ブルース・スプリングスティーン新作
試聴４日目「困窮する地方都市と潰さ
れたアメリカの理想」

10日連続1日1曲24時間限定で世界初公開されているブルース・スプリングスティーンの最新作『レッキング・ボール』（日本盤　2012年3月21日発売）、4日目に紹介されるのはアルバム５曲目の楽曲となる「Death to My Hometown」だ。

「故郷が死んだ」と歌うこの曲、サウンドのファーストインプレッションを“ティンホイッスルの甲高い音やコーラスと共に聴かれる霊妙な合唱は南北戦争のイメージを喚起し続ける。”と語ったのはテレグラフ紙のニール・マコーミック。

歌詞の通り「大砲の弾が振り注いだ訳でもなく。ライフルが俺達を打ち倒した訳でもない、血が大地に流れた訳でもない。でも奴らは俺のホームタウンに死をもたらした」とこれまで解禁された楽曲と同じく経済が壊滅的状態のアメリカの地方都市を表している。
今回も「銀行家」が槍玉に挙げられており「泥棒貴族」と非難している。

ブルース・スプリングスティーンはこのアルバムについて
「これは俺がこれまで作った中でも最も直接的なレコードだ。長い間、誰も説明責任を負おうとしていない。みんなが家を失いそうになっているというのに、誰もそのことで咎められていない。ウォール街占拠が起きるまでは、アメリカの最も大切な部分、アメリカの歴史や共同体の感覚を攻撃するような盗人行為に対して、誰も抵抗していなかった。俺の音楽は…アメリカの現実とアメリカンドリームの間の距離を見定めようとするものなんだ。（新しいアルバムのタイトル『レッキング・ボール』が意味するのは）この30年の間に、ぺしゃんこに潰されたアメリカの理想や価値観だ」と語っている。

【リリース情報】
BRUCE SPRINGSTEEN 『WRECKING BALL』
ブルース・スプリングスティーン『レッキング・ボール』
日本盤　2012年3月21日発売
★初回生産限定スペシャル・エディション：豪華デジブック仕様　¥2800（税込）　SICP3460
（『WORKING ON A DREAM』の初回限定版のようなちょっとサイズが大きい、
本のような豪華版。このスペシャル。エディションのみのエクスクルーシヴ・アートワーク
とともに、ボーナストラックとして下記2曲を追加収録）
★通常盤：紙ジャケット仕様　¥2520（税込）　SICP3461