強盗殺人の罪に問われる、被告人のヘンゼルとグレーテルの兄妹(二宮慶多、新井美羽)

強盗殺人の罪に問われる、被告人のヘンゼルとグレーテルの兄妹(二宮慶多、新井美羽)

夏休みはおうちで社会見学!Eテレ「
昔話法廷」親子で楽しめる3つの工夫

“昔話”と“法廷”を融合した異色のテレビシリーズ「昔話法廷」(Eテレ)の新作が今年も登場! この「昔話法廷」、大人も子どもも楽しめるよう計算し尽くされた、夏休みにピッタリの作品なんです。親子を惹きつける3つの工夫と最新エピソード情報をご紹介します。

子どもと一緒にいつもとちょっと違った体験ができる夏休み。では、いつもとちょっと違ったこんな番組を楽しむのはいかが?
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2015年に最初のシリーズが放送された「昔話法廷」(Eテレ)。子どもたちになじみのある昔話の主人公が被告人として裁かれる法廷ドラマシリーズで、ことしは8月14日(月)午前9:30~「ヘンゼルとグレーテル」、15日(火)午前9:30~「さるかに合戦」が放送されます。
子ども番組でしょ?なんて甘く見たら損! 「昔話法廷」は子どもだけでなくパパママも一緒に楽しめる、親子で見たい番組なんです。
親子で楽しめる3つの工夫とは? 最新作情報もお届けします!
【工夫その1】“なじみ深い題材”と“意外性ある脚色”「昔話法廷」は、小学校5・6年生以上を対象とした15分間の法廷ドラマ。「もし昔話の登場人物が訴えられたら…」という設定で、検察官、弁護人、被告人、証人のやりとりを裁判員の視点から描きます。
昨年までのシリーズで裁かれてきたのは、「三匹のこぶた」(2015年放送)でオオカミを殺した罪に問われたこぶたのトン三郎や「浦島太郎」(2016年放送)で太郎を殺そうとした罪に問われた乙姫など。子どもたちも「知ってる!」と興味を持って楽しむことができます。
しかし、それだけで終わらないのが「昔話法廷」。プラスアルファの脚色がすごいんです。
「三匹のこぶた」でトン三郎の家に煙突から侵入しようとしたオオカミは煮えたぎる鍋に落ちて死んでしまったわけですが、法廷では、トン三郎が鍋を事件の3日前に購入していた事実が判明。トン三郎が主張する「正当防衛」が成立するかが裁判の焦点となりました。
そして、「浦島太郎」で被告人として出廷した乙姫はなんと臨月。証人尋問で、太郎は「おなかに子どもができたと告げられ、怖かった。親になること、海の中で暮らすこと…」と身重の乙姫を置いて地上に帰ろうとした理由を語り、乙姫の弁護人は「十分に同情の余地がある」と、執行猶予を求めたのです。
なんとも濃厚な人間ドラマです。「三匹のこぶた」「浦島太郎」をはじめ、昨年までに放送された6作品は番組公式サイトで全編視聴可能。
新作「ヘンゼルとグレーテル」「さるかに合戦」では、どんな人間ドラマが描かれるのか…大人のほうがハマってしまうかも!?
【工夫その2】親も子も惹きつける“本物志向”の仕掛け「昔話法廷」の舞台は、その名の通り法廷です。法律家監修のもと、「検察官による起訴状読み上げ」「証人尋問」「被告人質問」「最終弁論」が15分のドラマの中で描かれます。その完成度の高さは大学の法律の授業で教材として使われたほどで、まるで本物の裁判を見ているよう。
「アリとキリギリス」(2016年)で証人として被害者・キリギリスの母が出廷し無念を語るなど刑事事件の緊張感に満ちていて、「大人の世界を覗きたい」と思っている子どもたちの“社会見学”にピッタリです。
「子どもにはちょっと難しい?」という心配は無用!
じつは、「昔話法廷」の「三匹のこぶた」裁判が“子ども番組のオスカー”とも呼ばれる国際子ども番組映像祭「プリ・ジュネス2016」で11~15歳の子どもたちの投票で決まる「国際子ども審査員賞」を受賞。子どもたちに意図がしっかりと届く作品であることを証明したんです。
加えて、パパとママを惹きつけるのは豪華なキャスティング。
今月放送の新作「ヘンゼルとグレーテル」裁判では検察官に小西真奈美さん、弁護人に志賀廣太郎さん、「さるかに合戦」裁判では検察官に小林聡美さん、弁護人に小澤征悦さん。
さらに「ヘンゼルとグレーテル」では、裁判員役に連続テレビ小説「ひよっこ」(放送中)の青天目澄子役で話題になった松本穂香さん、グレーテル役に大河ドラマ「おんな城主 直虎」(放送中)の主人公・直虎の子ども時代を演じた新井美羽さんと、旬なキャストも登場、物語を盛り上げます。
最新エピソード、その焦点は?
【工夫その3】判決のない法廷ドラマでディスカッション!「昔話法廷」の特徴の一つが、あえて判決を描かない、ということ。
視聴者一人ひとりが裁判員となり、登場人物の言い分をもとに、自分なりの判決を考えます。一人で見ても楽しめますが、友だち同士や親子で一緒に見れば、「有罪か、無罪か」「実刑か、執行猶予か」など議論を交わすことができるんです。
「プリ・ジュネス2016」での受賞だけでなく、2016年のグッドデザイン賞にも選出された「昔話法廷」ですが、その際の審査委員評価ポイントがまさに「視聴後に議論が活発化される事も企図したオープンエンドの設計」(グッドデザイン賞公式サイトより)。
手がかりとして、放送後には公式サイトで「裁判員の考える判決」も公開されます。ただし、これはあくまで一意見。子どもたちが自分で納得できる結論を出せるよう、上手に導くことができるか? パパ&ママの大人力が試されます!
8月14・15日放送の最新エピソード、その焦点は?親子で見ればもっと楽しめる「昔話法廷」、その気になる最新エピソードをちょっぴりご紹介。
8月14日放送は第7話「ヘンゼルとグレーテル」裁判。お菓子の家に暮らす魔女がかまどの中で焼殺され金貨をすべて奪われた事件で、被告人はヘンゼル(二宮慶多)とグレーテル(新井美羽)の兄妹。検察官(小西真奈美)は“強盗殺人罪”を主張します。
しかし、2人の弁護人(志賀廣太郎)は「正当防衛」による無罪を主張。2人のしたことは、親に捨てられた身の上で人食い魔女から逃れるための行為であり、罪に問われるものではないと訴えます。
15日放送の第8話「さるかに合戦」で審理されるのは、かにの母子が柿をぶつけられ殺害された事件。検察官(小林聡美)は被告人・猿に殺人罪で死刑を求めますが、弁護人(小澤征悦)は犯行に計画性がないと主張し「猿は生きて償うべき」と訴えます。証人として被告人・猿の妻と、親を殺された子ガニが出廷。どんな人間ドラマが描かれるのか注目です。
放送時間はそれぞれ午前9:30~9:45。15分で完結する本格法廷ドラマ「昔話法廷」をきっかけに、夏休みに親子でディスカッション! そんな刺激的な体験はいかが?

アーティスト

ウレぴあ総研

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