L→R 木田健太郎(Gu&Cho)、佐々木直人(Ba&Vo)、大野宏二朗(Dr)

L→R 木田健太郎(Gu&Cho)、佐々木直人(Ba&Vo)、大野宏二朗(Dr)

【リアクション ザ ブッタ
インタビュー】
少しでも楽しい場所に
引っ張っていける存在でありたい

生活の中で見落としてしまう小さなもの、つい目を背けてしまう自分の弱い部分や大切な人の心の中に住むものに焦点を合わせた最新アルバム『Single Focus』。そこにはバンドが描く理想像も影響していた。

前作ミニアルバム『After drama』から約10カ月振りのリリースですが、この期間はどんな時間になりましたか?

佐々木
ずっとライヴと制作を並行させていました。今年の5月くらいには今作用に6曲録り終えていたんです。でも、チーム内で“もうひと押し欲しいよね”という話になって…その後の曲作りに苦戦しましたね。書いても書いてもチーム全員が納得いくものにならなくて、“いい曲って何なんだろう? そもそも良くない曲ってあるのかな?”と考え込んでしまって、どんなものを書けばいいのか分からなくなって…2カ月くらい悩んでいました。その中で今回のリード曲「火花」が生まれて、5年前にデモを作った「そんなんじゃなくて」を引っ張り出して、今回の6曲が揃いました。

スランプの突破口はどこでしたか?

佐々木
自分なりに“煮詰まった時にここに来れば何かが生まれる”という場所があって、そこに行ってみたんです。そしたらそこでふと思い浮かんだのが「火花」の《鉛のような孤独をぶつけ合って起きた火花》という歌詞で。“自分は悩んでいて鉛のように凝り固まっている。でも、そんな孤独な人間がふたりぶつかり合ったら新しい何かが生まれるはずだし、その様子は火花のようだ。その光から灯していけるものがあるんじゃないか”と気付いてからは早かったですね。
木田
佐々木から「火花」のデモが届いた時に“これは1曲目かつリード曲だな”と思いましたね。イントロも火花が作る光の点滅の感じをギターで出したいと思って、高い音を細かいテンポで弾いていくフレーズを作りました。
大野
デモの時点で“すげぇ!”と思ったし、レコーディングを終えたあとにチーム全体が“これでしょ!”という空気になって。あの感じは今までになかったですね。

「火花」はこれまでリアクション ザ ブッタが積み重ねてきたサウンドを高めた印象がありました。だからこそ、歌詞もバンドマンとして活動している佐々木さんのことなのかなと思って。

佐々木
今回の6曲は心の機微に焦点を見ながら、前作よりも多くの人に届くような表現に挑戦したところがあって。少しでも楽しい場所に引っ張っていける存在でありたいという気持ちがあるので、そういう曲が書きたかったんです。「火花」も恋人同士、友人同士、僕らとお客さん、バンドメンバー同士…聴いてくださった方々の状況にフィットさせていただけたらいいなと思います。

“引っ張っていきたい”という想いはそれ以前もお持ちでした?

佐々木
高校生でバンドを始めて、最初はわけも分からずただ明るい音楽で引っ張ろうとしていたけど、聴く人の立場になって考えると“実態のない明るさには付いていけないな”と気付いたんです。『After drama』が自分の中身をドラマのワンシーンのように見せられたアルバムだったので、それを経てから出てくる“引っ張っていきたい”という気持ちも言葉も、昔とはまったく変わってくると実感していますね。

となると、「Tightrope Dancing」は「火花」とはまた趣向の違う引っ張り方ですよね。

佐々木
愚痴を言いながらずっと綱渡りをしている感じですね。自分の汚い部分が見える曲があると“まぁ、いいかな。人間ってこうだよね”と思えたりもするというか(笑)。それがある種の救いになるかなと。
木田
過去を見てみてもベースのスラップの入る曲はそういう曲になりがちな傾向にありますね(笑)。
佐々木
なりがち! スラップは叩く、弾くだから自分の内側にあるものが出てきちゃうのかな(笑)。

佐々木さんはベースヴォーカルとは思えないフレーズをお弾きになるなと毎回感心しています。

佐々木
作る時はベースと歌は別々に考えているんです。だから、ライヴのリハでは苦労するんですけど(笑)、“まぁ、大丈夫でしょ!”と思ってフレーズ作りをしていて。
大野
僕がこのバンドに加入してすぐの頃に、ドラムの立ち位置を考えるために“直人さんはベーシストとヴォーカリスト、どっちの意識でやっているんですか?”と訊いたら、“どっちも!”と言われて(笑)。
佐々木
(笑)。ベーシストの自分とヴォーカリストの自分の真ん中に、よく分からない自分がいるような感覚があるかな?

