バースデーらしい演出も飛び出した、堀江由衣武道館ライブの模様

バースデーらしい演出も飛び出した、堀江由衣武道館ライブの模様

ほっちゃんの1日早いバースデー! 堀
江由衣の初武道館ライヴ1日目をレポ
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堀江由衣をめぐる冒険2〜武道館で舞踏会〜 Q day(2009.09.19)

 2009年9月19日、東京・日本武道館にて、“ほっちゃん”の愛称で親しまれている人気声優アーティスト・堀江由衣のライヴ“堀江由衣をめぐる冒険2〜武道館で舞踏会〜”が開催された。それぞれ“Q day”(19日)&“A day”(20日)と銘打たれ、2日間にわたって繰り広げられたほっちゃんの記念すべき初武道館ライヴ。その1日目であり、彼女の誕生日の前日となった“Q day”。言わずもがなの祝福ムードに加え、1日目特有の“何が飛び出すのか”という期待感が開演前の広い場内を包み込んでいた。

 ライヴのオープニングを飾ったのは、最新アルバム『HONEY JET!!』より、まさかの「Get up and Go」だ。しかもステージ上の彼女は、女王の貫録たっぷりな黒光りするエナメルの衣装を身に纏い、どこか不敵な笑みを浮かべている。予想だにしないダークな起ちあがりにあっけにとられていると、今度は「try again」の力強い4つ打ちのリズムが場内をダンスフロアへと変貌させる。そして極めつけの“ジーク・ユイ!”コール。まるで彼女の手のひらの上で踊らされているかのような感覚がたまらなく心地よい…。そんな雰囲気から一転、続く「JET!!」ではステージ右方から桜色の衣装で登場。“これぞほっちゃん!”といった感じのキュートな魅力を振りまきながら、場内に可憐な歌声を響かせていく。

 舞踏会をモチーフにしたというこの日のステージでは、伝説の勇者に扮する我らがほっちゃんが、悪の女王“ユイ19世”を倒すという、一人二役で進行するストーリーが用意されていた。ヴァラエティ感溢れる衣装、ダンサーを従えてのパフォーマンス、軽妙なトークやMC、舞台装置を用いた様々な仕掛けや演出などを交えながら、彼女の歌が披露されていくという展開だ。

 物語の舞台を酒場へと移すと、ほっちゃんもウェイトレス姿に。手に持ったトレーを活かした振り付けで「Secret Garden」を、さらにそのノリを引き継ぎながら「LOVE ME DO」を軽快に歌い上げる。まるでミュージカルのワンシーンを観ているかのような楽しいひとときが流れると、近年の楽曲の中でも屈指のキラーチューンである「バニラソルト」が満を持して登場。前の2曲で高揚した気分をさらに一段上へと押し上げる絶妙な選曲に、客席も大いに沸き上がっていた。
バーのマスターである青いクマ「クマスター」との自虐的かつ脱力感溢れるやりとりで場内を大爆笑させた後、白と青を基調とした衣装で披露されたのは、今やちょっぴり懐かしい「キラリ☆宝物」と、振り付けもバッチリ決まっていた「silky heart」。先の「バニラソルト」もあわせると、ひと際人気の高いシングル楽曲の3連チャン、場内がさらなる興奮に包まれたことは言うまでもないだろう。しかしその直後には、なんとほっちゃんが天に召されてしまうという衝撃のストーリーが用意されていたのだった…。

 天に召されたほっちゃんは純白の衣装を身に纏って登場。「君のそばに」をしっとりと歌い上げるその無垢なる姿はまさに“天使”そのものだ。ライヴの構成的には“しばしクールダウン”とでも形容出来そうに思えたこのブロック。ところが、続く「day by day」がそんなありきたりなイメージを覆す。ここでの彼女は実に堂々とした歌いっぷりをみせていたのが印象的で、優しくもスケール感溢れる曲調と相まって、“天使”…いや“女神”か?というくらいの神々しさを漂わせていた。この日披露された全楽曲の中でも出色の観応えだった…なんて思った人も多かったのではないだろうか。

 ある意味お約束とも言うべき“復活の呪文”で見事蘇ったほっちゃんは、いよいよ舞踏会の会場へ。キュートな帽子に白いミニのドレスといういでたちで、「ショートショートケーキ」「Berry Very Good Love」「スクランブル」を披露する。「ショートショートケーキ」は“Aice5”、「Berry Very Good Love」は“やまとなでしこ”の楽曲で、いずれも彼女のキャリアに燦然と輝くユニット活動からのレジェンド・ナンバー。そういったレアな楽曲の直後に、鉄板の「スクランブル」を持ってくるあたりが何とも心憎い! ほっちゃん&ダンサーはもとより、客席のファンたちも舞踏会を華やかかつ賑やかに演出する要素となり、場内は興奮のるつぼと化した。とりわけ「スクランブル」では、大合唱や跳びはねに加え、UO(ウルトラオレンジ)の輝きが客席全体に広がっていく様子が圧巻だった。

OKMusic編集部

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