ミセスの「僕のこと」で語られているのは僕のことだけではない

ミセスの「僕のこと」で語られているのは僕のことだけではない

ミセスの「僕のこと」で語られている
のは僕のことだけではない

誰もが抱える不安や苦悩

“悩みのない人なんていない”。
この言葉をたまに見聞きした時は、“その通りだ”と感じる。
人は物心ついた頃から、悩み、時に不安な気持ちを抱えることも多いが、
それだけではなく、楽しい事や喜ばしい事もあるから生きていけるのだ。

このメロ部分では、自分と他人との比較が表現されている。
同じ人間同士だけど、自分よりも能力が高い人、何事も流暢にこなせる人などうまく生きていけてるように見える人間のことを羨ましく思い、自分に劣等感を抱く。頑張ってるのにうまくいかない時、悔しさと悲しみがこみあげる時もある。
そんな風に立ち止まってしまうような気持ちがあっても、日々は待ってはくれない。

歌詞中の「みんなもそうならいいな」は、“自分1人だけが悩んでいるわけではなく、他の人にも、きっと人には言えない悩みを抱えていたりするだろう”という前向きな憶測をして、「明日もあるしね」は、今日が辛くても、明日はもしかしたらいい日かもしれないという希望を持っていることが読み取れる。
幸せと不幸は紙一重
歌詞のサビ部分では、生きていること、今の自分が在ることへの喜びが表現されている。
悩んでいることやボロボロに心が傷つくことも、生きているからこそできることだと
言い、そのことを幸福にさえ感じている。
日々は、自分の気持ちの持ちようで、幸せにも不幸にも変わるのだ。

聴き手を惹きつける歌詞
全体的な歌詞を見て気になった、序盤と終盤に登場する“君”という存在。
一見友人や仲間の1人のことを表しているように思うが、実は私たち聴き手のことなのだ。
聴き手に問いかけることによって、より歌詞の世界観に入り込みやすくなり、“僕”の思いにも寄り添うことができる。
人は1人1人育ってきた環境や価値観も違う。今までの人生で味わった喜びや悲しみを含めた様々な感情や沢山の人との出会いや繋がりが今の“僕”や“君”をつくりあげたと言っても過言ではない。

生きていることの素晴らしさを噛みしめることができ、悩みや不安も吹き飛んでしまうような楽曲だ。


TEXT 蓮実 あこ

アーティスト

UtaTen

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