この日、スマイレージの晴れの舞台を見ようと8000人以上のファンが詰めかけた。思い起こせば正月早々、プロデューサーであるつんく♂から「問題児が多すぎる」「やる気のないメンバーが増えてきている」とダメ出しを受けたスマイレージ。そのスマイレージがこの日、新たなハロプロの聖地ともなりそうな武道館へと降り立った。2009年6月7日発売の1st『ぁまのじゃく』からスタートしたLIVEは、代表曲『夢見る 15歳』から早々に話題の新曲『嗚呼 すすきの』を披露。大舞台で緊張をしているはずだろうが、いつもと変わらぬパフォーマンスでシッカリと自分たちの色を魅せた。

この日、モーニング娘。'14、℃-uteBerryz工房Juice=Juiceが応援に駆けつけそれぞれ代表曲を熱唱。ある意味、他のハロプログループとパフォーマンスを「見比べられる」形となったのだが、その後に披露したどの曲でもシッカリと存在感を出す。中西香菜、勝田里奈はダンスで成長が見られグループにまとまりを生み、和田彩花は「リーダーらしくないリーダー」と言われ続けていたがシッカリとメンバーを包み込む。福田花音も歌唱、ダンスで引っ張り、竹内朱莉も得意の歌唱を披露。その中で特に光ったのが、田村芽実だ。歌唱力はハロプロ屈指の実力の持ち主。パンチがある歌声は更に進化し、バラエティに富むスマイレージの楽曲を歌いこなしていく。ダンスでも存在感抜群で「攻めのスマイレージ」を演出した。
今回、中央ステージにリングを組み、武道館公演前にお互いをバッシングし「内紛か?」と言われたプロレスの決着を付けたのだが、そういった変わった演出も含め、全体的に「攻める」姿が見受けられた。今日のスマイレージの武道館公演で見られたのは、次のステップへ進もうとする彼女たちの姿だ。冒頭にも書いたように、「問題児が多すぎる」「やる気のないメンバーが増えてきている」と言われたスマイレージ。その彼女たちが、武道館公演という大舞台で、自分たちの個性をシッカリと出し、ハイパフォーマンスで楽曲を披露する。そこには、問題児と言われたスマイレージも、やる気がないと言われたスマイレージもいない、武道館の8000人のファンを熱狂させるスマイレージの姿しかなかった。
最後の挨拶でも和田彩花を中心に、今まで歩んできた道を振り返り、そしてさらなる高みへの気持ちをどのメンバーも話した。福田花音は4人でデビューしたスマイレージが、いつしか6人となり、そのメンバーの変化になかなか馴染めなかったと話した。今日のLIVEを見る限りでは、スマイレージはグループとしてまとまり、感動するステージを魅せた。派手な演出やサプライズはなかった。だからこそ、次のステージへと駆け上がろうとするスマイレージの姿が、鮮明に見えたのかもしれない。
「武道館後」のスマイレージは間違いなく、面白い存在になる。進化するスマイレージから、これからも目が離せなそうだ。

dwango.jp news

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