市の名物「梨サイダー」をゴクッ。身も心も「あったかいんだから~♪」となった。
●養老渓谷足湯
住所:千葉県市原市五井中央東1-1-2
TEL:0436-21-6771(小湊鐵道・運輸課)

体があたたまると、次は腹が減ってきた。
「この駅の近くにね、『兼龍』っていうラーメン屋さんがあるんだけど、ボリュームもあっておいしいって評判よ」
駅員さんの地元グルメ指南に従い、『ラーメン 兼龍』の暖簾をくぐる。
「えええええ!! デカ!」
小さな集落のなかでひっそりと営む兼龍の店構えからは想像できないほどのボリュームと味に圧倒された。
●ラーメン 兼龍
住所:千葉県市原市朝生原862
お腹いっぱいになって、次は上総中野駅へ。
上総中野駅は、内房側(東京湾)を結ぶ小湊鉄道線と、外房側(太平洋)を結ぶいすみ線が接続する駅。この駅で、鉄男と女子はこんな“かけ合い”があった。まるで、コントだ。
女子「えっ!? ワタシ、接続する駅って聞いたから、2社の列車が連結するのかと思ってた!」
鉄男「そんなわけないじゃん! 線路はつながってても、いまは違う会社だから……」
女子「あー、はいはいはい。わかりました、わーかーりーまーしーたー」
●上総中野駅
住所:千葉県夷隅郡大多喜町堀切61

千葉には“秘境的ローカル線”や“工場萌え貨物線”など、まだまだ魅力いっぱいの鉄道スポットがある。成田空港では24時間営業のレンタカーもあるので、格安LCCと空港のレンタカーを使えば、全国の鉄男・鉄子たちも、気軽に「千葉の鉄道旅」を楽しめるはずだ。ぜひ千葉エリアの“鉄ドライブ”に出かけてみてはいかがだろうか。
鉄男「こんどはどこに行こうか。京葉臨海鉄道もいいし、流鉄流山線もいいんだけどさ」
女子(……爆睡中)

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