INTERVIEW | ワタナベ・メイ20歳の
新鋭が語る、今の日本から発信する意
義。社会を冷静に見据えるワタナベ・
メイの視点 20歳の新鋭が語る、今の
日本から発信する意義。社会を冷静に
見据えるワタナベ・メイの視点

弱冠20歳のSSW、ワタナベ・メイが1st EP『光』を本日11月1日(水)にリリースした。
PONY CANYONが提供するPR型配信サービス「early Reflection」と、Nulbarichchilldspotなどが所属する「レインボーエンタテインメント」による合同オーディション企画『early Discovery』にて「Spincoaster賞」、そして「年間最優秀賞」を受賞したワタナベ・メイ。その音楽性を一言で形容するのは難しい。現時点で聴ける作品はオルタナティブなR&Bやソウルを基調としているものが多いが、それと同時にJ-POPや歌謡曲といった日本独自のテイストも感じさせる。
トラックメイクおよびボーカル録音をiPhoneで行ったというEP『光』は、どこか歪(いびつ)で不思議な魅力に満ちていると同時に、その独創的な編集感覚、ポップ・センスが今後どのように花開いていくのか、先の未来へと思いを馳せてしまう。
そんな新進気鋭のワタナベ・メイにインタビューを敢行。今、音楽を世に発信し始めたばかりの彼女の音楽はどこからやってきて、そしてどこへ向かうのか。じっくりと語ってもらった。
Interview & Text by Takazumi Hosaka
Photo by 遥南碧(https://harunaoi.wixsite.com/harunaoi)
「このまま引きこもってるだけじゃダメだ」──不登校を経て見出した人生のキーワード
――ワタナベさんの音楽的なルーツからお伺いしたいのです。音楽自体に興味を持ったのはいつ頃からなのでしょうか。
ワタナベ:両親が音楽好きだったので、小さい頃から様々な音楽が流れる環境で育ちました。自分が音楽を意識するようになったのは4〜5歳くらい、たぶん幼稚園の頃だったと思います。ミッションの幼稚園に通っていたので、聖歌隊で歌う機会があって。そこで大人の人たちが褒めてくれて、嬉しかったことを覚えています。あと、7歳くらいからバイオリンも習っていました。
――自発的に音楽を聴き始めたのは?
ワタナベ:小学生になってからですね。家族で車で移動することが多かったんですけど、父が車内で色々な音楽をかけていて。ソウルやジャズ、クラシックと本当に幅広かったんですけど、その中でも60年代のアメリカン・ポップス、いわゆるオールディーズと呼ばれるような楽曲が収められたコンピレーション・アルバムがあって、それを聴いたときに衝撃を受けたんですよね。なんていうか、「こんな楽しい音楽があったんだ!」っていう感じで。
――具体的にはどのような曲が入っていたんですか?
ワタナベ:The Four Seasonsの「Sherry」やThe Ronettesの「Be My Baby」などです。父に「あれかけて」って言って、そのコンピを何度も流してもらいました。そうこうしているうちに、「こういう曲、他にもあるのかな」って思い、家にあったPCで調べたりするようになって、色々な音楽を掘るようになりました。
――そこからどのような音楽に出会いましたか?
ワタナベ:YouTubeを見てると、関連動画とかレコメンドが出てくるじゃないですか。それで全然テイストは違うんですけどJ-POPに流れていって、いわゆるメインストリームで流行っている音楽にも触れました。オールディーズやソウルと並行してJ-POPも聴く、みたいな(笑)。
――すごい組み合わせですね。そこは違和感なく受け入れられたのでしょうか。
ワタナベ:そうですね。確かに全然違うタイプの音楽だとは思うんですけど、心躍るような感じというか、単純に“聴いてて楽しい”という感覚、それが共通していたんだと思います。
――なるほど。
ワタナベ:それから父のCDを漁ったり、図書館でNorah JonesとかディズニーのR&Bカバーのコンピなどを借りたり、本当にジャンルにはこだわらず、色々なタイプの音楽を聴いていましたね。
――実際に自分で歌ったり演奏したり、もしくは作ったりするようになるのはいつ頃からなのでしょうか?
ワタナベ:中学校1年生の夏頃から不登校になって、1年以上学校に行かなかったんです。そのときに、「このまま引きこもってるだけじゃダメだな」って思うようになって、「自分はこれから何をよすがに生きていけばいいのかな」って自分なりに考えたんです。そこで、小さい頃からずっと好きだった音楽が自分の人生のキーワードになるんじゃないのかなって思って。それから両親に相談して、ボーカル・スクールに通うようになりました。
そこで改めて歌うことの楽しさに気づいたのと同時に、講師の方がSSWとして活動されていたので、弾き語りにも興味が湧いて。親にギターを買ってもらって、家でも練習するようになりました。色々なコードを覚えていくうちに、「自分でも曲が作れるかも」って思い、そこら辺にあった裏紙に歌詞を書き始めて。それが一番最初の作曲ですね。
――差し支えなければ、不登校になった理由などを教えてもらえますか?
