【センバツ決勝】両チームのドラフト
候補選手もチェック!

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◎履正社高編

 一番評価が高いのは、クローザーのような役割の永谷暢章【写真】。中学時代から評判の投手で、甲子園という大舞台でも臆することなく実力を発揮した。187センチがマウンドに立つ威圧感、そして最速147キロのスピード・球威で押し込む馬力型が特徴の投手だ。調子に乗るとスライダーも低めに決まり、駒大苫小牧高戦のように6回1/3で10奪三振、被安打1という手を付けられない投球をする。その一方で、スピードに慣れられ、ベルト付近の高さにボールが集まってくると、準決勝・豊川高戦のように集中打を浴びてしまうことも。

 新2年生なのでドラフトは来年になるが、現時点で来年のドラフトを騒がせる一人として大きくアピールしたことは確か。高い総合力を持つ同級生のエース・溝田悠人と高いレベルで競争していき、どのような成長をしていくのか、いまからチェックしたい選手だ。

 野手では遊撃手の吉田有輝に注目したい。準決勝まで打率.444と大会を通して好調を維持している。福知山成美高戦では好左腕・石原丈路に対してあわやバックスクリーンに飛び込みそうな打球を放つなど、ボールを正確にミートする力に加えて長打力もアピールした。守備ではいいフットワークを見せている。あとはスローイングの安定感と強さが出てくれば楽しみだ。


◎龍谷大平安高編

 俊足好打の好選手と評判だった德本健太朗は、大会前半は足で魅せた。広い甲子園を右へ左へ駆けまわり、守備範囲の広さをアピール。少ない出塁機会の中、積極的に盗塁を仕掛け(けん制に誘い出されることはあったが……)、相手守備陣に大きなプレッシャーをかけた。「足で飯が食える」と評価するスカウトもいるようだ。準決勝では持ち前の走力を生かした三塁打に、ライトスタンドに飛び込むホームランを打つなど、打撃が上向きになってきた。決勝でもスピード感あふれるすべてのプレーに注目したい。

 低く、伸びていく二塁送球が魅力の強肩捕手・髙橋佑八。外野からのバックホームが難しいバウンドになってもガッチリ捕球、クロスプレーでタッチアウトにするなど、地味ながらいい仕事をする職人肌の捕手だ。

 注目投手は新2年生になったばかりの左腕・高橋奎二。投球動作で前足を高く上げる「琉球のライアン」こと山城大智(沖縄尚学高)が注目されているが、高橋奎二は左腕ながら「古都のライアン」を襲名しそうなほど、同様に足を高く上げるフォーム。

 華奢な体型から、常時130キロ台前半のストレートとスライダーによる配球が中心。目を見張るボールはないが、内外角の高低に「間違いなく」投げきれる制球力が最大の武器。小島和哉(浦和学院高)のように「勝てる左腕」として、今後、甲子園に何度も顔を見せる存在になりそうだ。

※『週刊野球太郎』は、甲子園を楽しむネタが満載。ラガーさんの特設コーナーも連載中です。auスマートパス、Yahoo!プレミアム、ドコモSPモードでサービス中です。

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