SUPER★DRAGON、
『LIVE TOUR 2022 -F2F-』が開幕!
サプライズ発表もあった
初日のライブレポートが到着
3月23日に4thアルバム『Force to Forth』をリリースした9人組ミクスチャーグループ・SUPER★DRAGONが、翌24日に全国ツアー『SUPER★DRAGON LIVE TOUR 2022 -F2F-』をZepp DiverCity(TOKYO)にて開幕した。全国6都市11公演にのぼるツアーの初日となったこの日は、アルバムに収録された全10曲を含む21曲をパフォーマンス。そのうち実に6曲が初披露にもかかわらず、着実に自分たちのものとして消化し、趣向を凝らしたメニューと入念な準備で確たる進化を見せつけた。終演後には夏にファンクラブ限定ツアーを東名阪で開催することも発表。『Force to Forth』というアルバム名が意味する通りの“前に進む力”を証明して、BLUE(SUPER★DRAGONファンの呼称)で満員の客席を沸き返らせた。
前作『3rd Identity』から約2年半ぶりの新作アルバムとなった『Force to Forth』は、これまで以上にメンバー自身のアイディアが詰め込まれた作品。収録曲のほとんどでメンバー自らが作詞/作曲/プロデュースに携わり、タイのポップデュオAnatomy Rabbitや韓国のトラックメイカーNAMELESS aka NLといった海外アーティストとのコラボレーションもメンバーが参加して行っている。コロナ禍でも歩みを止めることなく磨き続けた己の音楽スキルを、ミクスチャーユニットとしての進化形に昇華させた本作は、ライブ中に古川毅が「僕たちの分身と言っても過言ではない作品」と語るのも納得の1枚に。リリースされるや各種ストリーミングサイトで収録曲がランクインし、Apple Musicのアルバム ダンスジャンルで1位を獲得するなど、チャート上でも好調な滑り出しを果たした。
そして迎えたツアー初日。今の彼らが持つ勢いをそのまま落とし込み、SUPER★DRAGONという魅惑の沼に引きずり込むかのような客席狂喜のオープニングから、9人はミクスチャーユニットとしての本領をいかんなく発揮。卓越したボーカル力や多彩なラップ、そして変幻自在のフォーメーションダンスを武器に、ロックやエレクトロミュージックにさまざまな角度から切り込んで、新たな形の“ミクスチャー”を次々に披露してゆく。コロナ禍以降、観客が声を出せないことを鑑みてストーリー仕立てのライブを行うことの多かった彼らだが、今回のツアーは飯島颯いわく「ライブ一本で盛り上げる、ヴァイブス」勝負。アルバムの新曲が大量投下されることでスキル的にも世界観的にもバリエーションが広がり、衝動、情熱、妖艶、純情、怒り、葛藤、そして希望と、9人がまとうスーツのように色とりどりな感情と情景が描きだされていった。
機械仕掛けを思わせる動きと不穏な響きで、ダークファンタジーの世界へと観る者を引きずり込む「Welcome to my hell」に、メンバー同士絡みながら歌詞に描かれた愛しさを丁寧に振りに乗せてゆく「love or like (Tokyo)」では、これまでになく幻想的なムードも。対照的にジャン海渡、田中洸希、松村和哉の3ラッパーが、それぞれ自作のリリックを高速ラップで数珠繋ぎする重低音UKドリル曲「2U」では、社会風刺にまみれた危険な攻撃性を究極のクールで見せる。一方で古川と池田彪馬のメインボーカル2人が歌の力のみで美しき退廃を創り出したり、志村玲於、飯島、伊藤壮吾、柴崎楽らダンサー陣ならではの見せ場も。瞬く間に組み合わせを変えて繰り出される衝撃的なダンスセクションといい、二段組みのステージセットを活かした自由すぎるフォーメーションの無双ぶりには、BLUEも釘付けになるほかない。
9人という人数を活かしたバリエーション豊かな編成は、楽曲の振り幅が広がるのに伴って威力増大。静と動のメリハリあるフォーメーション変化に池田の超ハイトーンが澄み渡る「Pioneer (Keep It Real)」、飯島のアクロバットが冴える「Purple Moon」と、舞台上のメンバーが次々に入れ替わる大胆なパフォーマンス構成が、洗練されたサウンドと相まって洒落た空気感を演出してゆく。また、メンバー自身が振りを考案した「Bad Day」は、BLUE歓喜のキュートな振り付けも交えつつ、とことんBLUEと共に楽しむことに徹しており、“Bad Dayを吹き飛ばして前向きに行こう”という楽曲のメッセージを、彼ららしい茶目っ気でアピールしてくれた。