ワタナベ:イジメられていたわけでもないですし、特にこれといった出来事があったわけではないんです。ただ、何となく肌に合わないというか……人間関係や距離感が苦手だと感じてしまって。生徒同士もなんだかギスギスしてるし、先生たちはあまり生徒に興味ない感じがしたんですよね。
実は小学校の高学年くらいから同じような感覚があったんです。それでも無理して通っていたけど、中1の夏くらいにとうとう我慢できなくなってしまったというか。でも、勉強はしないとダメだと思っていたので、塾には通っていました。
誰かに自分の曲を聴いてもらう喜び
――お話してくれてありがとうございます。そこで自発的に動き出せたのはとてもいいことですね。それ以降も作曲を続けて今に至るのでしょうか。
ワタナベ:作曲も続けつつ、高校では兼部っていって複数の部活に所属できる学校だったので、バイオリンが弾ける弦楽合奏部と、軽音楽部に入りました。そこでバンドを組んでMaroon 5や東京事変、あとはボカロ系の曲やアニソンなどもカバーしたり。
――引き続き、幅広い音楽に触れていたんですね。
ワタナベ:できる限り色々な音楽に触れてみたいんですよね。自分の知らない音楽をもっと聴いてみたいという思いは今も変わらなくて、レコード店でアルバイトをしているのも、そういった理由からです。
――高校での音楽活動は今に活きていると思いますか?
ワタナベ:軽音楽部での活動ではないんですけど、高2のときに友だちから「演劇部の曲を作ってみない?」って声を掛けられて、大会用の劇伴曲を作らせてもらった体験が大きかったです。ミュージカルのような劇だったので、BGMだけじゃなくて歌詞やメロディもある曲をGargebandで制作しました。そこで実際に他の人が私の曲で演じている姿を見たり、「いい曲だね」って言ってもらえて、それがすごく嬉しくて。自分の創作物を褒められた初めての体験というか。
それから改めて“誰かに聴いてもらう”っていうことを意識するようになりました。高3でコロナ禍で学校に行けなくなってからは、家で勉強しつつ飽きたり疲れたらスマホでGarageBandを開いて曲を作って、しばらくしたらまた勉強に戻る、みたいなことを繰り返してましたね。
――高校卒業までに相当な数の曲ができてそうですね。
ワタナベ:弾き語りで作った曲は40曲ぐらいありましたね。最近はその頃の曲をアレンジし直したり、改めて手を加えたりしていて。自分の中で再定義というか、新たな価値を与える、みたいなことにも挑戦しています。
――去年配信された1stシングルの「漂白」についてもお聞きしたいです。そもそもご自身で作品をリリースしようと思ったきっかけは?
ワタナベ:コロナ禍で家に籠もって曲を作り続ける中で、「これは誰かに聴いてほしい」って思えた曲が2曲できたんです。それでオンライン上にUPしてみたら、音楽関係者の方に聴いてもらえて、連絡をいただいたんです。色々な方とコミュニケーションを取っていくうちに、アーティストとして活動していきたいという気持ちが芽生えてきて。それで「漂白」を自主でリリースしました。
――「誰かに聴いてほしい」と思った曲のひとつが「漂白」なのでしょうか?
ワタナベ:いえ、実は違くて。あの当時はコロナ禍の真っただ中だったので、聴き返すと歌詞や雰囲気が殺伐とし過ぎていて……。世間が元の状態に戻りつつある今、もっと明るい曲の方がいいよなと思って、それで1stシングルに選んだのが「漂白」です。
――「漂白」でのボーカル・エフェクトもそうですし、EPに収録されている「Begonia」でも自身の声を楽器のように扱うエディット感覚が印象的でした。
ワタナベ:自分の声だけじゃない上下の広がりがほしいなと思ったときに、色々と試行錯誤していく中で自分の声を加工することを思いついて。大胆なエフェクトをかけたり、もしくはキーを下げて男声っぽくしたり、自分の声なんだけど自分の声に聴こえないようにしました。
――「漂白」、そして2ndシングルとなった「眩暈」はオルタナティブR&Bな仕上がりですが、こういった曲調、サウンド・デザインは自然と自分の中から出てきたものですか?
