【ウルフルズ】
『ウルフルズ ツアー2017 人生
〜デビュー25周年やな!せやせや!〜
』
2017年8月3日 at 中野サンプラザホー
ル
祝デビュー25周年。大ヒットあり、活動休止あり、波乱万丈の25年を経た4人が笑顔でステージに揃い、バンドに人生を重ねてきた満員の観客が拍手と歓声で讃える。なんて素晴らしい光景だろう。序盤からデビュー曲「やぶれかぶれ」、2ndアルバム表題曲「すっとばす」と古参ファンにはたまらない選曲で盛り上げ、「それが答えだ!」ではトータス松本(Vo)が渾身のダンスを披露して大喝采を浴びる。トータスは持ち前のショーマンシップに円熟の歌を加え、最新アルバム『人生』からの「せやなせやせや人生は」など、新機軸の演歌ロックを堂々と歌い上げる。ド派手なスパンコール付きの着物に金の扇子、こんな衣装が似合ってしまうヴォーカリストはトータス以外あり得ない。お馴染み「ガッツだぜ!!」もディスコというよりまるで祭囃子のよう。ギターと歌だけの気迫漲るイントロに鳥肌が立った「サムライソウル」、そして人生肯定応援歌の決定版「ええねん」では、ウルフルケイスケ(Gu)がステージにひざまずき、魂のギターソロをかきむしる。ジョンB(Ba)の一番のお気に入りだという「バカサバイバー」のベースはどこまでも太くしなやかに、サンコンJr.のドラムはディスコもソウルもフォークロックも、どんな曲調でも完璧なビートでバンドを支える。サポートキーボードの浦清英も含め、アンサンブルは完璧だ。アンコールは「SUN SUN SUN’95」と、一同大合唱になった「バンザイ~好きでよかった~」。トータスが“まだまだ新人の心構えでやっていきます”と力強く宣言する。せやな、せやせや。人生まだまだこれからや。
撮影:石井亜希/取材:宮本英夫