春に聴きたい♪クラシック音楽5曲を
ご紹介

タイトルに「春」がつく曲
ヴィヴァルディ「四季」より『春』

「春」とタイトルのつく曲といえば真っ先に思い浮かぶのがこの曲。むしろこの曲を紹介せずには先に進めません。
この曲はヴィヴァルディが作曲したヴァイオリン協奏曲のうちのひとつで、
第一楽章 Allegro
第二楽章 Largo
第三楽章 Allegro
の3楽章からなります。とても晴れやかな曲で、入学式などでも演奏されるため、どなたにも耳馴染みがあるのではないでしょうか。
コープランド『アパラチアの春』

コープランドが作曲した3大バレエのうちのひとつ。バレエダンサーのマーサ・グレアムの依頼によって作曲され、当初コープランドは “マーサのためのバレエ” と呼んでいました。
そのマーサ・グレアムが、ハート・クレインの詩『The Dance』のワンフレーズから『アパラチアの春』というタイトルを提案し、こう呼ばれるようになりました。朝露の光る木々の向こうに見えるアパラチア山脈や朝の訪れを伝える鳥たちが目に浮かびそうな一曲です。
バレエ音楽としてのみならず、オーケストラ用組曲として編曲されていますが、さらに吹奏楽用にも編曲されています。
春気分な曲
ここからはなんとなく温かみが感じられる、春にぴったりな曲を紹介したいと思います♪
ヴィヴァルディ『まことの安らぎはこの世にはなく』

この曲は先ほど紹介したヴィヴァルディが作曲したものですが、一度聴いたら忘れられないほど本当に美しい曲。
“まことの安らぎはこの世にはなく、イエスの中にこそある” といった内容の歌で、春の柔らかい日差しの中で聴くのにもってこいの一曲です。この機会にぜひ聴いてみてください。
ショパン『エオリアンハープ』

ショパンが作曲したエチュード作品25の第1番。音符の細かさは確かに「エチュード」なのですが、風になびくようなアルベジオの中にメロディーが浮かび上がる様子は、春の訪れを感じさせてくれます。
ところで、“エオリアンハープ” は “ウィンドハープ” とも呼ばれ、風の力によって演奏される楽器の一種。風によって演奏…いまいち想像がつきませんね。実際のエオリアンハープは長方形なのですが、一般的なハープも風によって弦を鳴らすことができるようです。その鳴らし方を見てみましょう。

ショパンの曲とは随分違った音ですが、風だけでこんなに音が出るなんてびっくりですね。ちなみにエオリアンとは、ギリシャ神話の風の神アイオロスの持つ琴からつけられたそうです。
カントルーブ『オーヴェルニュの歌』

クラシック入門カテゴリーで紹介するには少しマニアックな選曲ですが、こちらはオーヴェルニュ地方の民謡を、ソプラノとオーケストラ(またはピアノ)のためにアレンジした歌曲です。なんと作曲者のカントルーブは、この曲を完成させるのに30年もの月日を費やしたそうです。
一番よく知られているのは “Baïlèro” で、聴いているだけでフランスの田舎の、のどかな風景が浮かんできます。続く3つのブーレは、歌のメロディーはもちろん、間奏で管楽器が吹くフレーズにも独特の田舎っぽさがあり聴いていると踊りたくなります。
 
 
というわけで今回は春を思い切り楽しめそうなクラシックの名曲を紹介しました。どの曲もいつ聴いてもいいのですが、季節や気分によって聴き分けてみると、また違った楽しみ方ができそうです。

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