乃木坂46の楽曲は非アイドルファンも
虜にする マーティ・フリードマン★
鋼鉄推薦盤

 ボクは乃木坂46はデビュー当時から聴いていたんですよ。

 でもね、正直に言ってしまうと、初期の乃木坂は100パーセント、ボク好みというわけじゃなかったんですよ。ところがここへ来て、どんどん良くなってきている! 『何度目の青空か?』『夏のFree&Easy』を聴いて改めてそれを確認したね~。

 特に10月リリースの最新シングル『何度目の青空か?』には本当に驚いた。4つ打ちのリズムに、静かに流れるピアノ、美しいストリングス・アレンジ、そしてサビに来るとそれまでのマイナー系のメロディから、メジャー系の明るいメロディに展開する……。まるでアイドルの曲じゃないみたいな大物感だよ。アイドルが好きでない、一般のJ-POPファンも気になるサウンドなんじゃないかな?

 そして、なんといってもメンバーのボーカルの重ね方が素晴らしい。ヘッドフォンで聴いていると、まるで周りを良いボーカルに囲まれているような気分になる。60年代のアメリカのバンド、ビーチボーイズのボーカルも聴いているとものすごく気持ちいいんだけど、それに近い何かを感じるね。

Marty Friedman
マーティ・フリードマン
ギタリスト、プロデューサー。全米で1000万枚以上のCDを売ったヘヴィメタルバンド「メガデス」に在籍。2004年から日本の音楽シーンでも活躍。ももいろクローバーZ『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』への全面参加。ニューアルバム『インフェルノ』(ユニバーサル)が発売中。

新番組『アイドルお宝くじ』にナレーション出演中
<O.A.情報>
テレビ朝日/毎週金曜日 26:50~
BS朝日/毎週土曜日 26:30~
CSテレ朝チャンネル1/11月7日スタート・毎週金曜日 24:00~

月刊エンタメにて誌面版「マーティ・フリードマンのヘドバン★鋼鉄推薦盤[メタルレコメンド]を連載中!

【公式HP】
#24_乃木坂46『夏のFree&Easy』


そして『夏のFree&Easy』。これは以前このコラムで話したAKBグループの定番フォーマット「イントロのシンセサイザー」「8ビートのドラム」「ハッピーな歌メロ」「ファンが合いの手(コール)を入れやすい曲構成」がすべて詰まっている。うちの奥さんが「これ、AKBの新曲?」って言ったのも無理はない(笑)。

さらに間奏には、ビートルズの再来と言われたザ・ナックの名曲『マイ・シャローナ』(1979年の米ビルボードチャート1位獲得)のイントロのギターをシャレで入っている。音楽好きを「ニヤッ」とさせる要素だね~。

ところで、この『何度目の青空か?』『夏のFree&Easy』など乃木坂の曲は、他のAKB関連グループと比べて、ちょっと音の印象が違う気がする。乃木坂のほうがゴージャスでクリアな感じがするんだよね。やっぱりスタジオが違うのかな? 乃木坂だけに、ソニーの乃木坂スタジオを使ってるのかな……。

あ、マニアックすぎる話ですみません!(苦笑)


(構成・文/尾谷幸憲)

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