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生野区が生んだ時代の寵児・内藤良太
【ryota】「東京バーレスク」オーナ
ー・プロデューサーが語る成功の秘密
、創作術、モテ術3つ。初出し満載の
ロングインタビュー「ケンカ三昧な少
年時代」「在日韓国人から学んだ参加
型エンターテインメント」「7回しか
会ったことのない父親の面影」

実業家、演出家、空間プロデューサー、ショークラブ「バーレスク東京」「boxdisco partyon」オーナー・プロデューサーで知られている内藤良太【ryota】(51)の成功談、音楽ルーツ、モテ術、創作術、ヒストリーに迫ります。2時間を超えるインタビューのなか、“奇才プロデューサー”の素顔、日常、趣味嗜好が初出し情報として明らかになっていきます。
【音楽のルーツは「チェッカーズ」「尾崎豊」「米米CLUB」です。コロナ禍のときは「エレファントカシマシ」に救われました。】
――― ryotaさんにとって音楽とは?
ryota ボクにとって音楽とは「エンタメそのもの」。人生とはエンタメと思ってます。中1でチェッカーズ、藤井フミヤさんに熱狂しました。「涙のリクエスト」「ジュリアに傷心」が好きで、中2で尾崎豊に出会いました。「15の夜」「卒業」など詩の世界観にハマりました。中3で米米CLUBの石井竜也さんに夢中になりまして。「sûre danse」「Shake Hip!」が大好きでした。今でも原点ですね。
――― ショーダンサー、演出家になって影響を受けた曲はなんですか?
ryota 西新宿の「ギャルソンパブ」で働いたときロッキーさんという憧れの人ができました。演出の師匠です。フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド「リラックス」、ディープ・パープル「バーン」が格好よくて。あとコロナで精神的にきつかったときは、エレファントカシマシの「俺たちの明日」の曲に元気づけられました。幼馴染の小田吉男(@ほぉ〜むカフェ創業者、同じ小中学校、よしおくん、りょうたの仲)から教えてもらいました。
――― 選曲のこだわりを教えてください
ryota 29才から新大久保の韓国CDショップに行ってジャケ写買いをしてました。直感で賑やかなジャケット、ノリよさそうなデザインを片っ端に。DJ DOCの「Run to you」は日本で流行る7年前から踊ってました。DJ OZMAさんが「アゲアゲEVERY☆騎士」というタイトルでカバーして大ヒットした「な~な、ななな、ななな、ななな」というフレーズの曲ですね。もともと韓国ってボクのルーツかもしれなく。生まれ育った大阪市生野区はクラスの3分の1が韓国人なほどコリアカルチャーどっぷりで。中一のとき在日韓国人の結婚式に行ったとき、出席者全員が酒飲んで踊っている光景みて。いまでもハッキリ覚えてます。ボクのエンタメ“参加型”の原点かもしれませんね。
【母親は喫茶店経営者。おふくろの味はお店の「カレーライス」。コリアンタウンと「スクール☆ウォーズ」がボクを強くしてくれました。】
――― どんな幼少時代でしたか?
ryota 1人っこで父・雄二(ゆうじ)は上下白のスーツ、ハットの帽子を被ってオシャレな人でした。ただ物心ついたときには離婚していて7回しか会ったことがなく、うっすらした記憶を振り絞った父の記憶です。母・和(かず)は東大阪市・八戸ノ里で喫茶店「サンモリツ」を経営してました。よく母とは喧嘩しましてね。学生時代は悪いことばかりしてましたから苦労かけたと思います。そんな中でもボクのソールフードは母のカレーでして。カレーと言っても喫茶店の看板メニューでして。今でもそのカレーの味を超えるカレーとは出会えてませんね。玉ねぎがたくさんあって秘伝のレシピで出来てまして。
――― お母さんとの思い出話をお聞かせください
