最新作からレジェンドまで、30年の歴
史を持つファンタジア文庫の作品を豪
華なキャスト陣と共に振り返る~『F
ANTASIA ANNIVERSARY LIVE 2019』レ
ポート~

2019年1月12日(土)、東京・「豊洲PIT」にて2018年に30周年の節目を迎えたファンタジア文庫の歴史を振り返るライブイベントが開催された。ファンタジア文庫から5作品をピックアップし、トークや歌で作品を振り返るという内容で、キャストやアーティストなど豪華なゲスト陣も出演するプレミアムイベントとなった。
ファンタジア文庫は1988年、富士見書房が発刊するライトノベルレーベルとして創設され、現在もKADOKAWAの1大ブランドとして多くの作品を世に送りだしている。2013年より、物販や展示、トークイベントなどが行われる複合イベント、『ファンタジア文庫大感謝祭』が開催されているが、こちらはライブコーナーも盛り込まれる内容の新しいイベントとなっている。
昼夜の2公演が行われたが、今回は夜公演の様子をレポートする。
不遇なヒロイン、大いに吠える!まさかのスピンオフ設定も飛び出す
総合司会は、数多くのアニメ関連イベントを進行してきたニッポン放送アナウンサー・吉田尚記。初めて買ったファンタジア文庫の作品は、ファンタジア文庫初期の作品『風の大陸』であるとコメントを添えて挨拶をすると、会場の一部から若干のどよめき。いつもながら観客が感心するネタを差し込むのは流石である。
総合司会のニッポン放送アナウンサー・吉田尚記
イベントのトップを飾るのは、今年の秋に劇場版の公開が控える『冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた』から、ゲストを迎えてのトークパート。ゲストは、ヒロインを演じる加藤恵役の安野希世乃、澤村・スペンサー・英梨々役の大西沙織、霞ヶ丘詩羽役の茅野愛衣の3名が登場。
今回は『冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた』のイベントではなく、「ファンタジア文庫」のイベントということで、単独イベントとの違いについて吉田アナから問われた3人。普段はステージに上がらずに前説的にナレーションをするいわゆる影ナレパートがあることについて言及。そこから、原作者でアニメのシリーズ構成を務める丸戸史明氏が、イベントの台本についても監修しているという仕事の幅広さを語る。
続いて、吉田アナが文庫というカテゴリで、ここまで人が集まるイベントが開催できるということの凄さについて語る。「文庫」というもの自体は大正時代ぐらいからはあったはずだと続ける吉田アナの言葉を受けて、大西が「じゃあ、縄文時代は?」と本作とあまり関係のない話へ脱線し、縄文時代を舞台にした『冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた』を提案し始めるという大暴走で会場の笑いを取る。
澤村・スペンサー・英梨々役の大西沙織
吉田アナが何とか軌道修正し、原作者の丸戸氏が語った「ゲームと違って誰か1人のヒロインを選ぶという苦しみが小説にある」という話から、原作における加藤恵の優遇について言及する。それを受けた3人は、なんと楽屋で劇場版の絵コンテを見たというエピソードを披露。その中で原作同様の展開で、特にメインヒロインである加藤恵によって、割を食うことになる澤村・スペンサー・英梨々役の大西はキャラクターの不遇さを会場に訴える。
吉田アナが、キャストとしてヒロインが多く登場する作品に出演した際には、主人公と結ばれたいかと大西に問うと、「当り前じゃないですか!」と即答。会場から笑いが漏れる。今まで自身が関わった他作品においても、元々カップリングが成立している状況は別にして、ヒロインが複数登場する作品においては、主人公と結ばれたことがないと悔しさを滲ませた。
加藤恵役の安野希世乃
続いてはラジオの話題。Webラジオとして配信されていた「冴えないラジオの育てかた」において、同人誌を作成していたというエピソードが語られる。ラジオ内でのリレー4コマ漫画を作成し、コミックマーケットで発売、正体を隠して安野が手売りまでしていたという話も飛び出し、会場を驚かせた。。また、その4コマ漫画から派生してドラマCDを作成、原作の丸戸氏もコメントを書くなど、もはや同人に収まっておらず、吉田アナからも「プロの仕事ですよね」と突っ込まれていた。
霞ヶ丘詩羽役の茅野愛衣
