L→R 辻本健司(Ba)、花沢耕太(Vo&Piano)、山口教仁(Dr)

L→R 辻本健司(Ba)、花沢耕太(Vo&Piano)、山口教仁(Dr)

【Chicago Poodle インタビュー】
Chicago Poodleが新たに出発する上で
リセットができるベストアルバム

僕らもみなさんと一緒に歩いていきたい
っていう気持ちを伝えたかった

新曲も3曲収録されているのですが、今回のタイミングで作ったものになるのですか?

山口
「One Voice」は完全にこのベストのために作りましたけど、他の2曲に関しては作り溜めてたものの中からいい作品を入れようということで決めました。

まずは「春風トレイン」ですが、これはどんな曲を作ろうと?

花沢
イントロから作りました。そこに曲を乗せていったというか。イントロのピアノを聴かせたかったんですよね。
山口
そのイントロのピアノフレーズから桜の花が舞い落ちてるイメージが浮かんで、それをもとに歌詞の世界を広げていきました。でも、切ないだけで終わらせたくなかったので、別れの曲なんですけど、そこから一歩踏み出していこう!っていう、背中を押せるような歌詞になりました。

この曲はコーラスの部分がフックになってますね。

花沢
歌自体はそんなに難しい曲ではないですけど、おっしゃっていただいたコーラスラインの進みとかを考えるのが面白かったですね。“ここに何を入れようかな。ピアノはイントロで十分だな”って思った時に、コーラスでフックを付けようって。

「決意」はタイトルからすると力強い感じですが、切なくもやさしいラブソングという。

花沢
ファルセットの効いたバラードを作ろうと思ったのがきっかけですね。苦労したんですけど、そういうものにチャレンジしたかったんですよ。この曲を聴いてどう思ってもらえるのかが楽しみですね。僕は声が太いんですけど、ファルセットって細くなるじゃないですか。そういうのがサビに多いっていうのはどうなのかっていう。リリース後、みんなの意見を聞いてみたいですね。

歌詞に関しては? 

辻本
デモ音源の段階でイントロのピアノフレーズがすごく寂しげで、Aメロは淡々と語り掛けているようで、Bメロくらいで少しずつ力が入ってきて、サビで…花沢はファルセットが多いとは言ってたんですけど、僕は男らしさをすごい感じて。で、たぶん花沢からだったんですけど、“結婚をテーマにしてみたらどう?”と言われて、恋愛の映画とかドラマとかを観つつ考えたのを覚えてますね。タイトルになっている“決意”っていう言葉は使ってないんですけど、決意した男の強さみたいなものをデモの段階で感じたので、そこから広げていきました。

《考え過ぎてしまう》とネガティブなことを言ってるけど、弱さはなく、むしろ強さを持っている主人公が印象的でした。

辻本
パーフェクトな人間っていないじゃないですか。完璧に見えてる人でも悩みはあるでしょうし…それは僕らや聴いてくれる皆さんも一緒で、“男って実はこんなんなんだよ”っていうのを女の人に感じてもらえるようなものにしたかったし、逆に“女の人はこういう言葉を聞きたいのかな”みたいなことを周りと相談しながら考えたりもしました。

そして、「One Voice」。このアルバムに向けた曲を作ろうと?

山口
花沢からの提案で、ファンの方に向けての曲を作ろうって。
花沢
Chicago Poodleのお客さんって、僕らをインディーズの頃から知ってるという方は、ずっと僕らと一緒に歩いてくれてると思うんですよ。なので、僕らもみなさんと一緒に歩いていきたいっていう気持ちを伝えたかったんです。“これから先もみなさんと一緒ですよ”っていう。
山口
この曲は詞先なんですよ。僕と辻本が書いた歌詞を花沢に渡して、それにメロディーを付けてもらいました。
花沢
この曲、歌詞が一個一個いろんな曲からの抜粋なんです。

《たったひとつのタカラモノ》とかあるし、聴いててニヤリとなりました。

山口
そうですね。ファンの人なら分かってもらえる。
辻本
“あの曲のこの歌詞がこんなメロディーになってる!?”みたいな感じで楽しんでもらえるかなって。

では、このベストアルバムが完成しての想いというのは?

