【鬼頭明里 インタビュー】
一咲だけではなく、あくまでも
恋する女の子の気持ちを歌っている
タイアップに乗っかって、
“可愛らしさ”に振りきった
そして、カップリング曲の「アフターグロウ」ですが、今風に言うと“エモい”と思いました。
まさしくです。カップリング曲をどうするか相談した時、「Magie×Magie」が明るくて可愛らしい片思いの恋の歌なので、カップリングは同じく片思いの恋の歌だけど、曲調は切ない感じで歌いたいと思ったんです。そういう説明をして作っていただきました。
学校の帰り道で、友達から恋に発展するのかしないのかみたいな、そんな感じの歌なのかなと思いました。
なるほど。歌詞はあまり説明しすぎない抽象的なものがいいとお願いをして書いていただいたので、聴いてくださった方が想像したり、いろんな方に当てはまったりする曲になればいいなと思って歌いました。夕焼けとか夕日のシーンが思い浮かぶ切ない歌詞なんですけど、音楽はさわやかに作っていただいています。失恋とか片思いの歌のジャンルの中でも、さわやかな立ち位置になったらと。
学生時代の帰り道で思い出すことってありますか？
いつもめちゃくちゃ寄り道していました（笑）。学校が遠かったので家までの帰り道に寄り道したくなるスポットがたくさんあって。友達とプリクラを撮ったり、クレープを食べたり、カフェに行ったり…帰り道はいつもすごく充実していましたね。クリスマスなどの季節にはイルミネーションを観に行ったりもしたし。そもそも高校生と言えば“電車で学校に行って、帰りは寄り道をする”というイメージがあったので、中学の時からそういう高校生活に憧れていたから、それが叶えられたのは嬉しかったですね。
何が一番楽しかったですか？
プリクラかな？（笑） やることがなかったら、とりあえずプリクラを撮るみたいなテンションで撮っていましたね。当時のプリクラ手帳は今も実家にあって、たまに見返すと“これは○○をした時の写真だ”とか思い出せるので、いい思い出です。
じゃあ、歌いながらそんなことも思い出したり？
はい（笑）。いろんな人に当てはまればいいなと思って歌ったので、聴きながらいろんなことを思い出してほしいですね。
ジャケットはアニメ盤が一咲のイラストで、初回盤と通常盤は一咲と同じポーズで撮っていますね。
可愛らしい感じに作っていただけて嬉しいです。手にリップとかコンパクトとかを持っているんですけど、実は撮影の時は何も持っていなくて“ここにはリップがあります”といった説明だけで、どうなるのか分からない感じで撮ったんです。完成したらイラストでいろいろ描かれていて、すごく可愛く作っていただきました。
初回盤はウィンクしているのが可愛いです。
“やって”と言われた時、“えっ、本当に?”と思いましたけど（笑）。
「Magie×Magie」のMVはピンク一色でハートがいっぱいで。
全編グリーンバックで撮影してCGを合成しているんですけど、リアルタイムで合成しながら撮るという手法だったので、完成形をイメージしながら撮ることができたんです。歌詞に“スキ”というワードがたくさん出てくるので、それに合わせて映像にもハートがたくさん出てくるのですが、タイアップだからこその楽曲なので、MVも曲と同様に可愛らしさ満点です。私自身の素の性格はわりとさっぱりしているので、タイアップがなかったら自分からは積極的にやろうとは思わない曲調と映像だったから、タイアップに乗っかって、ここぞとばかりに“可愛らしさ”に振りきって制作しました。
そして、このシングルのリリース直後の10月16日はお誕生日で、その前日の15日にはバースデー＆デビュー周年イベント『smiley anniversary vol.3』が開催されますね。
毎年やっているイベントで、昨年もトークとライヴがあって、みんなでゲームしたりしました。コロナ禍でワンマンライヴが開催できなかったので、その代わりにという気持ちもあって、ファンクラブで歌ってほしい曲を投票してもらって、それをもとにセットリストを組んで、ライヴパートでは10曲以上歌いました。毎年こういうかたちでファンの方と直接的に交流できるのは、すごく嬉しいですし、これだけ大勢の方から誕生日をお祝いしていただける機会はなかなかないので、誕生日を迎えるのが毎年楽しみです！
来年はソロアーティストデビュー5周年の年になるわけですが、これまでの約4年はいかがでしたか？
あっと言う間でした。始まってすぐコロナ禍になり、ライヴも声出しなしでずっとやっていて。今年の5〜6月に開催した『鬼頭明里 Zepp Tour 2023「Glow up!!」』で声出しが解禁になったばかりなので、ようやくちゃんと活動が始まったという感じです。ここからまたやりたいことがどんどん増えていくのかなと期待しています。
声出しありのライヴはやはり楽しかったですか？
めちゃめちゃ楽しかったです！ やっぱり声出しができることでお客さんのボルテージの上がり方も全然違いますし、それによって私自身のテンションもすごく上げてもらって。声出しなしでライヴをやっていた時は、“本当に楽しんでくれているのかな？”“大丈夫かな？”と不安な気持ちもありつつ歌っていたのですが、声出しができるとお客さんの楽しんでいる気持ちが直接伝わってくるので、一緒にライヴを作り上げている感覚がありました。
“回って〜”とか“水おいしい？”って言われるのも嬉しかったり？（笑）
そうですね（笑）。懐かしかったです、“そういうのあったな”って（笑）。それも含めて、これからもファンの人たちと一緒に楽しめる音楽やステージを、たくさん作っていけたらと思います。あと、いつかファンのみなさんと一緒に運動会をするという夢があって。声優の友達の和氣あず未ちゃんも運動会がしたいと言っていたので、合同開催して私のチーム対あず未のチームで対決するのも面白そうだなって思っています。その実現に向けても頑張りたいです！
取材：榑林史章
