『かぐや様は告らせたい-ウルトラロ
マンティック-』放送開始 古賀葵イ
ンタビュー 前編 「かぐやにも大切
な人ができて大人になりました、よか
ったよかった」

2019年1月より第一期の放映がスタートとなったアニメ『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(以下 かぐや様)』。その斬新な設定と魅力的なキャラクター描写で多くの人からの支持を獲得した本作待望の第三期『かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-』が2022年4月8日から放映開始となった。SPICEではこの放映開始に合わせて主役・四宮かぐやを演じる古賀葵に『かぐや様』シリーズの魅力について語ってもらうインタビューを決行。前後編で公開となる本記事、前編にあたる本記事では、古賀の視点から見た四宮かぐやの印象、そして『かぐや様』が持つ魅力について語ってもらっている。果たして古賀の目には『かぐや様』シリーズはどう映っているのだろうか、大いに語ってもらっているので堪能してもらいたい。

■一人一人がしっかりとしたバックボーンを持っている、それが『かぐや様』の魅力
――『かぐや様』第三期の放映がついに始まりました。
(c)赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
帰ってきたなっていう感じがします。かぐやたちの姿がまたアニメーションという形で見れる、これは本当に嬉しいことなんです。なので応援してくれた皆さんに心から感謝をしています。
――放映中は古賀さんにとっても特別な期間になるのではないかと思います。
特別ですね、気分的には上がります! 生活も『かぐや様』特別シフトになるんですよ。リアルタイム視聴したいので、放送が始まるまでに仕事や家事を終わらせるようにしたりして(笑)。
――思った以上の気合いの入り方で驚きました。やはりリアルタイムで視聴しているんですね。
できる限りですが、リアルタイムで観れるように頑張ってます(笑)。私たちキャストも演技こそしているものの、完成したものは放映まで観れないですからね。できる限りは放映している瞬間に観て作品を楽しみたい、そう思っているんです。

(c)赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会

――楽しみにしているのがすごく伝わってきます。早速ですが、古賀さんが考える『かぐや様』の面白さの秘訣はどこにあると思いますか?
第一にギャグが面白いという部分が大きいですよね。本気で笑わせにきている感じがする。それに加えて、ただのコメディ作品に留まっていないというのも魅力だと思います。
――なるほど、ギャグの面白さがベースにあり、さらにギャグ以外の部分にこそ人気の秘訣があるという。
はい。それはキャラクターにあるんじゃないかと私は思っています。『かぐや様』って登場するキャラクター一人一人にきちんとしたバックボーンがあるじゃないですか。そのバックボーンがしっかりしているからこそ、ギャグとして笑えると同時に感情移入もさせられる。それが『かぐや様』が見る人を惹きつける秘訣なんじゃないかと考えています。
――確かに、登場するキャラクターたちはそれぞれ吸い込まれるような魅力を感じます。
その上、そんな魅力を持ったキャラクターが次から次に出てくる。結果的に、どんな人でも誰かには感情移入してしまうんですよね。そこは本当に赤坂アカ先生の描写力に感服ですよ。
■大切な人がいる、だからこそかぐやも成長できる
――古賀さんは、かぐやを演じるにあたって意識していることはあるのでしょうか?
おふざけをしているシーンこそバックボーンを意識することですね。ただただ笑えるふざけたシーンであっても、そこにいるかぐやにはきちんとバックボーンがある。それを意識しないでおちゃらけるだけの演技をしたら、それは『かぐや様』ではなくなってしまうのではないかなと常に気を付けています。
古賀葵
――なるほど、やはりキャラクターのバックボーンがあってこその『かぐや様』ということですね。さらに作品内でかぐやが成長していくのも、演じるポイントになっているのでと思ったのですが?
そこも大事になってきますよね。最初の頃のかぐやは、人のことをどう利用しようかばっかり考えていた。自分の素の感情も表に出さなければ、人を近くに寄せ付けないように生きてきた。それがだんだんと表に感情を出す子になってくる。その塩梅も演技には反映できるように気を付けています。
――古賀さん自身、やはりかぐやの成長を色濃く感じながら演技をしているんですね。
それは本当に強く感じます。最初の頃のかぐやと今のかぐやは全然違う。ちょっとポンコツっぽくなっているところも感じますけども……(笑)。
――確かに(笑)。古賀さんから見てかぐやの成長の要因はなんだったと思いますか?
“大切な人”ができたことだと思うんです。“好きな人”ではなく“大切な人”。もちろん会長もそうだけど、彼一人だけじゃない。生徒会の仲間たちと、そこに入ってきた後輩たちと、かぐやを取り巻くすべての人が今のかぐやにとっては“大切な人”。周りの人たちを大切に思う気持ちがかぐやを成長させたんだと思います。本当にいい人に恵まれてよかった……。

