松任谷由実、
最新ツアーから東京公演の模様を
WOWOWで独占放送・配信!
松任谷由実の最新ツアー『松任谷由実 コンサートツアー2021-2022 深海の街』から、2022年5月・6月に開催された東京国際フォーラム ホールA公演の模様を9月24日(土)にWOWOWで独占放送・配信することが決定! アルバム『深海の街』収録楽曲と、キャリアを彩る名曲の数々を紡いで、ひとつの“ストーリー”を構成したライブは必見。また、6月に行なわれた東京国際フォーラム ホールA公演のライブレポートも到着した。
【ライブレポート】
人類が激動の渦の中に飲み込まれた2020年。世界の歴史に残るであろうこの時代を、シンガーソングライターとして作品に刻みたいーー。松任谷由実は強い覚悟をもって、12月1日に通算39枚目のオリジナルニューアルバム『深海の街』を発表した。
アルバム発表にともなう全国ツアーはコロナ禍の影響もあり、2021年9月30日に開幕。年をまたいで2022年7月まで、スケジュールを3期に分けて全63公演。さまざまな困難を乗り越えて、彼女は約10カ月におよぶロングランに臨んだ。
今回8公演が開催された、東京国際フォーラム ホールA。最後の東京2DAYS公演が開催されたのは、ツアーファイナル直前の6月下旬。梅雨明け近い汗ばむ陽気の中、幅広い世代が集いコンサートの幕開けを心待ちにしていた。
会場の灯りが落とされ、最新アルバムのジャケットにも登場する潜水士のひとりが、深海に静かに沈みゆく映像が映し出される。誰もがかたずをのんで見守る中、キーボードによる荘厳な調べが奏でられ、ナポレオンジャケットとマントをまとった彼女が登場する。
冒頭に歌われたのは、1976年に荒井由実名義で発表されたシングル楽曲「翳りゆく部屋」、1981年発表の「グレイス・スリックの肖像」。潜水士の視点から語られるモノローグを挟み、最新アルバムナンバー「1920」「ノートルダム」「深海の街」が披露される。バンドの力強い演奏、彼女の渾身のパフォーマンスが一体となって、鎮魂や再生への祈りが響く。
続いて、メンバーたちと環状8号線の周辺で遊ぶ映像を背景にした「カンナ8号線」へ。ギター、サックス、ベースのソロプレイが会場を盛り上げ、ユーミンも真っ赤なノースリーブのワンピースへ早着替え。観衆の盛り上がりは早くも最高潮だ。
アルバム『REINCARNATION』収録の「ずっとそばに」を挟み、「What to do? waa woo」「知らないどうし」と続ける。最新CG演出で彼女がデジタルヒューマンとなって登場した西部劇風の映像をバックに、ガンマン風のラストを決め最初のMCへ。満場の拍手がステージに注がれる。
精一杯の笑顔であいさつした後、郷愁を誘うフォーキーな「あなたと 私と」、ラテンのリズムがみずみずしい「REBORN ~ 太陽よ止まって」と、最新アルバム楽曲を重ねる。ステージは深い闇から再生の光へと向かいはじめる。そして、万感を言葉に託す。コロナ禍で揺れ動いた感情、アルバムに込めた想い、今回のツアーに賭ける気持ち。震える声で語った後、「次は、新しい曲と古い曲を続けてお送りします」と告げて、最新アルバムから「散りてなお」、ファーストアルバムから「雨の街を」「ひこうき雲」を歌った。
バンドメンバーによる美しいハーモニーが響き渡り、トレンチコート姿の彼女があらためてステージへ。グルーヴィーな「NIKE ~The goddess of victory」からアルバム『ダイアモンドダストが消えぬまに』収録の「LATE SUMMER LAKE」へ。アップテンポなナンバーに特効の演出が加わり、哀しみを振り払う。
圧巻は「Hello, my friend」と「ANNIVERSARY」だった。悲劇的な出来事や時に絶望すら経験しても、それでも永遠を信じていく。切ない願いが込められた彼女の歌声、そしてその瞳には慈しみがこぼれていた。哀しみと裏返しの歓びこそ、彼女が創る音楽のテーゼなのだろう。ステージに作られた階段の一番上で懸命にポーズを決める彼女の姿を見ながら、そんな思いが胸をよぎった。
本編ラストはアルバム『時のないホテル』収録楽曲「水の影」。階段を下り途中で腰をかけて、噛み締めるように歌う。40年以上前に発表した作品が、2022年現在も震えるほどリアルに胸を打つ。それがユーミンの音楽だ。最後のモノローグと共に、映像が「深海の街」の世界を描き、舞台は静かに暗くなっていった。喝采、感嘆、共感、そして、敬意。さまざまな心の鼓動が込められた万雷の拍手はいつまでも会場に木魂していた。
