【SiM ライヴレポート】
『“A / The Sound Of Breath”
発売記念特別ライブ』
2018年3月1日 at
新木場STUDIO COAST
【STUDENT REPORT from 日本工学院専門学校コンサート・イベント科】
開演とともに映像演出が始まり、ステージ上が照明に照らされるとメンバーが次々と姿を現した。背面からの照明で影しか観えないが、フロアーを埋め尽くす観客の期待度をマックスまで上げるには十分だった。
まずは今回のライヴの象徴とも言える「A」を披露。客席は真っ赤に染められ、フロアーの凄まじい熱気が沸き立つ。天井に向けて力強く突き上げられたたくさんの拳で、客席はまるで火の海のような光景だ。“来いよ、雑魚ども!”とMAH(Vo)が言い放つと、待ってました!と言わんばかりにさらに沸く観客。そこに「THE KiNG」「NO FUTURE」と心を揺さぶられる攻撃的な曲を立て続けに繰り出していく。ファンがステージに向かって想い想いの言葉をぶつけるが、“下等生物の声はステージには届かない”と振り払うMAH。“罵られたかったんだろう?”と言いつつも声に笑みが含まれているのは、今年2本目だというこのライヴを彼らも待ち望んでいたということ。観客はGODRi(Dr)の力強いドラムソロに身を委ねるかのように揺れ、その振動は次第に大きくなっていった。さらにSIN(Ba)とSHOW-HATE(Gu)も音を合わせていき、目の前に広がる情景は観客とバンドがセッションをしているかのようにも見えた。
いよいよ中盤に差し掛かるがバンドの勢いは衰えることを知らず、むしろ終わらせない!と言わんばかりにさらに盛り上がっていく。“今回1曲目に演奏した「A」の他に、またひとつ大切な曲が増えました”と披露されたのは「The Sound Of Breath」。先ほどまでと打って変わって、しっとりしたバラードが熱気に包まれていた観客をなだめているかのようなやさしさを感じ、新境地をファンに見せつけているよう。いつもとは違うSiMの世界に引き込まれ、深い闇に光が差し込むような演出が涙を誘った。
その後、リクエスト曲を観客に募るもまさかの却下! MAHは“セットリストは俺が決める! お前らはそれを楽しめばいい!”と悪魔の表情を見せ、「KiLLiNG ME」が始まる。「Murderer」「Blah Blah Blah」で会場のボルテージが最高潮に達すると、「Get Up,Get Up」で本編は締め括られた。アンコールは「EXiSTENCE」、WODが印象的な「f.a.i.t.h」。観客によって“川”が作られたが、MAHの合図によって一瞬にして決壊する。まるでMAHが観客を操っているようにも見えた。閉演してもなお会場内にいる観客の熱は冷めることなく、BGMで流れている「A」に声を上げていたーー。
モッシュやダイブのイメージが先行するSiMだが、今回のライヴでは悪魔の顔しか見えなかったSiMの中にやさしさが垣間見える場面が多々あった。ステージ上を端から端まで動き回り、観客の表情を確認しながら演奏する姿には惹き込まれる何かがあって、悪魔の顔とやさしい顔を兼ね備えている彼らはきっと誰よりもカッコ良い。だからこそ、私を含め観客はSiMに付いていくのだろう。2時間という時間でSiMに圧倒されながらも新たな一面が見れて、今後の活躍にさらに期待が高まった。
開演とともに映像演出が始まり、ステージ上が照明に照らされるとメンバーが次々と姿を現した。背面からの照明で影しか観えないが、フロアーを埋め尽くす観客の期待度をマックスまで上げるには十分だった。
まずは今回のライヴの象徴とも言える「A」を披露。客席は真っ赤に染められ、フロアーの凄まじい熱気が沸き立つ。天井に向けて力強く突き上げられたたくさんの拳で、客席はまるで火の海のような光景だ。“来いよ、雑魚ども!”とMAH(Vo)が言い放つと、待ってました!と言わんばかりにさらに沸く観客。そこに「THE KiNG」「NO FUTURE」と心を揺さぶられる攻撃的な曲を立て続けに繰り出していく。ファンがステージに向かって想い想いの言葉をぶつけるが、“下等生物の声はステージには届かない”と振り払うMAH。“罵られたかったんだろう?”と言いつつも声に笑みが含まれているのは、今年2本目だというこのライヴを彼らも待ち望んでいたということ。観客はGODRi(Dr)の力強いドラムソロに身を委ねるかのように揺れ、その振動は次第に大きくなっていった。さらにSIN(Ba)とSHOW-HATE(Gu)も音を合わせていき、目の前に広がる情景は観客とバンドがセッションをしているかのようにも見えた。
いよいよ中盤に差し掛かるがバンドの勢いは衰えることを知らず、むしろ終わらせない!と言わんばかりにさらに盛り上がっていく。“今回1曲目に演奏した「A」の他に、またひとつ大切な曲が増えました”と披露されたのは「The Sound Of Breath」。先ほどまでと打って変わって、しっとりしたバラードが熱気に包まれていた観客をなだめているかのようなやさしさを感じ、新境地をファンに見せつけているよう。いつもとは違うSiMの世界に引き込まれ、深い闇に光が差し込むような演出が涙を誘った。
その後、リクエスト曲を観客に募るもまさかの却下! MAHは“セットリストは俺が決める! お前らはそれを楽しめばいい!”と悪魔の表情を見せ、「KiLLiNG ME」が始まる。「Murderer」「Blah Blah Blah」で会場のボルテージが最高潮に達すると、「Get Up,Get Up」で本編は締め括られた。アンコールは「EXiSTENCE」、WODが印象的な「f.a.i.t.h」。観客によって“川”が作られたが、MAHの合図によって一瞬にして決壊する。まるでMAHが観客を操っているようにも見えた。閉演してもなお会場内にいる観客の熱は冷めることなく、BGMで流れている「A」に声を上げていたーー。
モッシュやダイブのイメージが先行するSiMだが、今回のライヴでは悪魔の顔しか見えなかったSiMの中にやさしさが垣間見える場面が多々あった。ステージ上を端から端まで動き回り、観客の表情を確認しながら演奏する姿には惹き込まれる何かがあって、悪魔の顔とやさしい顔を兼ね備えている彼らはきっと誰よりもカッコ良い。だからこそ、私を含め観客はSiMに付いていくのだろう。2時間という時間でSiMに圧倒されながらも新たな一面が見れて、今後の活躍にさらに期待が高まった。
撮影:鈴木公平/取材:日本工学院専門学校 蒲田キャンパス コンサート制作コース 大槻優衣