ミュージシャンにとって大切な積極性
と謙虚さの使い分け

私が通っていたアメリカの音楽専門学校では授業の時に自信に満ちた演奏、そして「Goodjob!!」、「Nice!!」の声、それらがあふれていました。
日本での学校のイメージとは大きく違い、最初は驚いたものでしたが、そこに見えたアメリカの人たちの姿勢は素晴らしいものだったのです。

どんな時も積極的に自信を持って


授業ではときどき、課題発表の時間がありました。
クラスの皆の前でその課題を演奏します。
そこでまず私が驚いた事のひとつ目が積極性。
先生が「演奏したい人いますか?」と尋ねると、積極的に手を挙げる人が多かったのです。
日本の学校(私にとっては小中高校での経験)では、授業中に積極的に前に出て発表をする人は多くありませんでしたが、専門学校ではまったく逆でした。
そしてその積極性が演奏にも表れていて、みんな一様に自信を持って演奏します。
時には、その演奏が課題をクリアできていないような時もありました。
それでも演奏している人は自信に満ちていて、決して音が弱くなることがない。
日本だと「自信がないから遠慮しておきます」となってしまいそうな場面でも、彼らは自分を信じて自信に満ちた演奏をしていました。

仲間のいいところを見る

そして驚いた事がもうひとつ。
課題発表が終わって席に戻る時、周りのクラスメイトは一様に「Good Job!!」、「Nice!!」といった声をかけます。
彼らが見ていたのはそのプレイヤーのいいところであり、クリアできていないところではありませんでした。
もちろん、先生はできなかったポイントに対するアドバイスも付けてくださいました。
私はその時に発表者が課題をクリアできるかどうかばかりを見ていて、その演奏の中に表れていたであろうそのドラマーのいいところを見逃していたんだと気付いたのです。
いいポイントを見つける、そしてそれを口に出して言うのが大切。
他者の演奏を見ながら自分の中に吸収してしまうのです。
そして褒められた方は、たとえ課題をクリアできていなくても「Good Job!!」や「Nice!!」と言ってもらえることで自信がつき、次の演奏につながります。

自分の演奏は自信を持って、仲間の演奏
はしっかり褒めよう


日本人は謙虚な民族です。
その謙虚さがよく働く場面もあれば、そうでない時もあります。
音楽の場合はどうでしょうか?
音楽は表現のひとつ。
表現する場ですから謙虚になることなく、堂々と自分を表現するためにステージに立つべきですよね。
事前の練習や準備ができたら、自信を持って積極的にステージに立つようにしましょう。
そして自分がステージから降りたら、別のプレイヤーの演奏をじっくり見て、彼らのいいところを見つけ出し、褒めることで自分の中に吸収してしまいましょう。
謙虚になるのはステージを降りた後、自分の演奏を振り返って反省する時だけで十分かもしれませんね。
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