さらに“前に進む力”の源である彼ら自身の覚悟を、古川、ジャン、松村が歌詞に落とし込み、シリアスなトーンで壮大に映し出した「X」も存在感抜群。田中のヒューマンビートボックスが炸裂してスパドラの新たなアンセム候補に名乗りを上げた最新型ヘヴィロック「Shut Up, Shout Out」は、スパドラ恒例のブチ上がりブロックの強度を高めて、客席をリアルに揺らした。曲終わりには松村が“黙って叫べ!”とタイトル通りの喝を入れ、今だからこその形で“前に進む力”を注入。一方、アルバムのラストソングでもあるバラード「-Tweedia-」の披露前には、「出会いがあれば別れも来るのは運命。その一つひとつを肯定し合うことによって、また良い未来が待っていればいい。そうやって、みんなの背中を後押ししたい」と古川が語り、情感のこもったボーカルと細かい手の動きで、別れを超えて“前に進む力”を雄弁に物語ってみせた。まるで正反対のテイストにもかかわらず、どのベクトルからでも“Force to Forth”を提示できるのは、その力が彼ら自身のみならず、BLUEにこそ向けられたものだからなのだろう。
ちなみにアルバム全曲を披露するツアーということで、ジャンは「さっきまで聴いていた曲を全曲観れるってすごくない? いいな」とBLUE謎に嫉妬する場面も。また、アルバム曲以外の選曲も、イントロが鳴るたび客席がどよめくほどBLUEのツボを押さえたものになっており、おなじみの楽曲では客席の青いペンライトが一斉に同じ動きをして、一面の青い景色がメンバーに「最高」と言わしめた。
「いつでもライブに遊びに来てくれたらなぁって思います。心と心の距離が離れてしまいそうなご時世ですけど、僕らのライブで一安心して、それぞれの生活を頑張る糧になったら嬉しいので。これからも僕ららしくエンターテイメント、ステージ、音楽を届けていきたい」
そう古川が挨拶して初日のステージが終了すると、舞台上のモニターでファンクラブ限定ツアー開催の告知が。7月26・27日に大阪 BIGCAT、7月28・29日に愛知 DIAMONDHALL、8月4・5日に神奈川 CLUB CITTA’と、東名阪を代表する大規模ライブハウスで行われる。しかし、それに先立つ『-F2F-』ツアーは始まったばかり。3月28日の福岡から大阪、名古屋、仙台、札幌を回り、4月23日のツアーファイナルで再びZepp DiverCityに帰還する。初日とは思えない完成度の高さが、各地のステージを経てどれだけ突き抜けてゆくのか? ひと月後のSUPER★DRAGONが今から楽しみでならない。
撮影:深野輝美/文:清水素子
前作『3rd Identity』から約2年半ぶりの新作アルバムとなった『Force to Forth』は、これまで以上にメンバー自身のアイディアが詰め込まれた作品。収録曲のほとんどでメンバー自らが作詞/作曲/プロデュースに携わり、タイのポップデュオAnatomy Rabbitや韓国のトラックメイカーNAMELESS aka NLといった海外アーティストとのコラボレーションもメンバーが参加して行っている。コロナ禍でも歩みを止めることなく磨き続けた己の音楽スキルを、ミクスチャーユニットとしての進化形に昇華させた本作は、ライブ中に古川毅が「僕たちの分身と言っても過言ではない作品」と語るのも納得の1枚に。リリースされるや各種ストリーミングサイトで収録曲がランクインし、Apple Musicのアルバム ダンスジャンルで1位を獲得するなど、チャート上でも好調な滑り出しを果たした。
そして迎えたツアー初日。今の彼らが持つ勢いをそのまま落とし込み、SUPER★DRAGONという魅惑の沼に引きずり込むかのような客席狂喜のオープニングから、9人はミクスチャーユニットとしての本領をいかんなく発揮。卓越したボーカル力や多彩なラップ、そして変幻自在のフォーメーションダンスを武器に、ロックやエレクトロミュージックにさまざまな角度から切り込んで、新たな形の“ミクスチャー”を次々に披露してゆく。コロナ禍以降、観客が声を出せないことを鑑みてストーリー仕立てのライブを行うことの多かった彼らだが、今回のツアーは飯島颯いわく「ライブ一本で盛り上げる、ヴァイブス」勝負。アルバムの新曲が大量投下されることでスキル的にも世界観的にもバリエーションが広がり、衝動、情熱、妖艶、純情、怒り、葛藤、そして希望と、9人がまとうスーツのように色とりどりな感情と情景が描きだされていった。
機械仕掛けを思わせる動きと不穏な響きで、ダークファンタジーの世界へと観る者を引きずり込む「Welcome to my hell」に、メンバー同士絡みながら歌詞に描かれた愛しさを丁寧に振りに乗せてゆく「love or like (Tokyo)」では、これまでになく幻想的なムードも。対照的にジャン海渡、田中洸希、松村和哉の3ラッパーが、それぞれ自作のリリックを高速ラップで数珠繋ぎする重低音UKドリル曲「2U」では、社会風刺にまみれた危険な攻撃性を究極のクールで見せる。一方で古川と池田彪馬のメインボーカル2人が歌の力のみで美しき退廃を創り出したり、志村玲於、飯島、伊藤壮吾、柴崎楽らダンサー陣ならではの見せ場も。瞬く間に組み合わせを変えて繰り出される衝撃的なダンスセクションといい、二段組みのステージセットを活かした自由すぎるフォーメーションの無双ぶりには、BLUEも釘付けになるほかない。
