米津玄師が描く子供の頃の記憶Foori
n「パプリカ」
懐かしい子供時代
ふとした瞬間に、子供の時を思い出すという経験をした人は多いのではないだろうか。
この歌詞には、子供の時に見た景色や抱いていた感情が色鮮やかに描かれている。
「青葉の森」や「日差しの街」という景色の描写から察するに、ここは住宅が立ち並ぶ自宅ではなく、田舎の祖父母の家だろう。毎年、夏休みになると帰る祖父母の家は青々とした木々や草花に囲まれている。
静かで、高いビル群もなく、太陽の光が遮られることのない自然を、存分に感じられる場所。
夏が来ると会える祖父母。その街で、夏休みに出会った友達。
大切な人たちや遊び回った場所は、大人になった今でも覚えている。
大切な人たちや遊び回った場所は、大人になった今でも覚えている。
夜、野原に寝転がると、澄んだ夜空に眩いばかりの星たちが見え、“明日も遊びたいから晴れて欲しいな”とささやかな願いを心で静かに唱える。
祖父母への感謝
優しい大好きな祖父母に会うことを毎夏楽しみにしていた。
おいしいごはんを作ってくれて、笑顔で話を聞いてくれる祖父母への感謝の気持ちを表現した歌詞。
優しい大好きな祖父母に会うことを毎夏楽しみにしていた。
おいしいごはんを作ってくれて、笑顔で話を聞いてくれる祖父母への感謝の気持ちを表現した歌詞。
夕暮れ時、友達と遊んだ後に、森で見つけたきれいな花。
夢中で摘んで、手に抱えきれないくらいの花束ができた。
渡した花束に喜んでくれた祖父母の姿を、今でも忘れていない。
子供から大人になった君へ
子供の頃の記憶を思い返すと、懐かしい気持ちになり、あの頃に戻りたいとさえ思う時がある。
子供から大人になった君へ
子供の頃の記憶を思い返すと、懐かしい気持ちになり、あの頃に戻りたいとさえ思う時がある。
この楽曲は子供の頃の自分の目線に立って、大人になった自分への応援歌のようにも受け取れる。
パプリカの花言葉の1つに、「君を忘れない」という言葉がある。
この花言葉の“君”とは、最初に述べた“子供の時に見た景色や抱いていた感情”を指している。
大人になると、感情の抱き方や考え方が子供の頃とは変わってしまう。
仕事、人付き合い、環境の変化など社会の中で生き抜いていく為に、心の変化は仕方のないことかもしれない。
仕事、人付き合い、環境の変化など社会の中で生き抜いていく為に、心の変化は仕方のないことかもしれない。
それを成長とも言うが、純粋な子供の気持ちは少なくなっていってしまうものだ。
作詞作曲をした米津玄師が大人に向けて、“子供の時のような自由な発想や楽しいと感じた事を思いっきりやってほしい“という大人も子供心を持つことが大切だというメッセージが込められている。
TEXT 蓮実 あこ