ワタナベ:「こういう曲にしたい」って意識したことは今まで1回もなくて、全て自然と出てきたものです。ただ、確かに2020年頃からオルタナティブなR&Bに惹かれることは多かったかもしれません。それこそHiatus Kaiyoteなどをよく聴いていましたし、そういった影響が自然と出たのかなって。
「私を知る手がかりになってほしい」──初のEPに込められた想い
――1st EP『光』には「眩暈」に加えもう2曲収録されています。これも以前から作り溜めていた楽曲なのでしょうか。
ワタナベ:3曲とも以前から作っていた曲です。世の中の空気的にもコロナ禍の鬱屈とした感じから開けた感じになってきたと思うので、自分の中でも明るいテイストの曲を選んだつもりです。
――EP収録曲について、1曲ずつお聞きしていきたいです。ラップ調のフロウも披露した「漂白」から一転、「眩暈」はメロディや歌いまわしだったりもガラッと変わって。日本語の響きを崩さず、美しく聴かせることを意識したのかなと。
ワタナベ:「眩暈」の原型ができたのは大学1年のとき、2021年の冬頃だったと思うんですけど、元々は全然違うアレンジで。それこそ「漂白」に近いというか、ミニマルであまり掴みどころのないふわふわとした曲だったんです。その方向性のまま仕上げるっていう考えもあったんですけど、同時にソウルっぽいサウンド感やビートに、今おっしゃってくださったようにJ-POPや歌謡曲調のメロディを乗っけてみるっていうアイディアも浮かんできて。悩んだ結果、後者の方向性で仕上げることにしました。
――歌詞はどのようなことを意識して書いていますか?
ワタナベ:今のところ詞先で作ったことはなくて、トラックを打ち込んだり、もしくはギターを弾きながら、リズムやメロディに合う言葉をハメていく感じです。最初はあまり考えずに言葉を乗せていって、そこから連想したり、膨らませていくことが多いですね。言葉を繋いでいって、全体で一貫した世界観になるように最後に調整したりすることもあります。
――EP『光』に収録されている3曲は大きなテーマとして“愛”が核になっているように感じました。ポップ・ミュージックにおいては普遍的で定番のモチーフではありますが、なぜこのような歌詞が出てきたのか、ワタナベさんご自身はどう思いますか?
ワタナベ:先ほどお話したように、明るいというか前向きな曲を選んだので、そのサウンドや世界観に引っ張られた部分も大きいんじゃないかなって思います。
“愛”って人が生きていく上で絶対避けては通れない感情だと思うんです。もちろん恋愛だけじゃなくて、友だちや家族に対する愛だったり、その対象は様々だと思うんですけど。今回はその“愛”という言葉がもつ多義性みたいなものを大事にしたくて、敢えて余白を残すことを意識しました。聴いてくれた人がそれぞれの“愛”について思いを馳せてくれればなって思います。
――EPの中でいうと、「サニーサイド」は確かに陽性のヴァイブスを感じますが、「眩暈」や「Begonia」、あとは「漂白」も含め、ポップだけどどこか切ないムードも漂っているような気がします。そういった空気感はどこからきていると思いますか?
ワタナベ:全部近い時期に作った曲なんですけど、そのときに感じていたこととして、自分と大切な誰かが共有している空間には幸せで楽しいムードがあるけど、その周囲は常に冷たい、みたいな感覚があるんです。それは社会って言い換えてもいいのかもしれないんですけど、全体として問題だらけだし、この先も厳しい未来が待っているような気がして。
――今の日本に漂っているムードとして、すごくしっくりきます。
ワタナベ:自分たちが生きている世界って、優しいだけじゃないし、すごく冷たい部分もある。それはわかっているけど、それでも自分の好きな場所や、自分の好きな人たちのまわりは温かい。そういったことを音楽で表現するときに、感傷的なムードや切なさみたいなものが生まれるのかもしれません。言ってしまえば、私が世界を捉えている視点が反映されているというか。
――「Begonia」は花の名前ですが、何か思い入れなどがあったのでしょうか。
ワタナベ:タイトルは後から付けたんですけど、ベゴニアは元々病院や公園などで目にしていて。明るく可愛らしい色彩で、人に大切に育てられているイメージがあるんです。そのイメージが曲とリンクして、後から花言葉を調べたら、その意味も曲の内容と合っていたので、タイトルにしました。
――「Begonia」はもたついたビートも印象的でした。ああいったレイドバック感はネオソウル由来なのかなとも。
ワタナベ:現行のR&Bやソウルを意識しつつ、進まない2人の関係という歌詞の内容に合うように、少し気だるいような雰囲気の演出にしました。それでもベース・ラインやシンセには跳ねるような高揚感を持たせて、お互いに期待している感じをイメージしました。
――「サニーサイド」はボサノバの要素も感じさせる1曲で、EPの中でアクセントとなるような曲だなと感じました。この曲はどのようにして生まれた曲なのでしょうか?
