MYTH & ROID are Tom-H@ck(Producer:写真右)、hotaru(Lyricist、Story planning)、KIHOW(Vo:写真左)

MYTH & ROID are Tom-H@ck(Producer:写真右)、hotaru(Lyricist、Story planning)、KIHOW(Vo:写真左)

【MYTH & ROID インタビュー】
1stアルバムを超える
ディープな世界観を作りたかった

ワールドワイドに響くものを
高い水準で具現化できたと思う

先ほど話が出たように、今作はテイストの異なる5曲が収録されています。それぞれ特に印象の強い曲を挙げるとしたら?

hotaru
僕は最後に入っている「...And REMNANT」です。この曲は予想外だったというか…今回は全体的に予想外の曲が多かった印象なのですが、「...And REMNANT」は最後に作った曲というのもあって、“最後はこうなるんだ!?”と思いましたね。アルバムの締め括りということでちょっと難しい立ち位置ではあったので、どういうふうにしたらいいかをTomさんとも何度も話しました。それもあって余計にどういった楽曲になるのか予想がつかなかったのですが、本当に自分の個人的な推しというか、すごく好きな曲になりました(笑)。僕、こういう曲が大好きなんです。それに、今までのMYTH & ROIDにはなかったような曲でもあるんですよ。メロディーもそうですし、オケの感じとかもそうですし。いろいろな意味で、この曲はすごく好きですね。
Tom-H@ck
僕も一番大好きなのは「...And REMNANT」ですね。今回は楽曲制作という観点だけで見ると、難易度が高かったです。MYTH & ROIDの活動が熟成してきたこととか、みんなに僕たちを飽きさせずに見てもらうにはどうしたらいいかとか、ライヴも増えてきてどういうふうに見せようか…あと、今回のタイアップ作品はこういうことを語りたいんだなとか、考えることがものすごくあって。その中で、“このアルバムをどういうかたちで聴いてくれる人たちにプレゼンテーションすべきか?”ということは、ずっと頭の中で考えていないとクリアできなかった。なので、それぞれの楽曲の制作ごとにエピソードがあるのですが、自分の中で一番印象深いのは「...And REMNANT」です。この曲は僕がピアノを弾いているんですが、僕はピアニストではないから、一小節一小節ずつ弾いて細かく打ち込んでいったんです。

えっ、そうなんですか?

Tom-H@ck
はい(笑)。もう針に糸を通すような作業をやっていきました。ほぼ全編ピアノですけど、ピアノの一音一音のベロシティ(強弱)もすごく繊細に打ち込んでいったんです。この曲のアレンジを最終的に完成させたのは、KIHOWちゃんの歌を録ったあとだったんですよ。“こういうストーリーで、1作目の最後はこういう感じになるよ”“KIHOWちゃんの歌が、こういうふうに録れたよ”と、そうやってこの曲の全体像が見えた時に、かなり繊細に作っていく必要があると感じたので、もう無我夢中でやっていました。「...And REMNANT」は僕の今までの音楽制作のノウハウとか、自分の物の見方、人生経験などが集約された楽曲だと思っています。ジャズ理論も入っているし、オーケストラ理論も入っているし、民族音楽の理論も入っているし、メロディーもひとつのところに収まりきらない。いろんなものが詰め込まれていて、ワールドワイドに響くものを高い水準で具現化できたんじゃないかと思っています。
KIHOW
「...And REMNANT」は私も大好きであると同時に、やはり予想外でした。自分がこういう曲を歌うことになるとは思っていなかったのもあって。ただ、今までのMYTH & ROIDの曲でこういうテイストで歌った曲はほぼないのですが、自分の中の引出しというか、歌い方のひとつとしてはもともとあって。なので、“急に来たなぁ”とは思ったけど、戸惑いとかはなかったですし、普段と違う歌い方ができるのはシンガーにとって嬉しいことだったりもするんですよね。また新たな一面をこの楽曲を聴いてくださる方に見せることができますし、自分としてもこういうことをもっとできたらいいなと思う部分もあって、すごく良かったです。

アルバムを頭から聴いて最後に「...And REMNANT」が始まった時に、それまでとは大きくテイストが異なる聖母感を湛えた歌に驚きました。TomさんはKIHOWさんであれば歌えるだろうという確信があったのでしょうか?

Tom-H@ck
ありました。KIHOWちゃんの話をちょっと補足するんですが、「...And REMNANT」の歌についてはレコーディング当日に、実は突然僕が言い出したんですよ(笑)。この曲はこういう歌い方をしてくれと。
KIHOW
そうそう(笑)。

えっ? えええっ!?

Tom-H@ck
事前に伝えていたわけじゃなくて、その場でこうしてほしいと言って、KIHOWちゃん的には準備もしてないし、“何を言っているんだろう?”という感じだったと思います(笑)。さっきKIHOWちゃんが言った“急に来た”というのは、そういう意味です(笑)。
KIHOW
そうです(笑)。
Tom-H@ck
でも、少し短い物語があって、過去にどこかでKIHOWちゃんがこの歌い方をするのを聴いたことがあるんです。ファンクラブイベントなのか、オーディションの時なのかは忘れてしまったけど、こういう神々しい感じに歌ったことがあったのをすごく印象に残っていて。それを生で聴いた時に、ものすごく感動したことを覚えていて、“あの歌を落とし込んだらいいんじゃないかな”ということを、楽曲を作った時ではなくて、楽曲を作り終わって、レコーディング当日の朝に思いついたんです(笑)。

OKMusic編集部

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