東京女子流が武道館で魅せたアイドル
の新境地

2年連続で今年も武道館に降り立った女子流。ハイエナジーな『Attack Hyper Beat POP』で幕を開ける。昨年の武道館公演ラストナンバーで幕を開けるという心憎い演出に早くも会場のファンは最高潮の盛り上がりを見せる。その後も立て続けに『W.M.A.D』『ふたりきり』と激しめな楽曲でも乱れぬフォーメーションと歌を披露する5人。定期公演や数多くのイベントで培ってきた経験は、間違いなく彼女たちのスキルアップにつながっている。
MCでは中江友梨が「声が低くなったし腰も痛いし、おばさんくさくなったよね」と成長に関して複雑な気持ちを吐露。メンバー一同「そうだよねぇ」と相槌を打つ姿に場内は爆笑。しかし、『Regret.』『運命』のような落ち着いた楽曲で、大人の雰囲気も違和感なく発揮する姿は確実に身体的、精神的な成長があってのもの。平均年齢16歳の女子流が様々な「顔」を披露できるのだから、パフォーマンス力の高さを物語っている。
中盤、異能派クリエイター集団Maltine Recorodsのミュージシャンとの話題の「コラボソロ曲」を特別披露。小西彩乃はfazerock作のR&B『Spica』で女子流の歌姫であることを証明するテクニカルな歌唱を披露。新井ひとみはtofubeatsokadadaによる『マジ勉NOW!』で王道感を演出すれば、Avec Avec作『Day By Day』を歌う中江友梨は白い風船を持っての登場と、80’sアイドルのような清楚な空気感を運ぶ。山邊未夢はbanvoxが手がけたベースミュージックな意欲作『Umbrella』をダンサンブルに披露すれば、Gigandectによるピコピコ音が愛らしい『Kawaii Rave』を庄司芽生がサウンド同様に飛び跳ねるようにステージを駆け回る。こうした、気鋭のクリエイター陣とのやり取りで個々の能力はおろか、魅力まで輝きを増したのは間違いない。

各メンバーのソロを終えると『Get The Star』ではなんと小西彩乃がドラムパフォーマンスを披露!しっかりとビートを刻みながらも美声を轟かせる姿に、メンバーも場内も最高潮の盛り上がりで応えた。
その後に披露されたBase Ball Bear小出祐介による新曲『Partition Love』では複雑な歌パートをものともしない卓越した技術でこなす姿にため息。最後はファンキーな『ヒマワリと星屑』で本編を終えた。アンコールに応えて登場した5人は、『おんなじキモチ』で多幸感溢れる情景を作りだし、ラストはデビュー曲『キラリ☆』でしっかりと歩んできた道の美しい形を見せ、幸せな時間に幕を閉じた。
派手な演出は皆無、特報はあったものの、目立ったサプライズもなし。完全に自分たちの声とダンスだけで2時間半、多くのファンをロックした彼女たち。この1年はコラボや対バンなどに挑んできた彼女たちの「成長しようとする姿勢」をしっかりと年末に結実させた。しかし、彼女たちの物語はまだ続く。すでに発表された全国ツアーと共に、新たな女子流が2014年に動き出す。その瞬間を見逃すな!

dwango.jp news

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