ワタナベ:「サニーサイド」ができたのは、コロナ禍で学校に行けなかった時期で。家でギターを弾いてるときにできたんですけど、そういう世の中が暗く落ち込んでいるときに、明るい曲が自然と出てきたっていうのが何か意味があるような気がして。
あと、シンプルにお気に入りだったんですよね。自分で弾き語りで歌うと「やっぱりこのメロディ、いいな」って思えるし。それで去年の暮れぐらいに本格的にアレンジを加えてみようと思いました。
――歌詞にはスペイン語も含まれていますよね。
ワタナベ:高校のとき、第2外国語でスペイン語を3年間履修していて。勉強しているうちにスペイン語圏の文化や音楽にも興味を持つようになりました。この曲はスペインだったり陽気な場所のカラッとした空気感、あとは夜のビーチなどをイメージしていたので、スペイン語の歌詞やラテンの要素などを加えてみました。
――ちなみに、EPのタイトル『光』にはどのような思いが込められているのでしょうか。
ワタナベ:大学で心理学の講義を取っていたんですけど、光は電磁波の一種で、人間が世界を捉えるときの唯一の手がかりになっている、という話が興味深くて。人間は光の反射や波長を目で感じ取って、色々な物体の形や色を認識している。同じように、このEPが聴く人にとって私を知る手がかりになってほしいという思いがあったので、『光』と名付けました。
――まさに名刺代わりのEPになったというか。
ワタナベ:そうですね。ただ、先ほどもお話したように、自分が持ってる要素キャラクターの中でも明るい、前向きな部分を切り取った作品だとは思うので、あくまで私の一側面という感覚もあります。
「次の未来へと繋げるものを遺したい」
――これからのリリースも楽しみです。今後の活動についてはどのように考えていますか?
ワタナベ:自分の中から出てくる曲をもっと色々な人に聴いてもらいたいっていう思いはもちろん、ステージに立ってそれを直接届けたいという気持ちもあります。あと、音楽と空間の関係性にも興味があって、自分でプロデュースした空間で私の音楽がかかっていたり、もしくは自ら演出する。それを映像として記録したりしてみたいなって。
――制作面に関してはいかがでしょう? 今後やってみたいことなどはありますか?
ワタナベ:今は「LogicPro」を勉強していて、それを使いこなせるようになりたいですね。多くの人に聴いてもらうためには、より細かい部分までこだわったり、手を加えたりする必要があると思いますし。ただ、これからもフラッシュ・アイディアをストックしたり、簡単なデモを作るのにiPhoneを使ったりはすると思います。
あとはもっと生音っぽいサウンドや、バンドっぽい曲にも挑戦してみたいですね。すでにそういうアイディアもあるんですけど、まだ今の自分では形にできないというか。協力してくれる方や自分のスキルが上がれば、トライしたいです。
――音楽活動において、何か目標や夢のようなものはありますか?
ワタナベ:21世紀に生まれた私たちはグローバルな世界でどうやって生きるべきかっていうことを教えられてきたというか、それを考えなさいって言われて育ってきて。そのグローバルな世界において、日本で生まれ育ったアーティストとして活動するのであれば、やっぱり日本の音楽や文化の魅力みたいなものを発信したいし、それを強みとして活動していきたいです。
R&Bやソウルといったアフリカン・アメリカンの方々が生み出した音楽に影響を受けているけど、それをそのまま模倣するのではなくて、日本人じゃないとできない表現に昇華したい。そうじゃないと、世界に配信してる意味はないんじゃないかなって思うんです。
――なるほど。
ワタナベ:アーティスト名をワタナベ・メイっていうカタカナにしたのも、日本から発信していることを意識したからなんです。
――英語でもなく漢字と違って、確かに平仮名とカタカナは日本独自の文字ですよね。
ワタナベ:このアーティスト名を見たときに、すぐに日本っていうルーツやバックグラウンドがわかるようにしたくて。この名前で、日本人としてやる意味や意義みたいな部分を考えながら活動していきたいですね。
――たとえばアニメや漫画のカルチャーに寄り添ったり、もしくは日本古来の伝統楽器を使うといった記号的でわかりやすい方法ではなく、2023年の日本を生きるアーティストとしてのリアルな日本っぽさを表現する、ということですよね。
ワタナベ:はい。あと、“2023年を生きている”という意味では、SDGsとか環境問題のことも高校時代から学んできたので、アーティストとして活動していく上で、そういった考え方もベースにないとダメだなって思います。たとえばマーチャンダイズとかも環境に配慮した素材や製作方法を選択するとか。もしくは後継者問題が深刻化している日本の伝統文化や伝統工芸の方々と何か一緒にできないかなとか、そういったことも考えています。
高校のときのテーマ研究で、日本の伝統工芸を現代的にアップデートして発信されている方々がいることを知ったんです。私たちが生きている今この瞬間だけでなく、次の未来へと繋げるものを遺していく。アーティストとしてできることがあれば、私もその列に加わりたいと思っています。
【リリース情報】
