【May'n インタビュー】
最新ミニアルバム&シングルで放つ
10周年の新たな“May’nストリート”
ツアーでステージに立っていても
“届いてるんだな”って感じる
ちゃんと応援されるという実感を得た上での収録って、まさに『YELL!!』にはぴったりです。そんなMay’nの10年を詰め込んだミニアルバムと同時発売されるシングル「牙と翼」がまた、とにかくカッコ良い!
TVアニメ『胡蝶綺 〜若き信長〜』のエンディングテーマなので、もちろん作品に沿ったものにはなっているのですが、そこで重点が置かれている“大切なものを守る強さ”っていうのは、今、自分が伝えたいメッセージともすごくリンクしてますね。何かを成し遂げるためには覚悟や強い気持ちが必要なんだと日々感じていますし、加えてこの曲は織田信長の正室である帰蝶にスポットを当てたものになっているので、戦国武将たちを象徴する男性的な力強さやストーリー展開が持つ強さ、プラス帰蝶の柔らかさを伝えられたらと思ってます。今まで“負けたくない!”とか“このままじゃ駄目だ!”とか、這い上がる強さみたいなものを活かした楽曲が多かったので、こういった女性らしさを意識した楽曲はすごく新しいんですよ。
力強く雄々しく始まるので、サビではもっとアッパーに突き抜けるのかと思いきや、テンポが落ちて広がるあたりには、確かに柔らかさが表れてますよね。
そうなんですよ! 最初は私も“もっとアッパーで攻めたほうがいいんじゃない?”って疑問だったんですけど、そこが編曲してくださった佐藤純一さんの持ち味というか。ここでストリングスの展開になることで、一気に柔らかさ、女性らしさが出ました。“牙と翼”というタイトルにしても、“牙”に男らしさを、包み込んで守る“翼”にやさしさが込められているので、その表裏一体性を意識してくださったのでしょうね。
おかげで記憶に残る曲になりました。カップリングの「Starring」はすでに配信リリースされている作品ですが、改めて聴くとメッセージ性がすごいですよね。
ゲームのオープニング曲なので、その世界観からも歌詞は膨らませているのですが、“誰だって人生の主役なんだよ”っていうことを伝えたくて“Starring(=主役)”っていうタイトルを付けました。ゲームってどんなにたくさんキャラがいても、プレイヤーが選んで操作するキャラが主人公になるじゃないですか。だからこそ自分に正直でいたいとか、自分の未来を自分自身で作りたいし、壊してみたいっていう想いにつながっていって。そういう意味では『YELL!!』と同じように、ずっとチャレンジしていきたいし、冒険していきたいっていう想いが作ってくれた曲ではあります。
《みえないものなら みえるまで目を凝らして》とか《届かないのなら届くまで手を伸ばして》という詞にはハッとしました。実際、そういった経験があったのかなと。
もちろん“ほんとにこれでいいのかな?”って不安になったことは、10年の中でたくさんありました。だけど、信じる気持ちさえあれば、自分が選んだ道を突き進んだ先にあるゴールは決して間違ってないって、今の私は自信を持って言えます。今、ツアーでステージに立っていても“届いてるんだな”って感じることができる。ほんとに部員のみんなが私の想いを全部受け止めてくれていて…それこそ私が緊張してたらみんなも緊張しちゃうし、楽しんでたらみんなも楽しんでくれる。想いは絶対に伝染するっていうことを、最近より感じているので、私はみんなに“明日も楽しもう!”って思えるような、ポジティブなパワーを与えられる人でありたいです。自分が感じた想いを素直にステージ上で表現したいと、今、ツアーをしながら考えていますね。
届いていることが実感できるってすごく嬉しいことですよね。
そうですね。おかげで私も“明日から頑張ろう!”って励まされますし、“じゃあ、次はこういう音楽を作ろうかな”っていう気持ちにもなれる。だから、ライヴって私にとってはパワーの源なんですよね。ツアーでいち早く披露している『YELL!!』や「牙と翼」の楽曲も、すでに育ってきているのがすごく嬉しくて! “初披露からこれだったら、この先どうなっちゃうの?”って怖くなるくらい、どの曲もライヴ感があって楽しくて、そこはライヴのことを意識しての制作が実ったのだなと実感しています。10月からはホールツアーも始まりますけど、“音楽が好き、音楽がやりたい!”っていう気持ちでステージに立たせてもらっているのはずっと変わらないので、これからもその時々に自分が“最強だ!”と感じられる音楽を信じて、May’nストリートを変わらずに歩んでいきたいなと思います。
取材:清水素子
「牙と翼」MV(Short Ver.)
ミニアルバム『YELL!!』
クロスフェード動画
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