(c)赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会

――親目線に近いところからかぐやのことを見ているんですね(笑)。
もうどうしてもそうなっちゃいますよ。最初の頃なんか家の影響でやりたいこともできない……選択肢をもっていない子でしたからね。そんなかぐやがやっと自分のやりたいことを表に出すようになってきて……。演じている私からしたら本当に感動ものですよ。
――二期の12話「生徒会は撮らせたい」はそんなかぐやの成長が見られる象徴的なシーンだったかと思います。
放映開始の頃のかぐやだったら、携帯電話が壊れてしまっても何も感じなかったと思うんですよ。そんなかぐやも成長して、携帯電話に入っていた友達との思い出が大切だって感じるようになった。そしてそれを失ったことに涙を流す。かぐやも大人になりましたね、よかったよかった。
■アフレコと放映、キャストは『かぐや様』を二度楽しめる?
――アニメ版ならではの楽しみとして、効果音や音楽の使い方も本作の人気の秘訣になっていると思います。
そこはまさしく、私たちキャストが放映を見る時に楽しみにしているポイントなんです。
――アフレコの時点では効果音やBGMが入っていないということですもんね。
そうなんですよ。むしろどんなBGMが入るかも全く聞かされていないまま収録をしている。なので放映を見て「こんな仕上がりになるの!」って驚いたりすることも多々あって(笑)。そういう意味ではキャストにとっては二度美味しい作品なんですよね。
――キャストだからこそ音楽がつく前と後、両方を楽しめる。
はい、キャストの皆さんの演技も本当に素晴らしいので、音楽が入っていない状態でも相当面白いんですよ。それを収録の時点で楽しんで、放映の時にはさらに音楽が入ったものも楽しめる。キャストって本当に役得だな、って思います。
(c)赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
■キャスト同士の仲の良さが『かぐや様』をより一層面白くしている
――そしてアニメ以外でも古賀さんはラジオ番組『告RADIO』でも『かぐや様』に関わっていますが、ラジオ番組をやってみての印象はいかがですか?
一応『かぐや様』のラジオ番組ということにはなっているんですが、ほとんど放送中にアニメの話してないんですよね……(笑)。ただただ自由に喋らせてもらう、心から楽しいと思える時間を過ごさせてもらっています。一応“恋愛”がテーマの話はしているからOKってことにしてもらいたいところですが……(笑)。
――その自由さがあの番組の魅力ですから(笑)。でもあのラジオ番組を聞いて『かぐや様』を観たい! と思った方もいるかと思います。
そうですね、ラジオを聞いて番組のことを知ってくださったという方の話も聞きますね。そういう意味ではお役には立てているのか! よかった!
――ラジオ番組を担当する中でパートナーである小原好美さんとも仲も深まっていったのではないですか?
かなり親密になりましたね。アフレコでしか会うことがなかったら、こんなに仲良くはなれなかったと思っています。実は『かぐや様』の収録現場って私と小原さん以外もすごく仲が良いんですよ。アフレコ終わったあと、スタジオに残って話をしたり、みんなで一緒に帰ったりするのが当たり前。そういう環境の中で番組を作らせていただける機会って意外と少ないので本当にありがたいことだと思っています。
――スタジオの中がまさに生徒会室みたいになっているというころですね(笑)。
本当にそんな感じですよ! おかげで収録も楽しいし、それ以上にすごくやりやすい!
古賀葵
――やはり仲がいい同士でのアフレコはやりやすいのですか?
特に『かぐや様』ってスピーディーな掛け合いが多いですからね。そういうところはやっぱり相手のことを知っていると格段にやりやすくなるんです、息が合わせやすいですから。
――なるほど、積み上げていったキャスト間の関係性が作品に更なる魅力を与えているということですね。
掛け合いだけにとどまらず、キャスト間でコミュニケーションが取れている作品って本当にやりやすいし、いいものができあがる。関わる全員が同じ方向を向いて作っている作品ですからね。『かぐや様』がこれだけ面白い作品になったのはまさしく、作品に関わっている皆さんのコミュニケーションの賜物だと思っています。
――なるほど。そんな関わる人たちの総力が結集して制作された『かぐや様』第三期、是非とも楽しんでもらいたいですね。
そうですね! 是非とも放映を見て、楽しんでください!

5月3日に公開となる後編では絶賛放映中の『かぐや様』第三期の見どころや、前半を振り返っての印象、古賀の声優キャリアにおける『かぐや様』の位置付けについても聞いている。そちらの公開も楽しみにしてほしい。
インタビュー・文=一野大悟撮影=池上夢貢

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