■ワタナベ・メイ: X(Twitter)(http://twitter.com/watanabe_monet) / Instagram(http://instagram.com/watanabe_monet)
弱冠20歳のSSW、ワタナベ・メイが1st EP『光』を本日11月1日(水)にリリースした。
PONY CANYONが提供するPR型配信サービス「early Reflection」と、Nulbarichやchilldspotなどが所属する「レインボーエンタテインメント」による合同オーディション企画『early Discovery』にて「Spincoaster賞」、そして「年間最優秀賞」を受賞したワタナベ・メイ。その音楽性を一言で形容するのは難しい。現時点で聴ける作品はオルタナティブなR&Bやソウルを基調としているものが多いが、それと同時にJ-POPや歌謡曲といった日本独自のテイストも感じさせる。
トラックメイクおよびボーカル録音をiPhoneで行ったというEP『光』は、どこか歪(いびつ)で不思議な魅力に満ちていると同時に、その独創的な編集感覚、ポップ・センスが今後どのように花開いていくのか、先の未来へと思いを馳せてしまう。
そんな新進気鋭のワタナベ・メイにインタビューを敢行。今、音楽を世に発信し始めたばかりの彼女の音楽はどこからやってきて、そしてどこへ向かうのか。じっくりと語ってもらった。
Interview & Text by Takazumi Hosaka
Photo by 遥南碧(https://harunaoi.wixsite.com/harunaoi)
「このまま引きこもってるだけじゃダメだ」──不登校を経て見出した人生のキーワード
――ワタナベさんの音楽的なルーツからお伺いしたいのです。音楽自体に興味を持ったのはいつ頃からなのでしょうか。
ワタナベ:両親が音楽好きだったので、小さい頃から様々な音楽が流れる環境で育ちました。自分が音楽を意識するようになったのは4〜5歳くらい、たぶん幼稚園の頃だったと思います。ミッションの幼稚園に通っていたので、聖歌隊で歌う機会があって。そこで大人の人たちが褒めてくれて、嬉しかったことを覚えています。あと、7歳くらいからバイオリンも習っていました。
――自発的に音楽を聴き始めたのは?
ワタナベ:小学生になってからですね。家族で車で移動することが多かったんですけど、父が車内で色々な音楽をかけていて。ソウルやジャズ、クラシックと本当に幅広かったんですけど、その中でも60年代のアメリカン・ポップス、いわゆるオールディーズと呼ばれるような楽曲が収められたコンピレーション・アルバムがあって、それを聴いたときに衝撃を受けたんですよね。なんていうか、「こんな楽しい音楽があったんだ!」っていう感じで。
――具体的にはどのような曲が入っていたんですか?
ワタナベ:The Four Seasonsの「Sherry」やThe Ronettesの「Be My Baby」などです。父に「あれかけて」って言って、そのコンピを何度も流してもらいました。そうこうしているうちに、「こういう曲、他にもあるのかな」って思い、家にあったPCで調べたりするようになって、色々な音楽を掘るようになりました。
――そこからどのような音楽に出会いましたか?
ワタナベ:YouTubeを見てると、関連動画とかレコメンドが出てくるじゃないですか。それで全然テイストは違うんですけどJ-POPに流れていって、いわゆるメインストリームで流行っている音楽にも触れました。オールディーズやソウルと並行してJ-POPも聴く、みたいな(笑)。
――すごい組み合わせですね。そこは違和感なく受け入れられたのでしょうか。
ワタナベ:そうですね。確かに全然違うタイプの音楽だとは思うんですけど、心躍るような感じというか、単純に“聴いてて楽しい”という感覚、それが共通していたんだと思います。
――なるほど。
ワタナベ:それから父のCDを漁ったり、図書館でNorah JonesとかディズニーのR&Bカバーのコンピなどを借りたり、本当にジャンルにはこだわらず、色々なタイプの音楽を聴いていましたね。
――実際に自分で歌ったり演奏したり、もしくは作ったりするようになるのはいつ頃からなのでしょうか?
ワタナベ:中学校1年生の夏頃から不登校になって、1年以上学校に行かなかったんです。そのときに、「このまま引きこもってるだけじゃダメだな」って思うようになって、「自分はこれから何をよすがに生きていけばいいのかな」って自分なりに考えたんです。そこで、小さい頃からずっと好きだった音楽が自分の人生のキーワードになるんじゃないのかなって思って。それから両親に相談して、ボーカル・スクールに通うようになりました。
そこで改めて歌うことの楽しさに気づいたのと同時に、講師の方がSSWとして活動されていたので、弾き語りにも興味が湧いて。親にギターを買ってもらって、家でも練習するようになりました。色々なコードを覚えていくうちに、「自分でも曲が作れるかも」って思い、そこら辺にあった裏紙に歌詞を書き始めて。それが一番最初の作曲ですね。
――差し支えなければ、不登校になった理由などを教えてもらえますか?