アンコールはアルバム『VOYAGER』収録の「青い船で」と、再びファーストアルバムから「空と海の輝きに向けて」。ゆっくりと、帆(歩)を進めて行こう。海をモチーフにしたこの2曲から、そんなメッセージが伝わって来た。
今回のツアーでは、アルバム『深海の街』の楽曲と50年のキャリアの中で発表してきた名曲の数々とを紡いで、ひとつの「ストーリー」を構成したユーミン。この数年間に重なった様々な出来事、そして、そのたびに感じた想い。混沌とした状況も含めてセットリストに練り込み、彼女はひとつのショウとして作り上げた。
世界が海底深く沈んでしまったとしても、それでも「愛しか残らない」と信じて描いたアルバム『深海の街』。ツアーを通じて、彼女はその世界観を最高峰のライブエンターテイメントへと昇華させた。松任谷由実がステージから届けようとしたすべてを、WOWOWの番組を通じて感じてほしい。
アルバム発表にともなう全国ツアーはコロナ禍の影響もあり、2021年9月30日に開幕。年をまたいで2022年7月まで、スケジュールを3期に分けて全63公演。さまざまな困難を乗り越えて、彼女は約10カ月におよぶロングランに臨んだ。
今回8公演が開催された、東京国際フォーラム ホールA。最後の東京2DAYS公演が開催されたのは、ツアーファイナル直前の6月下旬。梅雨明け近い汗ばむ陽気の中、幅広い世代が集いコンサートの幕開けを心待ちにしていた。
会場の灯りが落とされ、最新アルバムのジャケットにも登場する潜水士のひとりが、深海に静かに沈みゆく映像が映し出される。誰もがかたずをのんで見守る中、キーボードによる荘厳な調べが奏でられ、ナポレオンジャケットとマントをまとった彼女が登場する。
冒頭に歌われたのは、1976年に荒井由実名義で発表されたシングル楽曲「翳りゆく部屋」、1981年発表の「グレイス・スリックの肖像」。潜水士の視点から語られるモノローグを挟み、最新アルバムナンバー「1920」「ノートルダム」「深海の街」が披露される。バンドの力強い演奏、彼女の渾身のパフォーマンスが一体となって、鎮魂や再生への祈りが響く。
続いて、メンバーたちと環状8号線の周辺で遊ぶ映像を背景にした「カンナ8号線」へ。ギター、サックス、ベースのソロプレイが会場を盛り上げ、ユーミンも真っ赤なノースリーブのワンピースへ早着替え。観衆の盛り上がりは早くも最高潮だ。
アルバム『REINCARNATION』収録の「ずっとそばに」を挟み、「What to do? waa woo」「知らないどうし」と続ける。最新CG演出で彼女がデジタルヒューマンとなって登場した西部劇風の映像をバックに、ガンマン風のラストを決め最初のMCへ。満場の拍手がステージに注がれる。
精一杯の笑顔であいさつした後、郷愁を誘うフォーキーな「あなたと 私と」、ラテンのリズムがみずみずしい「REBORN ~ 太陽よ止まって」と、最新アルバム楽曲を重ねる。ステージは深い闇から再生の光へと向かいはじめる。そして、万感を言葉に託す。コロナ禍で揺れ動いた感情、アルバムに込めた想い、今回のツアーに賭ける気持ち。震える声で語った後、「次は、新しい曲と古い曲を続けてお送りします」と告げて、最新アルバムから「散りてなお」、ファーストアルバムから「雨の街を」「ひこうき雲」を歌った。
バンドメンバーによる美しいハーモニーが響き渡り、トレンチコート姿の彼女があらためてステージへ。グルーヴィーな「NIKE ~The goddess of victory」からアルバム『ダイアモンドダストが消えぬまに』収録の「LATE SUMMER LAKE」へ。アップテンポなナンバーに特効の演出が加わり、哀しみを振り払う。
圧巻は「Hello, my friend」と「ANNIVERSARY」だった。悲劇的な出来事や時に絶望すら経験しても、それでも永遠を信じていく。切ない願いが込められた彼女の歌声、そしてその瞳には慈しみがこぼれていた。哀しみと裏返しの歓びこそ、彼女が創る音楽のテーゼなのだろう。ステージに作られた階段の一番上で懸命にポーズを決める彼女の姿を見ながら、そんな思いが胸をよぎった。