花沢
良い意味で、Chicago Poodleが新たに出発する上でリセットができるというか…僕的には今後、もっともっと大勢の人の前に立つにあたって、“これChicago Poodleっぽいな”っていうものを捨てるという意味で、過去との分岐点になる作品ですね。
山口
飛び立つために、新しいことをしよう!っていう。
花沢
今までも収録曲の一曲一曲には自信があるんですけど、“Chicago Poodleと言えば”というものがない。だから、“ここから新たなChicago Poodleを作るんだ!”っていう。
辻本
このベストアルバムに入っているのは、僕たちが自信を持ってお届けする曲ばっかりなんですけど、Chicago Poodleの代表曲は?となると、それぞれで分かれちゃうと思うんです。

「ODYSSEY」とか「タカラモノ」とか「シナリオのないライフ」とか…。

花沢
そうなんですけど、もっと多くの人に認識してもらうためには、過去にこだわってたらダメだなと。そういうことを考えるきっかけのアルバムになったと思います。

もっと広げていくぞ!と。

花沢
そうです。そういう意味でも、新たな代表曲が必要なんですよ。
山口
1,000人に訊いたら1,000人がその曲って答えられるような代表曲をね。
辻本
いい節目ですよ。“11年目から頑張るぞ!”っていう。
山口
今までも別に頑張ってないわけではないですけどね(笑)。

リリース後にはツアーが控えてるわけですが、どんなライヴになりそうですか?

辻本
基本的にはこのベストアルバムからのセットリストになると思います。初めて行く場所もあるし、いつも行かせてもらってる場所もたくさんあるし、ファイナルは大阪ビジネスパーク円形ホールが決まっているので、お祭り騒ぎでみなさんと楽しみたいと思ってます。

ベストアルバムに封入されている“ご来場プレゼント引換券”を各ツアー会場に持って行くと、Chicago Poodleオリジナルグッズと交換できる企画もあるんですよね。

花沢
そういう企画もあるし、全会場違うバージョンでご当地ソングを作ろうかなって。で、その曲を差し上げようかな?と!
辻本
ツアーに足を運んでいただいた方限定でご当地ソングをプレゼントしようって。まさに、今、その準備をしてます!

取材:石田博嗣

アルバム『10th Anniversary Best』2019年7月24日発売 GIZA studio
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • GZCA-5288~9 ¥4,000(税抜)
    • 【通常盤】
    • GZCA-5290~1 ¥3,000(税抜)

【ライブ情報】

『Chicago Poodle 10th Anniversary Tour』
8/18(日) 滋賀・B-FLAT
8/24(土) 広島・SUMATRA TIGER
8/30(金) 奈良・NEVERLAND
9/01(日) 岡山・MO:GLA
9/08(日) 宮城・STARDUST
9/14(土) 愛媛・松山サロンキティ
9/21(土) 京都・京都MOJO
※京都MOJO20周年!!×Chicago Poodle10周年!
9/23(月) 徳島・club GRINDHOUSE
9/29(日) 石川・もっきりや
10/05(土) 北海道・UNIONFIELD
10/12(土) 愛知・LIVE&BAR SPACE TIGHT ROPE
10/13(日) 東京・下北沢GARDEN

『Chicago Poodle 10th Anniversary Tour -FINAL-』
10/20(日) 大阪・大阪ビジネスパーク円形ホール

Chicago Poodle プロフィール

シカゴプードル:精力的にライヴ活動を続ける中、コンスタントに作品を発表し続け、09年3月にシングル「ODYSSEY」でメジャーデビューを果たした。80年代洋楽ポップスが持つ懐かしくも切ないメロディーラインや花沢の伸びやかな歌声、山口&辻本のリズム隊が織り成すアーバンなアンサンブルから“ピアノ名曲工房バンド”と評されている。Chicago Poodle オフィシャルHP

アルバム『10th Anniversary Best』
スポット映像

OKMusic編集部

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