それに加えてソングライターとしての佐々木さんも存在しますよね。

佐々木
多重人格疑惑!?(笑)
木田
いや、全部同じ人間が発信している感覚あるよ。ただ、「火花」を歌う佐々木も「抱きしめて欲しい」を歌う佐々木も同一人物…だからこそ、ヤバいですよね(笑)。
全員
ははは。

「抱きしめて欲しい」はここまで曝け出していいの!?と思う曲ではありました(笑)。

佐々木
プロデューサーにも“この曲の歌詞ちょっと気持ち悪いね”と言われるくらいでした(笑)。男の言う“抱きしめられたい”は全てを投げ打っている、捨てている気がするので…そういうほうに振り切った曲にはしたかったんですよね。2番のAメロは最終的に何を言っているのか分からなくなりましたけど(笑)。
木田
ストリングスの入ったポップなサビで声を大にして《抱きしめて欲しい》と歌うのは結構狂気ですよね(笑)。そのギャップを作りたくてアレンジを練っていきました。

ライヴのセットリストにこの6曲が入ると情景が鮮やかになりそうですね。

佐々木
そうですね。お客さんの意識を僕らがしっかり引っ張って、その結果、お客さんが充実感にあふれて、日常生活がいい方向に進んでくれるような力強いライヴがしたいです。

取材:沖 さやこ

ミニアルバム『Single Focus』2018年10月17日発売 Eggs
    • EGGS-035
    • ¥1,574(税抜)

【ライヴ情報】

『リアクション ザ ブッタTour 2018
~Mini Album 『Single Focus』 Release Tour~』
10/27(土) 愛知・名古屋ell. size
w)ポタリ
10/28(日) 大阪・2nd LINE
w)ポタリ、ofulover and more
11/02(金) 埼玉・西川口Hearts
w)Half time Old、テスラは泣かない。
11/04(日) 宮城・仙台space zero
w)テスラは泣かない。、Cloque.
11/11(日) 福岡・INSA
w)ポタリ、ゆるふわリムーブ、ofulover and more
11/16(金) 新潟・CLUB RIVERST
w)LAMP IN TERREN、Amelie
11/18(日) 千葉・LOOK
w)Bentham、嘘とカメレオン
11/23(金) 群馬・前橋Diver
w)Half time Old、ポタリCloque
12/01(土) 北海道・札幌Spiritual Lounge
w)Mr.Nuts、Harf time Old

★東名阪ワンマン公演追加決定!
[ 2019年 ]
 1/19(土) 愛知・名古屋ell. SIZE
 1/20(日) 大阪・2nd LIVE
 2/11(月) 東京・shibuya duo music exchange

リアクション ザ ブッタ プロフィール

リアクション ザ ブッタ:2008年、佐々木と木田を中心に埼玉にて結成。18年にはミニアルバム『After drama』を携え、全国6カ所のツアーを敢行。さらに『SANUKI ROCK COLOSSEUM』への2年連続出演、『ARABAKI ROCK FEST.18』への初出演を果たすなど徐々に勢いを増す中、『After drama』を題材とした同名のMVが20周年を迎える米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF & ASIA)2018』のミュージックビデオ部門で入選し大きな話題を呼んだ。リアクション ザ ブッタ オフィシャルHP

L→R 木田健太郎(Gu&Cho)、佐々木直人(Ba&Vo)、大野宏二朗(Dr)
ミニアルバム『Single Focus』

「火花」MV

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • the Homeground
  • Key Person
  • 気になるワードでディグる! 〇〇なMV

ギャラリー

  • Tsubasa Shimada(PRIZMAX) / 「Wet Crate」
  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • Yun*chi / 「Yun*chiのモヤモヤモヤ」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • 魔法少女になり隊 / 「魔法少女になり隊明治のあったりなかったり」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • 嘘とカメレオン / 「猫を抱いて蝶と泳ぐ」
  • エドガー・サリヴァン / 「東京文化びと探訪」