【山崎あおい】次の恋に進めない女の
子の気持ちを歌詞にしました
親友のために書いた応援ソング「強くなる人」に続く3枚目のシングル「夏海」は、“好き”という意味を考えさせられる切ない夏ソング。この曲に込めた思いを語ってもらった。
取材:田中隆信
3枚目のシングル「夏海」が7月10日にリリースされますが、切ない恋心が描かれている曲ですね。
はい。作ったのは高校2年生の今頃なんですけど、中学生、高校生ぐらいになると、花火は彼氏と一緒に行くイベントって感じだったんです。歌詞の内容は、仲の良い友達に彼氏ができて、“おめでとう”って喜んであげたい気持ちもあるけど、今年の花火はひとりだから寂しいなっていう気持ちとか、いろんな想いがグチャグチャになっている感じですね。
作った当時はまだ札幌で生活されてたわけですが、東京と北海道では夏のイメージが違ってそうな気がしますが。
東京と違って、札幌だと2週間ぐらいしか暑い時期がなくて、市内の花火大会もひとつだけなんです。夏は儚いイメージがあって、その一瞬をどう過ごすかを毎年考えたりしていました。
短い夏だからこそ、そこで素敵な思い出を作りたい、と。
そうなんです。なので、“今年こそ彼氏と”って思いながらも、次の恋になかなか進めない女の子の気持ちを歌詞にしました。初恋というか、“これが好きっていう気持ちなんだ”って教えてくれた恋を経験してしまったら、自分の中でハードルが高くなっちゃうと思うんですよ。共感してくれる人が多いといいな。
季節感がありますし、後々、ファンの人たちが夏になると聴きたくなる曲だと思ってくれるじゃないでしょうか。
そうなってくれたら嬉しいです。すごく大事にしてきた曲ですし、切ない一面というか、私がやりたいと思っている音楽、伝えたいと思っている気持ちが歌詞に反映されているので、たくさんの人に聴いてもらいたいですね。
カップリング曲の「Pastime」は、自転車に乗ってる姿が想像できるようなリアリティーのある曲だと思いました。
高校時代は自転車通学をしていて、嫌なことがあった日は真っ直ぐ帰らないで、家とは違う方向に自転車をこいで、気分がスッとしたら方向転換して家に帰るっていうことをよくしていたので、自転車は大事な相棒なんです。
ブログに新しい自転車の写真をアップされていましたけど、歌詞と同じく、青い自転車でしたよね?
よく考えたら、これまでの自転車は全部“青”ですね(笑)。東京で生活するようになって1年ちょっとなんですけど、知らない場所がいっぱいありますから、サイクリングが楽しいです。この曲を聴いて、私が自転車に乗っている時のリラックスした気持ちみたいなものを感じてもらえたらいいなって思っています。
もう1曲のカップリング「Subway」は、タイトル通り地下鉄の駅が舞台になっていますけど、東京というよりは札幌の地下鉄なのかな?って思ったのですが。
はい、そうです。東京の地下鉄は賑やかですけど、札幌の地下鉄のホームは寒くて冷たくて声が響くイメージがあって。そこで昔付き合っていた人とすれ違う一瞬を書いたのが、この曲なんです。もし声を掛けられたら、閉じ込めておいた気持ちがあふれそうですし、気付かないふりをされたら余計気になるし。すれ違う瞬間にちょっと笑ってくれたら全部終わらせることができるのに…っていう気持ちを書いています。
今回のシングルが10代最後のリリースになると思いますが、10代のうちにやっておきたいことは?
やり残したことはいっぱいあると思うんですけど、もういいです(笑)。8月28日が誕生日なんで、20歳になったらビアガーデンに行ってみたいです!
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