ワタナベ:イジメられていたわけでもないですし、特にこれといった出来事があったわけではないんです。ただ、何となく肌に合わないというか……人間関係や距離感が苦手だと感じてしまって。生徒同士もなんだかギスギスしてるし、先生たちはあまり生徒に興味ない感じがしたんですよね。
実は小学校の高学年くらいから同じような感覚があったんです。それでも無理して通っていたけど、中1の夏くらいにとうとう我慢できなくなってしまったというか。でも、勉強はしないとダメだと思っていたので、塾には通っていました。
誰かに自分の曲を聴いてもらう喜び
――お話してくれてありがとうございます。そこで自発的に動き出せたのはとてもいいことですね。それ以降も作曲を続けて今に至るのでしょうか。
ワタナベ:作曲も続けつつ、高校では兼部っていって複数の部活に所属できる学校だったので、バイオリンが弾ける弦楽合奏部と、軽音楽部に入りました。そこでバンドを組んでMaroon 5や東京事変、あとはボカロ系の曲やアニソンなどもカバーしたり。
――引き続き、幅広い音楽に触れていたんですね。
ワタナベ:できる限り色々な音楽に触れてみたいんですよね。自分の知らない音楽をもっと聴いてみたいという思いは今も変わらなくて、レコード店でアルバイトをしているのも、そういった理由からです。
――高校での音楽活動は今に活きていると思いますか?
ワタナベ:軽音楽部での活動ではないんですけど、高2のときに友だちから「演劇部の曲を作ってみない?」って声を掛けられて、大会用の劇伴曲を作らせてもらった体験が大きかったです。ミュージカルのような劇だったので、BGMだけじゃなくて歌詞やメロディもある曲をGargebandで制作しました。そこで実際に他の人が私の曲で演じている姿を見たり、「いい曲だね」って言ってもらえて、それがすごく嬉しくて。自分の創作物を褒められた初めての体験というか。
それから改めて“誰かに聴いてもらう”っていうことを意識するようになりました。高3でコロナ禍で学校に行けなくなってからは、家で勉強しつつ飽きたり疲れたらスマホでGarageBandを開いて曲を作って、しばらくしたらまた勉強に戻る、みたいなことを繰り返してましたね。
――高校卒業までに相当な数の曲ができてそうですね。
ワタナベ:弾き語りで作った曲は40曲ぐらいありましたね。最近はその頃の曲をアレンジし直したり、改めて手を加えたりしていて。自分の中で再定義というか、新たな価値を与える、みたいなことにも挑戦しています。
――去年配信された1stシングルの「漂白」についてもお聞きしたいです。そもそもご自身で作品をリリースしようと思ったきっかけは?
ワタナベ:コロナ禍で家に籠もって曲を作り続ける中で、「これは誰かに聴いてほしい」って思えた曲が2曲できたんです。それでオンライン上にUPしてみたら、音楽関係者の方に聴いてもらえて、連絡をいただいたんです。色々な方とコミュニケーションを取っていくうちに、アーティストとして活動していきたいという気持ちが芽生えてきて。それで「漂白」を自主でリリースしました。
――「誰かに聴いてほしい」と思った曲のひとつが「漂白」なのでしょうか?
ワタナベ:いえ、実は違くて。あの当時はコロナ禍の真っただ中だったので、聴き返すと歌詞や雰囲気が殺伐とし過ぎていて……。世間が元の状態に戻りつつある今、もっと明るい曲の方がいいよなと思って、それで1stシングルに選んだのが「漂白」です。
――「漂白」でのボーカル・エフェクトもそうですし、EPに収録されている「Begonia」でも自身の声を楽器のように扱うエディット感覚が印象的でした。
ワタナベ:自分の声だけじゃない上下の広がりがほしいなと思ったときに、色々と試行錯誤していく中で自分の声を加工することを思いついて。大胆なエフェクトをかけたり、もしくはキーを下げて男声っぽくしたり、自分の声なんだけど自分の声に聴こえないようにしました。
――「漂白」、そして2ndシングルとなった「眩暈」はオルタナティブR&Bな仕上がりですが、こういった曲調、サウンド・デザインは自然と自分の中から出てきたものですか?
