REPORT / ディープファン君 present
s セクシュアル Vol.5 New Year’s
Party ディープファン君、ザ・おめで
たズ、THREE1989ら出演。濃厚なファ
ンクネスで彩った、異色の新年会をレ
ポート!
本イベントは、ディープファン君が定期的に開催しているライブ・イベント“セクシュアル”の新年会バージョン。共演にはザ・おめでたズ、THREE1989といった気鋭のアクトを招聘し、濃厚に一夜を展開した。本稿では、そんなイベントの一部始終をレポートする。
Text by Eriko Sakai
Photo by Daisuke Fujii、mu tonosaki
開場と共にフロアを温めてくれたのは、ディープファン君のメンバー自らが務めるファンキーなDJプレイ。その選曲はPrinceやT-Connectionといった、彼らのルーツが垣間見えるナンバーたち。オーディエンスも思い思いに体を揺らして、開演を待つ。
所々に小ボケや方言の掛け合い、5人の息の揃ったダンス、そして観客とのコール&レスポンスなどを差し込むことによって、初見のオーディエンスすらも虜にしてしまうようなキャッチーなパフォーマンスを展開する。まさに新年会といった、“おめでたい”パーティの幕開けとなった。
Suruga曰く「お風呂に入るときは洗顔料を使わない方がいい」という謎のアドバイスから始まった「Blue」、そしてSurugaとSakiのハーモニーが際立つ「Sexy」は、原曲ではウィスパーでメロウな雰囲気の楽曲だが、ライブではソウルフルなブラック・ミュージックへと変貌を遂げる。ディープファン君のライブの魅力のひとつに、“音源とは全く違うアレンジが楽しめる”という点が挙げられるが、特にこの「Sexy」はその変化が顕著に表れる。彼らのライブをまだ観たことがないという方は、ぜひとも一度体感してほしい。
この日のライブにはSurugaの母が最前列で観に来ており、撮影で使用されていたことをこの日初めて知るといったサプライズもあり、Surugaは「お母さんがすごく怒っています」と話していたが、その後どうなったかは不明だ。
続くキャッチ-なナンバー「Saigo no aishiteru」では、観客へ「右手と左手があるだろう! なんのために産まれてきたんだ!」と、Surugaらしいクラップの煽り方で会場を一体化させた。「愛こそ全てを通り抜けられるパワーです」と、ディープファン君の楽曲に通底するかのような至言をSurugaが放ち、人気曲「光」を披露し本編は終了。
終盤には彼らのライブの定番でもあるインプロビゼーションでエンディングを盛り上げ、見事に異色のニューイヤー・パーティを締め括った。
アーティスト
Spincoaster
『心が震える音楽との出逢いを』独自に厳選した国内外の新鋭MUSICを紹介。音楽ニュース、ここでしか読めないミュージシャンの音楽的ルーツやインタビュー、イベントのレポートも掲載。