中国国立バレエ団が初来日~張芸謀(
チャン・イーモウ)監督が自身の傑作
映画『紅夢』のバレエ版を演出
5月10日に上演される『赤いランタン 〜紅夢〜』は、中国を代表する世界的な映画監督で2008年北京オリンピック開・閉幕式の演出も担当した、張芸謀(チャン・イーモウ)監督の映画『紅夢』(1991年/第48回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞)をバレエ化した作品。初演は2001年5月。バレエ化にあたっては、張監督が自ら演出を手掛けた。振付はドイツ在住の王新鵬(ワン・シンポン)と中国優秀振付家の王媛媛(ワン・エンエン)が、音楽はフランス在住の陳其鋼(チェン・チーガン)といった、世界の芸術を呼吸した中国のアーティストがそれぞれ担当。大元の原作は中国の現代小説家・蘇童の『妻妾成群』で、バレエ版では映画にはなかった京劇の要素も取り入れられるなど、中国の様々な文化・芸術が結合したバレエ作品となっている。これまでにニューヨークやパリなど世界各地で約400回上演されてきた。
物語の舞台は1920年代の中国。主人公の少女はとある富豪の第3夫人(映画では第4夫人)として嫁ぐ。その屋敷では夫と夜を共にする「栄誉」を受けた夫人の棟の軒先に赤いランタンが掲げられるが、少女はその灯りの中で悲劇的な一夜を迎える。性愛、あるいは哀しみの象徴である赤い灯りのもとで正妻、第2夫人と少女の、中国版「大奥」のような確執が繰り広げられる一方、ある日少女はかつての恋人であった京劇の小生(若い男性役)と再会する。少女の恋心に再び灯がともるが、しかしその恋は第2夫人に知られるところとなり、少女は不倫の罪を問われることとなる……。
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一方、5月12日に上演される『白鳥の湖』は、『ラ・バヤデール』でも知られるナタリア・マカロワの演出・振付によるもの。このプロダクションが日本で見られる機会はあまりないだけに、是非この機会に目にしておくことをおすすめする。オデット/オディールを曹舒慈(ツァオ・シューツ)、王子ジークフリートを孫瑞辰(スン・ルイチェン)が踊る予定。
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