ryota 20年ぐらい女手一つで喫茶店を切り盛りしました。その間に27万のクーラーをプレゼントしました、お店の中が快適に過ごせるように。喜んでましたね。昔から母の口癖は「成功、派手な人間は別次元の世界の人なんだよ。あんたは勉強だけはしなさい」でして。東京に行ってからは2回ぐらいしか電話で話すことがなく。そのたびに母が「良太はすごいね、どうして成功したの、すごいね」って認めてくれて、照れ臭いけど正直、嬉しかったですよね。中三のとき1回、母が死のうとしたことありました。警察の世話ばかりかけるボクにマンション4階から「死にたい!」と飛び降りようとして。「もうごめんなさい」って少し改心しましたね。そのときの記憶は今でも鮮明に覚えてますね。●才に他界しましたが、毎月給料をあげれていたのが、せめてもの親孝行だったかなあと思っております。
――― 育った環境を教えてください
ryota コリア・タウンで育ちました。クリエイティブの能力を自然と磨きました。大阪市立東中川小学校、大阪市立東生野中学校では喧嘩とラグビーに明け暮れました。熱血青春ドラマ「スクール☆ウォーズ」が大人気で。ドラマ内で暴れる不良は、理不尽に暴れる先輩とソックリで(笑)。そのままラグビー部に入りまして中三のときには関西大会で優勝しました。当時は全国大会がなかったので実質ナンバー1に。ポジションはフランカーでした。チームメイトには富士通フロンティアーズで活躍する竹村雄之(たけぽん、りょうたの仲)がいました。同級生の息子が同志社大学ラグビー部主将の梁本旺義(やなもと おうぎ)で、おうぎの活躍を見ていると息子のように嬉しいです。
【男芸者で一世を風靡。過激な裸体演出がバカ当たり。全国8店舗、200人のショーダンサーを雇用】
――― ショーダンサーになるまでの道のりを教えてください
ryota 大阪府立勝山高等学校(現・大阪府立大阪わかば高等学校)に入学したのですが、喧嘩を理由に1ヶ月で自主退学しました。当時は誰が1番強いかを競うリアル「クローズZERO」でしたね。その後、ショーパブオーナーからスカウトを受け、田原俊彦少年隊の振付けを真似て踊りまして。15歳から水商売に携わり、伝説のサパークラブといわれた『KEMUSHI』をはじめ様々なエンターテイメント空間を世に送り出してきました。『KEMUSHI』に関しては幼馴染の小田吉男(@ほぉ〜むカフェ創業者、同じ小中学校、よしおくん、りょうたの仲)がご立ち上げ、ボクがショープロデューサーの様な立ち位置でした。その後、大阪ミナミにあるマハラジャ系列「トッツィー」、A-Project「大阪ギャルソン」にショーパブダンサーとして在籍し、21才で独立。初めて経営者としてスナック営業終了後(25時から)の店を借りて朝までショーパブを運営しました。
――― 東京に上京してからのお話をお聞かせください
ryota 21才で独立。その後小田と離れて2002年、30才で東京に進出。六本木で富裕層向けアフター店(50坪)のショーパブ店をオープンしました。男芸者による過激な裸体演出がウケて経営規模を拡大。『ドラゴン』というサパーを全国主要都市8店舗、裸で踊れる男子200人のショーダンサーを雇用しましてボクがオーナーでやりました。2011年、六本木のショークラブ『バーレスク東京』をオープン、ショー演出家としてプロデューサー、ディレクターを兼務しました。40才を機に男性ダンサーで行っていたことを女性ダンサーに切り替えまして。バーレスク東京では日本初の1枚あたり100円のチップを購入して気に入った女のコの衣装に挟んであげる遊び、チップ制度を設けました。世間からはパイオニアと呼ばれましたね。クラウドファンディング、配信の投げ銭もない時代でしたから。バーレスク東京を作るにあたって自己投資を店内や衣装にあてました。1着15万の衣装、映像や音楽製作を含めると1つのショーに200万、LEDビジョン、ムービングライト110発を含めた内装に1憶5,000万円投資しまして。2017年、ボックスディスコ『Party on tokyo』オープン、プロデューサーに就任。現在は超刺激デジタルプロデューサーと精力的に仕掛けております。
【ラッキーナンバーは「9」。「北斗の拳」と愛犬トイプードルを愛する。1年の3分の1を海外のエンタメ鑑賞~インプット&インスパイヤ―】
――― 仕事以外の日は何をしていますか?
