【AI】“MORIAGARO”で、みんなを笑
顔にしたい
タイアップ曲は お題をもらって作るの
が楽しい
「ママへ」は、お母様への感謝を綴った素敵なバラードですね。
歌詞を書いている間、ずっと泣いてましたね。手紙を書いているような気持ちで書いていたんだけど、これまでそういうふうに手紙を書いたことがなかったから。泣きますよ、これは。で、家でもさんざん泣いているのに、いざスタジオでレコーディングを始めたら何度もグッときて中断して(笑)。ただ、この曲が出た後、うちのお父さんからクレームが入りました。“ダダのはいつできるの?”って(笑)。
KFCブランドイメージソングの「sogood」には、本当にシンプルなメッセージが込められていますね。
シンプルでハッピーな曲ですね。この曲への要望が“凹んでるものがアガる” “マイナスがプラスに” “泣いてる人が笑う”というもので、わざわざKFCの方が資料を作ってきてくださって。しかも、チキンまで持ってきてくれて、それだけでテンション急上昇しました(笑)。たぶんその感情なんだろうな、と。すでにアルバムタイトルが決まっていたので、この曲には“盛り上がろう”という言葉も出てきます。
「GOTTA GET MINE feat. ブリジット・ケリー」は、R&Bの生々しいバンドっぽいサウンドが最高にクールです。
これはジェリー・“ワンダー”・デュプレシスというプロデューサーが手掛けてくれた曲。彼が私の声を分析して、“クリス・ブラウンとエイコンを足したような声だよね”って言ってくれて。たまに自分の声がエイコンの声に聴こえることがあったから、妙に納得しちゃいましたけど(笑)。それを踏まえて用意してくれた曲の中で、ビートの感じが懐かしいこの曲がいいなと思ったんです。コーラスとかもまったく入れてなくて、私とブリジット・ケリーちゃんの1対1。いろいろと入れちゃう方法もあったと思うけど、シンプルにふたりの歌だけを聴かせてるところがいいなと思います。本当にライヴな感じで。
「After The Storm feat. シェネル」は、映画『グランド・マスター』イメージソングですね。シェネルさんと一緒にやることになったきっかけとは?
運命的な出会いだったんですよ。最初は男性シンガーで考えていて探していたんだけど、なかなか見つからなくて。迷っている時、たまたま事務所スタッフの連絡ミスで本来行かなくてもいい場所に行ってしまって。“なんだよ〜”と思ってたんだけど、その時にシェネルちゃんのポスターが目に飛び込んできて“これだっ!”って(笑)。よく見ると“Believe”って書いてあるんですよ。この曲の仮タイトルが“Believe”だったので、これは絶対運命じゃん!って、ダメ元で連絡を取ってもらったらOKもらえて。英語も完璧に歌えるし、彼女以外に考えられない曲に仕上がりました。
「FOR YOU - Piano Version」は、クボタの企業イメージソングで。
これは最初はもっとシリアスな感じの恋愛ソングだったんだけど、クボタの方が気に入ってくれて、要望が叶うのであればぜひこの曲でということで、新たに歌詞を付けました。いただいたテーマが“人同士のつながり”というものだったんですけど、それを企業とどうすればつなげることができるのかというのですごく迷って。それで、LAでの作業が終わって帰国する時に飛行機の中で《運んでいくよ あなたのもとへ》というサビの部分が出てきたんです。うちのお父さんもクボタの機械を工事現場で使ってるって言ってました(笑)。
「MY PLACE」はJR九州新幹線のCMソングなんですよね。AIさんの故郷である鹿児島に“おいでよ”と誘われてる気がします(笑)。
本当にそのまんまですね(笑)。私が地元の鹿児島でみんなを迎えて、“みんな、ウチにおいでよ。カラオケとかいろいろなところに連れ回して寝かせないから”というイメージ(笑)。リクエストが“赤ちゃんからおじいちゃんまで歌える曲”ということだったので、もうこれしかないでしょ、という感じになりましたね。
クライアントのリクエストにしっかりと応えられるかも、アーティストの力量が問われるところですよね。
昔だったらその要望ばかりを意識して“書けない!”ってなってしまっていたけど、最近はそれを理解した上で自分らしさを出せばいいということが分かったので、楽しくやれてます。それに、自分のスタイルがやっと固まってきたというのが一番大きいと思う。前はそれが分からなくて、言われたままになっちゃっていたんです。要はお題を出してもらっているわけで、もしそれがなければ絶対に生まれなかった曲というのもあるし、依頼を受けた以上、絶対喜んでもらいたいという気持ちもありますし。
ラストは「TOP OF THE WORLD」はエレクトロ色の強い、アルバム随一のパーティーチューンですね。
今回のアルバムの中で最初に作った曲。前回のアルバムを作り終えた直後に作った曲なので、ノリが近いかも。この手の曲の中でも特にカッコ良いなと思えて。サビも、盛り上がるというよりは解き放たれる感じでね。メロディーだけ聴けばとても神秘的だし、ライヴでもやり方によっていろいろな観せ方ができそうで楽しみですね。
全曲振り返っていただきましたが、改めてどんなアルバムになったと感じますか?
確実に盛り上がってますね(笑)。最初はひとつの雰囲気にまとめるつもりだったけど、結果的にはアップテンポなポップな曲からバラードまであって、フィーチャリングでも4人が参加してくれて非常にバラエティーに富んだ内容になりましたね。本当に運命的にできた曲も多いと思うし。“MORIAGARO”という言葉で、みんなが笑顔になってくれればいいな。
少し先ですけど、10月からはツアーが始まりますね。
もう今から気合い入ってますよ。33カ所ですからね。“MORIAGARO”とかけて森ガールをたくさん連れてステージに上がろうかな(笑)。
・・・
『MORIAGARO』2013年07月17日発売EMI Records Japan
- 初回生産限定
- TOCT-29178 2500円
- (初回限定“もりあがろうプライス”) ※豪華応募特典付き
00年にデビューを果たしたバイリンガルのソウル・シンガー、AI。彼女は何事に臆することもなく、ドッシリと腰をすえた、芯の通ったソウルフルな歌声を聴かせる“美しき才媛”である。さらに、ミッシー・エリオットにも通じるような粘着質の強いテクニカルなラップまでも披露するのだから、“比類なき才能の持ち主”とも言えるだろう。
AIはそのサウンド面において、R&B特有の美しいメロディにJポップのテイストを巧妙に盛り込ませ、ブラック・ミュージック・リスナー以外へのアピールも図っている。多様なヴァラエティを持つトラック群を余裕タップリに乗りこなせるのも、彼女の歌唱スキルの高さゆえだろう。もはや、彼女からはヴェテランの風格すら漂っているようにさえ思える。その詩才(リリカル・センス)もなかなかのものだ。
作品としても順風満帆にリリースを重ねているAI。リリースするごとに、その声はより厚みが増し、艶が増し、オーラが増し、それに呼応するかのように、セールスやファンが彼女に向ける熱意の値もどんどんと増してきている。AIはいったいどれだけ大きくなろうとしているのだろう? そのポテンシャルはあまりに深く、計り知れない。AI オフィシャルHP(アーティスト)
AI オフィシャルHP(レーベル)
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