改めて、秋に公開予定の劇場版はどういう仕上がりになっているのか、それぞれのキャストについて尋ねると、大西は自身のキャラ視点でいうと踏ん切りのつかない部分もあるが、最終的には気持ちよく終われるのではと回答。茅野は作品のタイトルから皆で「育てた」加藤恵を見てどう感じるかということから、読者・視聴者のヒロインを見つけるために背中を押せたらと作品に込める思いを語る。安野は、ステレオタイプなヒロインたちかと思いきや、徐々に人間らしいドラマに広がりドロドロした生の感情をさらけ出したり、物語を通して若きクリエーターたちへのエールが詰まっていて、観た後でここに戻ってこれてよかったと思ってもらえる作品と自信を持っている様子。
吉田アナから改めて、劇場版の告知と原作の告知も行われる。告知画像で表示された第1巻の表紙が澤村・スペンサー・英梨々であることを受け、「第1巻、英梨々が表紙なのに、なんで滑ったの!」と再び憤る大西に会場から笑いが起こる。最後はそれぞれが劇場版に対する期待や、イベントに参加できた喜びを語り退場。
ライブパートでは、歌手の春奈るなが登場。第1期のオープニングテーマ『君色シグナル』と、第2期のオープニングテーマ『ステラブリーズ』を披露。会場はピンク一色のサイリウムに染まり、手拍子やコールで盛り上がった。
続いての作品は、2014年からシリーズがスタートし、一昨年にアニメ化もされた『ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード)』。こちらはライブのみということで、鈴木このみがオープニングテーマ『Blow out』を熱唱。力強い歌声とスピード感のあるロックミュージックで客席は更にヒートアップ。
鈴木このみ
ここで次の作品に行く前に、30周年を記念して「ファンタジア文庫」にゆかりのある作家からのお祝いメッセージをスライド形式で紹介。錚々たる作家陣の中で、数々のメディアミックス作品を生み出したあかほりさとる氏のメッセージが表示されると、会場からは大きなどよめきが起こる。
ヒロインたちから主人公に物申す
続いては、本イベントの前日からTVアニメ第3期が放送開始となった『デート・ア・ライブ』のトークパートだ。ゲストとして、時崎狂三役の真田アサミ、鳶一折紙役の富樫美鈴、四糸乃役の野水伊織の3名が登場。
ここでも、吉田アナから「ファンタジア文庫」のイベントということで、本作以外に関わった「ファンタジア文庫」作品について尋ねられた真田は、2000年のデビュー間もなくに参加したロボットアニメ、『無敵王トライゼノン』を挙げると会場からは感嘆と拍手が巻き起こる。会場のリアクションには、真田だけでなく吉田アナもテンションが上がっていた。
時崎狂三役の真田アサミ
当時のアフレコ現場エピソードとして、大先輩である林原めぐみからアドバイスも貰っていたと語ると、吉田アナから今の現場で自身が後輩にどのような指導をしているか尋ねられる。アフレコの際、マイクの立ち回りについてふわっとアドバイスをしたものの、途中参加のキャラクターで、周りと合わせるためにも自身があまり余裕がなかったとのこと。しかも、今まで自身ではあまりやったことがない色気全開のキャラで、スタッフから「もっとエロく」とディレクションが入り、余裕がなかったようだ。
ここで真田の話を聞いてニヤける2人に気づいた吉田アナが理由を尋ねると、野水から「(昼のみのゲストだった)井上麻里奈さんがいなくなったら、エロい人と変態の人しかいなくなった」と、爆弾発言。真田が演じる「エロい」キャラの時崎狂三と、富樫が演じる鳶一折紙が作中で変態と思われても仕方ない行動をしているために飛び出した発言で、会場から笑いが起こった。
鳶一折紙役の富樫美鈴
スタッフとのやり取りについて吉田アナから質問された富樫。鳶一折紙は感情を表に出さないキャラなので、とにかくニュートラルにするようにという指示があり、感情があらわになるシーンをよりドラマチックにするために、感情を抑えるように気を配ったという。
同じ質問を受けた野水は、特に指示がなくナチュラルな芝居が採用されていたようだ。その弊害なのか、海外で配信されている「デート・ア・ライブ」のゲームボイス収録で、第1期のアニメ初期の頃のセリフを再録した際、「(ナチュラルさがなくて)ちょっとあざとい」とスタッフから指摘され、初心を思い出したという。
この話を受け、海外でのゲームのヒットについて改めて言及する吉田アナ。キャスト陣は、海外のイベントなどに行くと、ファンから非常に歓迎され、原作のセリフを叫ぶと大いに盛り上がるという話が語られた。
ライトノベルの主人公は、設定上あまり超人的な設定ではなく、中庸なキャラの方が読者として入り込みやすいと語る吉田アナ。本作のキャラも同様の性格で、それが海外で受けるということは共感しやすいラノベ主人公像は万国共通なのではと分析した。
