取材:志村じゅん子

懐かしさと心地良さを兼ね備えた極上ク
ラブロック!

7月23日にシングル「南国少女」でメジャーデビューを果たすのですが、コンセプトである“琉球エンターティナー”ということについて聞かせてください。

僕らは沖縄出身で、“南”をテーマに活動していて、作る楽曲が歌を重視したものが多いんですね。観せるとか聴かせるといった部分で感じ取ってもらいたくて、そのためには歌や演奏をしっかりさせなきゃいけないと思うんです。そういったことから“エンターティナー”という言葉を使って活動してます。

ライヴも沖縄ならではのことを盛り込んでいるのですか?

そうですね。曲によっては“カチャーシー”という沖縄の伝統の踊りがあるんですけど、それをお客さんに踊ってもらったりしてますね。いずれ、ライヴで三線も弾きたいと思ってます。

8月6日リリースの1stアルバム『琉球カルメン80's』の1曲目に収録された「ハイサイ!!GLACIER」も、カチャーシーを踊ってワイワイしたくなるインスト風の曲ですよね。

沖縄の人って何かを始めようとする時、みんなが集まったら三線を弾いたり、踊ったりということをやるんです。だから、ライヴのオープニングSEのように、“これから始まるよ!”ってイメージで。始めはインストにしようと思ったんですけど、“だったら歌詞もみんなで考えようよ!”ってことになって、ノリで付けました。歌詞に出てくる“いちゃりばちょーでぇ”とは、“1度会ったらみんな兄弟”っていう意味で、それこそ“みんなでグレイシアだよ”っていう気持ちの表れです。

スカのリズムが印象的な「太陽の国」は、沖縄を指してるようですね。

アルバムを作ろうという話になった時に一番最初に作った曲です。グレイシアは、今までにアルバムを出したことがなかったんですよ。だから“初めまして”という、かなり大きい意味のあるCDになると思ったので、自分たちの決意や、沖縄から出てきた心境などを全て詰め込んで作った曲です。

「でいごの花が咲く頃に」も故郷を思って書いたのですか?

この曲は逆に一番最後に出来上がった曲なんです。『太陽の国』と併せて聴いていただけたらうれしいですね。『太陽の国』は“沖縄を旅立つ前に、これくらいのことをやってやるぜ!”っていう決意表明が強い曲ですけど、この『でいごの花が咲く頃に』は“いろいろ経験してきた中でも、決意は変わらずに進んでいきたいな”という思いを込めました。

タイトルトラックでもある「琉球カルメン」は燃え上がるような情熱が歌詞からも曲からも伝わってきましたが…。

この曲に出てくるカルメンは情熱的ですが、実は少女をイメージして書いてます。特定の主人公がいるわけじゃないですが、これから自分たちが音楽をやっていく上で、いろいろと勝ち取らなきゃいけないことが出てくるし、“運命に背く”ようなやり方をしなければいけないこともあるかもしれない。そういうことは誰でも1度はあると思うんです。そんな意味も含まれてます。

聴いた人がそれぞれ感じ取ってほしいと。

アルバムの全曲でもいいし、1曲だけでもいいし。その曲を聴いてもらった時に、その人がいろんな捉え方ができるように、歌詞の中にいろんな仕掛けを考えながら作るのが好きですね。そういう仕掛けやメッセージを感じてもらえたらうれしいな。

リリース後にはツアーも行なわれますね。

新潟や仙台を回る頃には秋も近づいていると思うので、僕らが夏を戻しに行くつもりでステージに立とうと思ってます。
グレイシア プロフィール

グレイシア:2007年8月、佑生(Dr)の加入により現メンバーとして活動を開始。地元沖縄だけでなく東名阪ツアーなどを行ない“琉球エンターティナー”をコンセプトに精力的に活動をしている。グレイシア オフィシャルサイト

OKMusic編集部

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