Grizzly Bear『Neighbors』【退屈と
は無縁の躍動するリズム、なんと懐の
深いバンドだろうか】

 やさしくうねるようなギターの進行とやわらかい音色。憂いのある歌声。透明感のあるコーラス。退屈とは無縁の躍動するリズム。それらの要素が重なり「完成」された曲だ。うっとり聴き入ってしまうし、心地よいバックグラウンドミュージックとしても、また真剣に一つひとつの音に向き合ってみても楽しめる。なんと懐の深いバンドだろうか。今回のレビューで初めて気に入ってもらえた方、彼らのバイオグラフィーやライブ映像なんかを調べようとするなら、検索には要注意! バンド名をそのまま入力しても熊の画像がずらりと出てくるから。私もこの文章を書く上で、彼らのデータを調べようとした結果、思わずグリズリーの赤ちゃんをうっとり愛でてしまった。またドラクエにはグリズリーというモンスターもいるので、こちらも時節柄要注意! 音楽好きの皆さんは、ゲームや本物の熊でなく、まずは彼らの5年ぶり5作目となるアルバムのほうをチェックしていただきたい。

(2017.9.6) (レビュアー:夜鍋太郎)

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