ワタナベ:「こういう曲にしたい」って意識したことは今まで1回もなくて、全て自然と出てきたものです。ただ、確かに2020年頃からオルタナティブなR&Bに惹かれることは多かったかもしれません。それこそHiatus Kaiyoteなどをよく聴いていましたし、そういった影響が自然と出たのかなって。
「私を知る手がかりになってほしい」──初のEPに込められた想い
――1st EP『光』には「眩暈」に加えもう2曲収録されています。これも以前から作り溜めていた楽曲なのでしょうか。
ワタナベ:3曲とも以前から作っていた曲です。世の中の空気的にもコロナ禍の鬱屈とした感じから開けた感じになってきたと思うので、自分の中でも明るいテイストの曲を選んだつもりです。
――EP収録曲について、1曲ずつお聞きしていきたいです。ラップ調のフロウも披露した「漂白」から一転、「眩暈」はメロディや歌いまわしだったりもガラッと変わって。日本語の響きを崩さず、美しく聴かせることを意識したのかなと。
ワタナベ:「眩暈」の原型ができたのは大学1年のとき、2021年の冬頃だったと思うんですけど、元々は全然違うアレンジで。それこそ「漂白」に近いというか、ミニマルであまり掴みどころのないふわふわとした曲だったんです。その方向性のまま仕上げるっていう考えもあったんですけど、同時にソウルっぽいサウンド感やビートに、今おっしゃってくださったようにJ-POPや歌謡曲調のメロディを乗っけてみるっていうアイディアも浮かんできて。悩んだ結果、後者の方向性で仕上げることにしました。
――歌詞はどのようなことを意識して書いていますか?
ワタナベ:今のところ詞先で作ったことはなくて、トラックを打ち込んだり、もしくはギターを弾きながら、リズムやメロディに合う言葉をハメていく感じです。最初はあまり考えずに言葉を乗せていって、そこから連想したり、膨らませていくことが多いですね。言葉を繋いでいって、全体で一貫した世界観になるように最後に調整したりすることもあります。
――EP『光』に収録されている3曲は大きなテーマとして“愛”が核になっているように感じました。ポップ・ミュージックにおいては普遍的で定番のモチーフではありますが、なぜこのような歌詞が出てきたのか、ワタナベさんご自身はどう思いますか?
ワタナベ:先ほどお話したように、明るいというか前向きな曲を選んだので、そのサウンドや世界観に引っ張られた部分も大きいんじゃないかなって思います。
“愛”って人が生きていく上で絶対避けては通れない感情だと思うんです。もちろん恋愛だけじゃなくて、友だちや家族に対する愛だったり、その対象は様々だと思うんですけど。今回はその“愛”という言葉がもつ多義性みたいなものを大事にしたくて、敢えて余白を残すことを意識しました。聴いてくれた人がそれぞれの“愛”について思いを馳せてくれればなって思います。
――EPの中でいうと、「サニーサイド」は確かに陽性のヴァイブスを感じますが、「眩暈」や「Begonia」、あとは「漂白」も含め、ポップだけどどこか切ないムードも漂っているような気がします。そういった空気感はどこからきていると思いますか?
ワタナベ:全部近い時期に作った曲なんですけど、そのときに感じていたこととして、自分と大切な誰かが共有している空間には幸せで楽しいムードがあるけど、その周囲は常に冷たい、みたいな感覚があるんです。それは社会って言い換えてもいいのかもしれないんですけど、全体として問題だらけだし、この先も厳しい未来が待っているような気がして。
――今の日本に漂っているムードとして、すごくしっくりきます。
ワタナベ:自分たちが生きている世界って、優しいだけじゃないし、すごく冷たい部分もある。それはわかっているけど、それでも自分の好きな場所や、自分の好きな人たちのまわりは温かい。そういったことを音楽で表現するときに、感傷的なムードや切なさみたいなものが生まれるのかもしれません。言ってしまえば、私が世界を捉えている視点が反映されているというか。
――「Begonia」は花の名前ですが、何か思い入れなどがあったのでしょうか。
ワタナベ:タイトルは後から付けたんですけど、ベゴニアは元々病院や公園などで目にしていて。明るく可愛らしい色彩で、人に大切に育てられているイメージがあるんです。そのイメージが曲とリンクして、後から花言葉を調べたら、その意味も曲の内容と合っていたので、タイトルにしました。
――「Begonia」はもたついたビートも印象的でした。ああいったレイドバック感はネオソウル由来なのかなとも。
ワタナベ:現行のR&Bやソウルを意識しつつ、進まない2人の関係という歌詞の内容に合うように、少し気だるいような雰囲気の演出にしました。それでもベース・ラインやシンセには跳ねるような高揚感を持たせて、お互いに期待している感じをイメージしました。
――「サニーサイド」はボサノバの要素も感じさせる1曲で、EPの中でアクセントとなるような曲だなと感じました。この曲はどのようにして生まれた曲なのでしょうか?