ryota 無類のワンちゃん好きで。今は3才トイプードルを飼ってます。名前は「はち」です。ボクは昔から「9」っていう数字を大切にしていまして。9月9日生まれなので。「はち」はマイナス1から来てます。次の名前は「なな」と決めてます。少し前ですが、脳科学者・苫米地英人さんの本は全部、読み漁りました。漫画ですと「北斗の拳」が大好きですね。「南斗五車星」の一人・ジュウザが好きで。「おれは誰にも縛られねぇ!誰の命令も聞かねぇ!!」と南斗最後の将を守護する。最後はユリアのために時間稼ぎをする場面とか、いろいろ考察できて。子供の頃は「キャプテン翼」「キン肉マン」「ドラゴンボール」も好きでしたが、大人になっても読んでしまうのは「北斗の拳」だけ。必殺技で敵を倒すだけじゃなく浪花節が加わるところがたまらないんですよね。
――― 毎日の生活で大切にしていることを教えてください
ryota 食生活はこだわりをもってますね。昔からすぐ太りやすい体質でして。「普通の人じゃダメ」っていう意識は強く持ってます。たいていの人は美味しいゴハンを食べたいって思うじゃないですか。ボクはおいしいゴハンを食べないように心がけています。7年ぐらい毎日、家で自炊、同じものを食べてます。玉子、キムチ、鶏肉、豆腐、カットキャベツ、味噌汁。
――― 内藤良太【ryota】の仕事術を教えてください
ryota インプットですね。15年ぐらい前から365日の3分の1は海外に行こうと。仕事は半分、外に出てインプットを半分っていう意識で。ずっと仕事ばかりしているとアウトプットばかりの人間になるので。この仕事、常に新しいものを吸収することが大切で。ゴージャズなブロードウェイ、ラスベガスから、チープでアンダーグランドなタイ、フィリピンまでエンタメを体感しております。最近ですとブロードウェイミュージカル「フェルザブルタ」で、ステージと観客の境界がなく壁と天井など全空間をステージに活用する世界観。あとタイのパタヤのボーイズショー。ボーイズと言ってもカワイイ女の子の姿をしたゲイの男の子でして。どの場所も学びの場であるのですが、丸々パクるのではなく、気になるところを1つ持ち帰る、もしくはインスパイヤ―する、ストックを積み重ねて、あとあと何かを考えるときに降ってくるみたいな。
【世の男性にモテ術を教えます!「挨拶プラスONE」「無駄遣いをいっぱいする」「絶対レディーファースト」】
――― 内藤良太【ryota】の創作術を教えてください
ryota 常に意識しているのは「日常のない刺激ある世界」。ショークラブを通じて刺激を与えたいんですよね。ホンモノの願望をえる、流行り廃りには関係なく一貫して普遍的な夜遊びの刺激です。ボクの中に「童貞で、初心者で、イケてない自分」がいるんです。そいう自分を想定したとき、どうやったら願望をえぐりだし目的を叶えて上げれるか考えるんです。むかしSMに連れて行ってもらったとき性格的あわなかったんですが、ソフトSMのお店にあったときは肌にあったんです。ダメだったSMと、肌にあったソフトSMの狭間に刺激の願望があるのかなって思うんです。あとボクお酒飲めないんですけど、お酒が飲める自分を創造して妄想を膨らませて、憶測の世界でハメを外す。徐々に心をほぐして酒を飲んで体を動かしたら人はストレスをなくす、体験型のもの、これがボクの創作術です。いまは「参加型」っていう言葉が当たり前に使われているので便利ですが、ボクのやっていることが日本で珍しい時代からやってます(笑)。
――― 内藤良太【ryota】のモテ術を教えてください
ryota 3つです。「挨拶プラスONE」「無駄遣いをいっぱいする」「絶対レディーファースト」。
まず「挨拶プラスONE」には、人って考えが浅い人が多いと思います。「挨拶しろ」と言われたら「はじめまして」で終わっちゃう。それって浅いんですよね。ボクなら「はじめまして、今日来てくれてありがとうございました!」と挨拶に1つ足します。言われたことに1つ足すことで訓練されていく、そういう考えを持ってほしいです!
次に「無駄遣いをいっぱいする」はバカみたいにお金を使うことではありません、それは“浪費”と言います。人生には“貯金”“投資”“浪費”の3つあって全然違うように見えて表裏一体なんです。“浪費”も自分のマインドしだいで“投資”とも置き換えられるし、無駄遣いではなくなる。投資を勉強していると思って行動に移してほしいです。
最後に「絶対レディーファースト」は、自分の話をしないこと。無口になれというのではなく、服とか時計とか見えたものを「それなに?」と褒めながら“仕掛け”を投げて聞く側に徹する。ボクずっと“男芸者”(お金持ち社長を喜ばすショーダンサー)をしていたからリアクション芸に徹すると気持ちいいし、社長の隣に来ているアフターのキャバ嬢も喜ばせたいんですよね。そういうサービス精神あるリアクション芸が大切。

【プロフィール】
内藤 良太(ないとう りょうた)、1972年9月9日 大阪府大阪市生野区生まれ。
日本の実業家、演出家、空間プロデューサー、ショークラブ「バーレスク東京」「boxdisco partyon」オーナー・プロデューサー。シンポニーテール協会会長、無類の愛犬家。
Facebook https://www.facebook.com/ryouta.naitou/
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