「アンダーメンバー」が象徴する乃木
坂46の現在 新曲MVに見るメンバーの
層の厚さ

 ライバルグループのAKB48では、「アンダー制度」として、「選抜」、「アンダーガールズ」、「ミラクルガールズ」、「フューチャーガールズ」など、総選挙の順位に応じたクラス分けがあり、別の仕事や体調不良で劇場公演などを欠席するメンバーが発生した際、総選挙の下位メンバーの中で、同じポジションを練習しているメンバーが、欠席者の代役(=アンダー)を務めることになっている。
 では劇場を持たず、ライブ自体も少ない乃木坂46にとって、アンダーメンバーとはどういう役割をもつのだろうか。乃木坂46に詳しい音楽業界関係者は以下のように語った。
「乃木坂46のメンバーは、『選抜メンバー』『アンダーメンバー』『研究生』の3つに分けることが出来ます。CDのタイトル曲を歌うのが選抜メンバー、昨年加入した2期生から、堀未央奈、北野日奈子、新内眞衣の3人を除いたメンバーが『研究生』、選抜漏れしたメンバーのうち、研究生ではないメンバーを『アンダーメンバー』と呼んでいます。ミュージカル公演『16人のプリンシパル』以外の、歌番組やイベントなど、グループとして出演するイベントで、出席できないメンバーがいる場合は、アンダーメンバーから代役として出演することになります。普段は劇場公演がない分、雑誌取材や、ラジオ、テレビへの出演や、アンダーメンバーだけでイベントに出演する場合もあるなど、広く活動を行っています。また、今作の特典にも入っていますが、アンダーメンバーだけでライブを行ったりと、その活動の幅は日々広がってきております」
 地道に行っている活動が、徐々に花開きつつあるアンダーメンバーたち。ではこのことを、ファンはどうとらえているのだろうか? 乃木坂46のファンであり、構成作家の畑中大輔氏に聞いてみた。
「以前は公式HPでアンダーメンバーにスポットを当てた『乃木坂って、ここ!』というWEB限定動画を配信していたのですが、現在は研究生がメインの『乃木けん♡』という番組に差し替わっているうえ、テレビ番組でもアンダーメンバーにフィーチャーすることはほぼなくなくなっており、少し存在感が薄れていました。しかし、今回はTYPE-Cのジャケットに彼女たちが起用されています。そのうえ今回公開された『生まれたままで』は、今までのアンダーメンバー曲にあったカップリング感はなくなり、タイトル曲に引けを取らないクオリティとなりました」
 さらに、今回のアンダーメンバーは今までと一味違うと、畑中氏は続けた。
「センターの伊藤万理華をはじめ、元福神メンバーの星野みなみや中田花奈、ラジオでレギュラーを持っている斉藤優里、握手会で人気の衛藤美彩や井上小百合、研究生から先日昇格した新内眞衣など、実力のあるメンバーが揃っています。運営側もあえて選抜メンバーに力を集めすぎないようにしているかもしれません。今後はアンダーという立場にとらわれることなく、2つのチームとして活動していけるような体制になっていくのかもしれません」
 同シングルは、初回仕様限定(CD+DVD)盤 Type-A~Cに封入される「全国握手会参加券兼スペシャルプレゼント応募券」での応募抽選にて、アンダーメンバーによる“スペシャルライブ”が行われることも発表している。選抜やアンダーメンバー、研究生を含めた全員が一緒に成長している乃木坂46。アンダーメンバーの彼女たちが活躍することで、乃木坂46はより盤石なチームとなっていきそうだ。(リアルサウンド編集部)

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