ワタナベ:「サニーサイド」ができたのは、コロナ禍で学校に行けなかった時期で。家でギターを弾いてるときにできたんですけど、そういう世の中が暗く落ち込んでいるときに、明るい曲が自然と出てきたっていうのが何か意味があるような気がして。
あと、シンプルにお気に入りだったんですよね。自分で弾き語りで歌うと「やっぱりこのメロディ、いいな」って思えるし。それで去年の暮れぐらいに本格的にアレンジを加えてみようと思いました。
――歌詞にはスペイン語も含まれていますよね。
ワタナベ:高校のとき、第2外国語でスペイン語を3年間履修していて。勉強しているうちにスペイン語圏の文化や音楽にも興味を持つようになりました。この曲はスペインだったり陽気な場所のカラッとした空気感、あとは夜のビーチなどをイメージしていたので、スペイン語の歌詞やラテンの要素などを加えてみました。
――ちなみに、EPのタイトル『光』にはどのような思いが込められているのでしょうか。
ワタナベ:大学で心理学の講義を取っていたんですけど、光は電磁波の一種で、人間が世界を捉えるときの唯一の手がかりになっている、という話が興味深くて。人間は光の反射や波長を目で感じ取って、色々な物体の形や色を認識している。同じように、このEPが聴く人にとって私を知る手がかりになってほしいという思いがあったので、『光』と名付けました。
――まさに名刺代わりのEPになったというか。
ワタナベ:そうですね。ただ、先ほどもお話したように、自分が持ってる要素キャラクターの中でも明るい、前向きな部分を切り取った作品だとは思うので、あくまで私の一側面という感覚もあります。
「次の未来へと繋げるものを遺したい」
――これからのリリースも楽しみです。今後の活動についてはどのように考えていますか?
ワタナベ:自分の中から出てくる曲をもっと色々な人に聴いてもらいたいっていう思いはもちろん、ステージに立ってそれを直接届けたいという気持ちもあります。あと、音楽と空間の関係性にも興味があって、自分でプロデュースした空間で私の音楽がかかっていたり、もしくは自ら演出する。それを映像として記録したりしてみたいなって。
――制作面に関してはいかがでしょう? 今後やってみたいことなどはありますか?
ワタナベ:今は「LogicPro」を勉強していて、それを使いこなせるようになりたいですね。多くの人に聴いてもらうためには、より細かい部分までこだわったり、手を加えたりする必要があると思いますし。ただ、これからもフラッシュ・アイディアをストックしたり、簡単なデモを作るのにiPhoneを使ったりはすると思います。
あとはもっと生音っぽいサウンドや、バンドっぽい曲にも挑戦してみたいですね。すでにそういうアイディアもあるんですけど、まだ今の自分では形にできないというか。協力してくれる方や自分のスキルが上がれば、トライしたいです。
――音楽活動において、何か目標や夢のようなものはありますか?
ワタナベ:21世紀に生まれた私たちはグローバルな世界でどうやって生きるべきかっていうことを教えられてきたというか、それを考えなさいって言われて育ってきて。そのグローバルな世界において、日本で生まれ育ったアーティストとして活動するのであれば、やっぱり日本の音楽や文化の魅力みたいなものを発信したいし、それを強みとして活動していきたいです。
R&Bやソウルといったアフリカン・アメリカンの方々が生み出した音楽に影響を受けているけど、それをそのまま模倣するのではなくて、日本人じゃないとできない表現に昇華したい。そうじゃないと、世界に配信してる意味はないんじゃないかなって思うんです。
――なるほど。
ワタナベ:アーティスト名をワタナベ・メイっていうカタカナにしたのも、日本から発信していることを意識したからなんです。
――英語でもなく漢字と違って、確かに平仮名とカタカナは日本独自の文字ですよね。
ワタナベ:このアーティスト名を見たときに、すぐに日本っていうルーツやバックグラウンドがわかるようにしたくて。この名前で、日本人としてやる意味や意義みたいな部分を考えながら活動していきたいですね。
――たとえばアニメや漫画のカルチャーに寄り添ったり、もしくは日本古来の伝統楽器を使うといった記号的でわかりやすい方法ではなく、2023年の日本を生きるアーティストとしてのリアルな日本っぽさを表現する、ということですよね。
ワタナベ:はい。あと、“2023年を生きている”という意味では、SDGsとか環境問題のことも高校時代から学んできたので、アーティストとして活動していく上で、そういった考え方もベースにないとダメだなって思います。たとえばマーチャンダイズとかも環境に配慮した素材や製作方法を選択するとか。もしくは後継者問題が深刻化している日本の伝統文化や伝統工芸の方々と何か一緒にできないかなとか、そういったことも考えています。
高校のときのテーマ研究で、日本の伝統工芸を現代的にアップデートして発信されている方々がいることを知ったんです。私たちが生きている今この瞬間だけでなく、次の未来へと繋げるものを遺していく。アーティストとしてできることがあれば、私もその列に加わりたいと思っています。
【リリース情報】
■ワタナベ・メイ: X(Twitter)(http://twitter.com/watanabe_monet) / Instagram(http://instagram.com/watanabe_monet)

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