本編ラストはアルバム『時のないホテル』収録楽曲「水の影」。階段を下り途中で腰をかけて、噛み締めるように歌う。40年以上前に発表した作品が、2022年現在も震えるほどリアルに胸を打つ。それがユーミンの音楽だ。最後のモノローグと共に、映像が「深海の街」の世界を描き、舞台は静かに暗くなっていった。喝采、感嘆、共感、そして、敬意。さまざまな心の鼓動が込められた万雷の拍手はいつまでも会場に木魂していた。
アンコールはアルバム『VOYAGER』収録の「青い船で」と、再びファーストアルバムから「空と海の輝きに向けて」。ゆっくりと、帆(歩)を進めて行こう。海をモチーフにしたこの2曲から、そんなメッセージが伝わって来た。
今回のツアーでは、アルバム『深海の街』の楽曲と50年のキャリアの中で発表してきた名曲の数々とを紡いで、ひとつの「ストーリー」を構成したユーミン。この数年間に重なった様々な出来事、そして、そのたびに感じた想い。混沌とした状況も含めてセットリストに練り込み、彼女はひとつのショウとして作り上げた。
世界が海底深く沈んでしまったとしても、それでも「愛しか残らない」と信じて描いたアルバム『深海の街』。ツアーを通じて、彼女はその世界観を最高峰のライブエンターテイメントへと昇華させた。松任谷由実がステージから届けようとしたすべてを、WOWOWの番組を通じて感じてほしい。
Live photo by 田中聖太郎
【オンエア予定楽曲】
「翳りゆく部屋」
「グレイス・スリックの肖像」
「1920」
「ノートルダム」
「深海の街」
「カンナ8号線」
「ずっとそばに」
「What to do? waa woo」
「知らないどうし」
「あなたと 私と」
「REBORN ~ 太陽よ止まって」
「散りてなお」
「雨の街を」
「ひこうき雲」
「NIKE ~The goddess of victory」
「LATE SUMMER LAKE」
「Hello, my friend」
「ANNIVERSARY」
「水の影」
「青い船で」
「空と海の輝きに向けて」
「二人のパイレーツ」
【オンエア予定楽曲】
「翳りゆく部屋」
「グレイス・スリックの肖像」
「1920」
「ノートルダム」
「深海の街」
「カンナ8号線」
「ずっとそばに」
「What to do? waa woo」
「知らないどうし」
「あなたと 私と」
「REBORN ~ 太陽よ止まって」
「散りてなお」
「雨の街を」
「ひこうき雲」
「NIKE ~The goddess of victory」
「LATE SUMMER LAKE」
「Hello, my friend」
「ANNIVERSARY」
「水の影」
「青い船で」
「空と海の輝きに向けて」
「二人のパイレーツ」
【番組情報】
『松任谷由実デビュー50周年WOWOWスペシャル』
<番組ラインナップ>
■松任谷由実 コンサートツアー2021-2022 深海の街
9月24日(土)午後7:00[WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]
※放送終了後~1カ月間アーカイブ配信あり
■松任谷由実 Music Video Collection
前編 10月10日(月・祝)午後6:30[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
後編 11月13日(日)午後4:30[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
※WOWOWオンデマンドでの配信は放送同時配信のみ
※全番組、WOWOWオンデマンドの無料トライアル対象外です
<番組ラインナップ>
■松任谷由実 コンサートツアー2021-2022 深海の街
9月24日(土)午後7:00[WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]
※放送終了後~1カ月間アーカイブ配信あり
■松任谷由実 Music Video Collection
前編 10月10日(月・祝)午後6:30[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
後編 11月13日(日)午後4:30[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
※WOWOWオンデマンドでの配信は放送同時配信のみ
※全番組、WOWOWオンデマンドの無料トライアル対象外です
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