9人という人数を活かしたバリエーション豊かな編成は、楽曲の振り幅が広がるのに伴って威力増大。静と動のメリハリあるフォーメーション変化に池田の超ハイトーンが澄み渡る「Pioneer (Keep It Real)」、飯島のアクロバットが冴える「Purple Moon」と、舞台上のメンバーが次々に入れ替わる大胆なパフォーマンス構成が、洗練されたサウンドと相まって洒落た空気感を演出してゆく。また、メンバー自身が振りを考案した「Bad Day」は、BLUE歓喜のキュートな振り付けも交えつつ、とことんBLUEと共に楽しむことに徹しており、“Bad Dayを吹き飛ばして前向きに行こう”という楽曲のメッセージを、彼ららしい茶目っ気でアピールしてくれた。
さらに“前に進む力”の源である彼ら自身の覚悟を、古川、ジャン、松村が歌詞に落とし込み、シリアスなトーンで壮大に映し出した「X」も存在感抜群。田中のヒューマンビートボックスが炸裂してスパドラの新たなアンセム候補に名乗りを上げた最新型ヘヴィロック「Shut Up, Shout Out」は、スパドラ恒例のブチ上がりブロックの強度を高めて、客席をリアルに揺らした。曲終わりには松村が“黙って叫べ!”とタイトル通りの喝を入れ、今だからこその形で“前に進む力”を注入。一方、アルバムのラストソングでもあるバラード「-Tweedia-」の披露前には、「出会いがあれば別れも来るのは運命。その一つひとつを肯定し合うことによって、また良い未来が待っていればいい。そうやって、みんなの背中を後押ししたい」と古川が語り、情感のこもったボーカルと細かい手の動きで、別れを超えて“前に進む力”を雄弁に物語ってみせた。まるで正反対のテイストにもかかわらず、どのベクトルからでも“Force to Forth”を提示できるのは、その力が彼ら自身のみならず、BLUEにこそ向けられたものだからなのだろう。
ちなみにアルバム全曲を披露するツアーということで、ジャンは「さっきまで聴いていた曲を全曲観れるってすごくない? いいな」とBLUE謎に嫉妬する場面も。また、アルバム曲以外の選曲も、イントロが鳴るたび客席がどよめくほどBLUEのツボを押さえたものになっており、おなじみの楽曲では客席の青いペンライトが一斉に同じ動きをして、一面の青い景色がメンバーに「最高」と言わしめた。
「いつでもライブに遊びに来てくれたらなぁって思います。心と心の距離が離れてしまいそうなご時世ですけど、僕らのライブで一安心して、それぞれの生活を頑張る糧になったら嬉しいので。これからも僕ららしくエンターテイメント、ステージ、音楽を届けていきたい」
そう古川が挨拶して初日のステージが終了すると、舞台上のモニターでファンクラブ限定ツアー開催の告知が。7月26・27日に大阪 BIGCAT、7月28・29日に愛知 DIAMONDHALL、8月4・5日に神奈川 CLUB CITTA’と、東名阪を代表する大規模ライブハウスで行われる。しかし、それに先立つ『-F2F-』ツアーは始まったばかり。3月28日の福岡から大阪、名古屋、仙台、札幌を回り、4月23日のツアーファイナルで再びZepp DiverCityに帰還する。初日とは思えない完成度の高さが、各地のステージを経てどれだけ突き抜けてゆくのか? ひと月後のSUPER★DRAGONが今から楽しみでならない。
撮影:深野輝美/文:清水素子
【AREA SD会員限定LIVE 概要】
■日程・会場
7月26日(火) 大阪・心斎橋BIGCAT
7月27日(水) 大阪・心斎橋BIGCAT
7月28日(木) 愛知・DIAMOND HALL
7月29日(金) 愛知・DIAMOND HALL
8月04日(木) 神奈川・CLUB CITTA’
8月05日(金) 神奈川・CLUB CITTA’
※詳細は後日解禁となります。
7月26日(火) 大阪・心斎橋BIGCAT
7月27日(水) 大阪・心斎橋BIGCAT
7月28日(木) 愛知・DIAMOND HALL
7月29日(金) 愛知・DIAMOND HALL
8月04日(木) 神奈川・CLUB CITTA’
8月05日(金) 神奈川・CLUB CITTA’
※詳細は後日解禁となります。
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