そこから発展し、女性目線から見た本作の主人公、五河士道の持つ欠点についてゲスト陣に質問。ここで、真田から現実でいわゆる主人公キャラと呼ばれる存在が遭遇する「ラッキースケベ」は現実にはほぼない、と返答。会場からは笑いと拍手が起きる。行動についてはどうかと質問する吉田アナ。誰でも彼でも好きという主人公にハッキリしろと憤る女性陣だが、食事を作ってくれるところと、誠実で正直なところもポイントは高いとのこと。しかし、誰にでも優しくするというのは不満のようだ。
ここで吉田アナが主人公の代弁として、先に挙げた誠実で正直な話で言えば「皆好き」というスタンスに嘘はなく、どのヒロインも好きであると力強く言うと、会場から拍手が巻き起こる。つまり、ハッキリしろというゲスト陣の話を受け入れた瞬間、嘘つきになってしまうんだと語ると、会場からはさらに大きな拍手が起こった。何が正しいのかと、ゲスト陣に問う吉田アナに対し、野水がパペットの「よしのん」の口調で「誰も選べないとみんななくす」と返すと、こちらも会場から拍手が起こった。
四糸乃役の野水伊織
今月からTVアニメ第3期が放送ということで、第2期の放送からかなり経ってから第3期が放映されるという、あまりない状況について各ゲストの感想を聞くと、海外の人気の高まりも合わせ、多くのファンが待望してくれていたので、このまま続けて完結するまで映像化できればという思いを語る。
シリーズを通して野水と富樫が参加する声優ユニット「sweet ARMS」がオープニングテーマを担当しており、2人はライブパートの準備のために先に退場。残った真田に吉田アナが、時崎狂三の演技について聞くと、どうやったら男性がドキドキするか考えながら音を発するという作業が意外と楽しいとのこと。具体的に練習などしているのかと問われると、家で何回も色気を出すような喋りを黙々と一人で呟いており、絶対誰にも見られたくない、とシュールな練習風景を語ってくれた。
sweet ARMS
ここからは、sweet ARMSによるライブ。まずは、TVアニメ第1期のオープニングテーマで、作品と同タイトルの『デート・ア・ライブ』を披露。通常のマイクではなくヘッドセットのマイクで登場し、ダンスにも力を入れている。また、第3期オープニングテーマ、『I swear』は、CD発売前のフルコーラス初披露。曲間のMCでは新曲については特にダンスが難しかったと語った。
sweet ARMS
続いての作品は、2010年からシリーズがスタートし、2013年にアニメ化された『東京レイヴンズ』。黒崎真音がオープニングテーマ『X-encounter』を披露。デジタルサウンド系のロックナンバーである同曲で黒崎は、激しい重低音に終始ハイトーンボイスの力強い歌声を乗せていく。曲間では観客とのコール&レスポンスで会場の温度をさらに上げていった。
黒崎真音
ここで、再び「ファンタジア文庫」にゆかりのある作家陣からのお祝いメッセージの第2弾がスライド形式で表示。大人気シリーズ「スレイヤーズ」の作者、神坂一氏のコメントが表示されると、歓声があがる。また、ファンタジー小説の金字塔、「ロードス島戦記」や「グランクレスト戦記」シリーズの作者、水野良氏のコメントが表示された際にも、会場がざわついた。
観客席も大興奮の真打登場
いよいよ最後のパートとなる『スレイヤーズ』。1989年にシリーズがスタートした「ファンタジア文庫」初期作品で、短編集も含め約20年弱に渡って刊行。5度のアニメ化、5本の劇場作品が制作された他、ドラマCD、コミックスなど様々なマルチメディア展開が行われた看板タイトルだ。2018年には、「ファンタジア文庫」30周年を記念して、18年ぶりに長編小説が発表され話題となった。
林原めぐみと奥井雅美のデュエット
まずはテレビシリーズ、第1期オープニングの『Get along』のライブから。アニメ同様、イントロと同時に、本作の主人公であるリナ=インバースの口上が流れると、会場を震わせるほどの大歓声が上がる。声優の林原めぐみと、アニソン歌手の奥井雅美によるデュエット曲は、2人が揃って歌うのは本人たちも覚えていないほど久しぶりで、生で聴けるのは非常に貴重な機会となった。
続いて、キャスト陣が登壇してのトークパート。リナ=インバース役の林原めぐみ、ガウリイ=ガブリエフ役の松本保典、ゼルガディス=グレイワーズ役の緑川光、アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン役の鈴木真仁、白蛇のナーガ役の川村万梨阿の5名がそれぞれキャラクターのセリフを交えて登場。こうして、キャスト陣が一堂に会したイベントは史上初ということで、会場もステージ上の吉田アナも非常に興奮している様子。
