L→R KOUHEI(Dr&Cho)、GEN(Vo&Ba)、RYU-TA(Gu&Cho)、HIROKAZ(Gu)

L→R KOUHEI(Dr&Cho)、GEN(Vo&Ba)、RYU-TA(Gu&Cho)、HIROKAZ(Gu)

【04 Limited Sazabys
インタビュー】
最大の財産は
人とのつながりだと思う

結成15周年を迎え、04 Limited Sazabysがセルフカバーアルバム『Re-Birth』を発表する。正直言って、その中身に驚いた。新解釈が施されて生まれ変わった楽曲群が、あまりにも素晴らしかったからだ。フレデリック、松田“チャーべ”岳二、ミト(クラムボン)、中川大二郎(JYOCHO)、玉屋2060%(Wienners)、DAIKI(AWSM.)の錚々たるアレンジャー6名を起用した魅惑のカバー作について、GEN(Vo&Ba)に訊いた。

自分たちでは開けない
引き出しをみんなに開けてもらった

今作はアレンジャーの方たちの手腕はもちろん、GENくんのヴォーカリストとしての表現力にも驚かされました。このアイデアはずっと温めていたものなんですか?

そうですね。ミトさんにもアレンジでも参加してもらっているんですが、クラムボンのセルフカバー作(『Re-clammbon』)が大好きだったんです。原曲以上にリバージョンで聴きたい曲もあるくらいで、それをこのバンドでもやってみたいとずっと思ってたんですよ。

クラムボンのセルフカバー作の存在が大きかったと。

はい、再録ベストとかよくあるけど、今の技術なら音もアレンジも良くなるのは間違いないけど、当時の曲の良さを超えるのは難しいので。これくらい大幅にアレンジしたものでセルフカバー作をやりてくて。アレンジャーさんに振る曲についても、それほど悩むことはなかったですね。僕の中で見えていた部分もあったから。

フォーリミ側から楽曲を選び、アレンジャーさんにイメージを伝えたんですか?

そうですね。イメージがあった上で、また違う雰囲気になった曲もあるんですけどね。「milk」にバンジョーみたいな楽器が出てくるんですけど、あの曲はCHABEさんがやっていたCUBISMO GRAFICOのリミックスアルバム(『BUONISSINO REMIXES』)を聴いて、ちょっとボッサっぽい曲にしたいなと。

なるほど。

もともと最初はDAIKI(AWSM.)という後輩がいるんですけど、コロナ禍に「monolith」と「soup」をリアレンジして録ったんですよ。僕の中ではコロナ禍のタイミングでアコースティック作を出そうと思ったけど、そこまでの体力がなくて。当時は暇だったから、後輩の家によく遊びに行っていたんですよ。その頃から温めていたので、“やっと!”という気持ちですね。

バンドというフォーマットを一度取っ払おうと?

それはありますね。ソロでやることも考えたけど、バンドでもこういうことをやっていいんだなと。今までは自分たちの持ち味と手癖だけで戦ってきましたからね。自分たちでは開けない引き出しをみんなに開けてもらいました。HIROKAZは苦労していたし、バンドにとってもいい修行になりました。KOUHEIも自分では叩かないフレーズもあったり、かなり苦戦していましたね。

GENくんもバンドではなかなか聴くことができない歌声にチャレンジしていますよね?

バンドサウンドはガチャガチャしているので、それに負けないように歌わなきゃいけないから。オケがこれだけしっとりしていると、全力で歌うことが違和感になるんですよ。だから、力の抜き具合は難しかったです。自分たちの楽曲だけど、完全に別モノという感じで新解釈でした。

原曲の良さは尊重しつつ、新たな魅力が引き出された楽曲ばかりですね。今作の中で一番大変だった曲は?

「Re-Buster call」ですかね。原曲はめちゃくちゃ速い2ビートなのに、ノリが変わって遅くなるわけじゃないですか。シンプルに遅い曲は苦手だなと思いました(笑)。しっかり待って、大人の余裕が必要だなと。あと、「Re-Chicken race」はオクターブ下で歌っているんですけど、これも何気に歌ったことがない声域かなと。歌とは違う語り口調ですからね。「Re-Kitchen」もそうですけど。

「Re-Chicken race」における大人っぽい歌声は新鮮でしたよ。

チャーべさんがアレンジを送ってくれた時に、サビが3拍子なので結構たまげましたね。イントロを聴いた時にCHABEさんぽいと思ったけど、“サビはこうくるか!?”って。

「Re-Kitchen」は『日本昔ばなし』みたいな歌い回しにびっくりしました。

僕が大好きな邦画で『茶の味』というのがあって、そこで和久井映見さんがすごくいい声でナレーションするんですよ。その感じでやろうと(笑)。この曲と映画から感じる情景が僕の中で近かったから。玉屋さんが送ってきたデモはオクターブ下で歌っていたので、どれぐらい元気にやろうかなと。Aメロは早口だったけど、このテンションじゃないと思い、語りにしちゃいました。

同じく玉屋さんが手がけた「Re-fiction」のフラメンコっぽい雰囲気も面白かったです。

ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」みたいだなと思いました、大好きな曲なので(笑)。これは僕らではまず思いつかないですね。歌詞まで大幅に加筆したのは、この曲ぐらいかもしれない。玉屋さんがそういうパートを使ったから、新たに書き加えようと。あと、今作に関してはハンドマイクのイメージはあったかもしれないですね。アコースティックバージョンでライヴをやる時はRYU-TAがベースを弾くので、ハンドマイクでクラップしているイメージもあったから。いつものようにベースを弾いて歌うイメージはなかったかもしれない。
L→R KOUHEI(Dr&Cho)、GEN(Vo&Ba)、RYU-TA(Gu&Cho)、HIROKAZ(Gu)
アルバム『Re-Birth』【初回盤】
アルバム『Re-Birth』【通常盤】

OKMusic編集部

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