カメレオ、禿夢コラボで大盛り上がり
、Zepp DiverCityライヴレポート

 4月11日の新宿BLAZE公演を皮切りに、バンド史上最大規模の全国ツアー「会いに行くバンドマン」をスタートさせたカメレオ。足掛け4ヶ月、北は札幌から南は鹿児島まで、全国22カ所23公演を廻るワンマンツアーは、各会場のチケット消化率を特設サイトで随時発表したり、ツアーダイアリーでは大量のオフショット(変顔率高め)を交えながら更新したり、「♪ラララ♪/時給¥850」のCD購入者とライヴの終演後に撮影会を行ったりと、内容盛りだくさんで開催。そんなツアーを振り返るダイジェスト映像がステージにかけられた斜幕に映された後、超ど派手なエレクトロサウンドにのってメンバー5人が登場。会場に駆けつけたカメコ/カメオ(カメレオファンの呼称)達の大歓声が巻き起こった。

 ツアーファイナルは最新シングル「お化け」からスタート。誰もが胸の奥底に秘めている怪物的な本性を暴くヘヴィなダンスナンバーに、ゾンビに扮したダンサーチームが花を添えるドラマチックな幕開けとなった。そこから「オセロゲーム」「現代病写」「vs劣等コンプレックス」など、立て続けにハードナンバーを連発。「どこのお祭りよりも盛り上がって、どこの花火大会よりも素敵な景色を作りたい!」というHIKARU.(Vo.)の宣言通り、Daisuke(Gt.)、Takashi(Gt.)、Kouichi(Dr.)の3人は、ステージ上を縦横無尽に動き回りながらトリッキーなアンサンブルを繰り出し、Takeshi(Dr.)も異常なまでにダイナミックなドラミングで熱量を与えて行く。また、ミディアムナンバーの「ウェディングメール」では、Takashiがキーボードを操り、センチメンタルな雰囲気を増幅させるなど、バンド最長ツアーを経て、強烈なまでにタフになったバンドサウンドでオーディエンスを魅了していた。


 またライヴ中盤では、テレビ朝日系全国放送「Break Out」にて決定した、人気お笑いコンビ“よゐこ”の濱口 優(の友人)が率いる世界初のヴィジュアル系×ブサイク=ブジュアル系バンド・禿夢とのコラボステージも行なわれた。斜幕に振付解説映像が流された後、カメレオと共にステージに現れた禿夢の6人は、40代男性の頭頂部における悲哀(要するに加齢で髪の毛が薄くなっていくということ)を歌った「リアルフォーティー」を披露。そしてそのままカメレオの「関係ナイ」へなだれ込んでいく。計11人が仲睦まじく、激しく(禿げしく?)騒ぎまくる熱演に、オーディエンス達も楽しそうに一緒に踊り回っていた。


 アンコールでは、メンバー5人がマイクを持って歌って踊る「↑アゲていこう歌↑」を口火に、「21世紀マン」や「始まりの歌」など、アッパーチューンを連続投下。ハッピーな空間を作り上げ、クライマックスへ向けひた走る5人と、フロアで大暴れするオーディエンス達だったが、最後のMCで「みんなを泣かせようと思っていたのに、俺が先に泣いちゃった」と、Daisukeが感極まって告白。HIKARU.も「俺も何か話そうかな」と切り出す。


HIKARU.「鹿児島に行ったときなんですけど、撮影会のときにガン泣きしている子がいて。それを見て、自分達が思っている以上に、カメレオを待ってくれている人達がいるんだなって。そういうことを実感させてくれたツアーでした。これからもカメレオという個性を貫きながら、僕らとみんなで一緒にカメレオというバンドを育てて行きたいと思っていますので、応援よろしくお願いします!」


 たくさんの人達に支えてもらっているおかげで、ここに立たせてもらえていると、口々に感謝を告げていた5人。ラストナンバーの「♪ラララ♪」では、目の前に広がっている素敵な景色──オーディエンス達が一際大きな声で大合唱をしているフロア──に向けて、涙で瞳を潤ませながら、ありったけの思いを込めた演奏を届けていく。無謀と言われたZepp DiverCity公演へ果敢に挑み、更なる成長を遂げたロングツアーは、実に感動的なエンディングとなった。


 激動の全国ツアーを締め括ったカメレオは、この日、本編終了後に流された映像で今後のスケジュールを、大量に発表した。


 まず、10月15日(水)に、約1年5ヶ月振りとなる2ndアルバム『ハイカラ』をリリースすることを発表。アルバムに関して「今まで見たことのない新メニューが揃っているファミリーレストランのようなアルバム。HIKARU.の曲は“スイーツ”、僕の曲は“リブロースステーキ”、Daisukeの曲は“小鉢、いや、おしぼり!”」とTakashiがコメントしていた。ちょっと何言っているのか分からないのだが(笑)、HIKARU.曰く「めちゃくちゃヤバい」とのことなので、期待して待っていたい。


 また、アルバムを引っ提げたワンマンツアー『カメレオ ワンマンツアー2014「ハイカメさんが通る」』を全国7カ所にて開催。さらに、来年1月には『カメレオ 3周年記念3DAYSライヴ「めちゃ×3みなさんのおかげでした!」』と題した感謝祭ライヴを行なうことを発表した。


 3周年記念ライヴの初日となる1月10日は、カメレオが始動ライヴを行なった池袋BlackHoleにて、2日目となる1月17日は渋谷公会堂にてワンマン公演を、最終日の1月18日には同じく渋谷公会堂にて主催イベントを開催する。最終日の出演者は後日発表されるが(というか、これからブッキングを始めるそうです)、やることなすこと変幻自在、エンターテイメント精神溢れるカメレオ故に、どの日も予測不能なライヴになるのは間違いないだろう。各ライヴのチケットは、オフィシャルホームページにて先行予約を実施しているのでお買い逃しなく。


 途中でKouichiが何度もふぅ〜と一呼吸置くほど、大量に発表された今後のスケジュール。ちなみに、Zepp DiverCity公演翌日はアルバムリード曲「で?」のミュージックビデオの撮影を行なったとのことで、早くも次の展開へ向けて動き始めているそうだ。休むことなく2014年下半期、そして3周年記念ライヴへ向けて駆け抜けていくカメレオから、ますます目が離せない。


文:山口哲生 写真:江隈麗志

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