昼の部が終了後、出番までに4時間近く待機していたキャスト陣は、楽屋でもずっと話していたそうで、3ステージこなしたぐらいの疲労感だと言いながら、まだまだテンションが高い。また、川村が演じる白蛇のナーガは外伝のみに登場するキャラクターで、劇場版のみのレギュラーだったため、他のキャスト陣とチームで共演する機会がほとんどなく、感慨深げな様子。
収録当時のエピソードとして、新人だった鈴木が緊張していて、よくNGを出しており、今でもこのメンバーが揃うと当時のことを思い出して緊張するそうだが、本人以外のキャスト陣は当時、その様子を見て非常に和んでいたとのこと。
ガウリイ=ガブリエフ役の松本保典
松本は第1期の収録当時、スタジオ近くの蕎麦屋でアニメオリジナルキャラクター、ザングルス役の島田敏と、ヴルムグン役の家中宏と飲んでいたエピソードを話し始めたが、「ヴルムグン」や、緑川が演じる「ゼルガディス」と言った名前が言いづらいと話が横道へ。難しい名前や単語が多いことには林原も同意していた。
リナ=インバース役の林原めぐみ
吉田アナが、改めて蕎麦屋で飲んでいた話を促すと、元々は食事をするつもりで入ったところで松本が1本だけと酒を注文したのがきっかけで飲み会になってしまったとのこと。結局、店の冷酒を全部空けてしまうほど夜まで飲んでベロベロになり、電車に乗って帰ろうとしたら何度も乗り過ごして行ったり来たりを繰り返し、終電になってしまったという。
緑川から決めるところは決めるけど、そういう抜けてるところもガウリイのキャラクターに通じると突っ込まれ、会場から笑いが起こる。
ゼルガディス=グレイワーズ役の緑川光
かたや劇場版のメンバーである川村も、林原と共に数名のメンバーで店の食材のハラミと、赤ワインを品切れにしたという、どちらもキャラクター同様の豪快なエピソードを披露。
白蛇のナーガ役の川村万梨阿
また、松本から今まで「スレイヤーズ」シリーズを録音したスタジオが、現在ではすべてなくなっている、もしくは引っ越しをして現存していないというエピソードが上がり、「壊して歩いている訳じゃないでしょ!」と言う林原に、「ドラゴンだけでは飽き足らず、スタジオまで…」と緑川がコメントすると、作中でリナが嫌っている自身の二つ名の由来で、「ドラゴンも跨いで通る」に引っ掛けて、「スタジオも跨いで通るんだ」と松本も続き、会場から大爆笑と拍手が巻き起こった。
緑川は、TVアニメ第2期、『スレイヤーズNEXT』のアニメオリジナルソング、「乙女の祈り」を作中で歌わされたエピソードを披露。アニメのオリジナルエピソードで、紆余曲折の末にリナとアメリアの二人が、フリフリの衣装で80年代風のアイドルソングを歌う羽目になるというエピソードだが、資料も何も渡されずに、現場で急にゼルガディスも歌ってくれと振られて戸惑ったとのこと。
「収録時アドリブが多かったという話を聞いたことがある」と吉田アナが、実際にキャスト陣へ質問すると、林原と松本から台本には「以下喧嘩」や「おまかせ」など、台本にセリフが書かれていないカ所もあったとのこと。長く続く作品で、他でも共演が多かった出演者陣が、自主的にアドリブを挟んでいった結果、お任せになるカ所が多くなったのだろうと分析する。
アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン役の鈴木真仁
当時新人だった鈴木は、アドリブで掛け合いをしていた2人の様子を「スゴいな」と思っていたが、初めての現場だったので、慣れてくれば当たり前にできることだと勘違い。後に、色々な現場を体験し2人のアドリブが非常に高度だったことを思い知らされたという。
また、初の現場で緊張していた鈴木は、ガチガチになって休憩中もどうしていいかわからず、ずっと台本を見つめていた際、ゲストで来ていた他のキャストが「あの子は輪にも入らず、1人で大丈夫なのか」と尋ねると林原は「あの子はあれでいいの」と、無理せず自分のペースで、現場に慣れていけばいいと促してくれたというエピソードを披露。林原には非常に感謝しているとのことだった。
当時のアフレコは金曜日の朝からで、非常にハイカロリーな収録に林原は前半の収録だけで相当の疲労感を感じていたという。特に第1期ではリナというキャラクターを引っ張っているイメージだったが、第2期では二人三脚、第3期になるとむしろ引きずり回されていたと述懐。役が自身に降りてくる「憑依型」の役者で、「イタコ声優」とも言われる林原らしい表現だ。
キャスト陣の昔と変わらない空気感と、今になって新しく原作を読めるという状況から、一生付き合っていける作品ではと感想を述べる吉田アナ。特に自分の子どもに『スレイヤーズ』を見せた際に、「昔のアニメは面白い」と言われて思わずガッツポーズをしたというエピソードを披露すると、観客とキャスト陣から大きな拍手が上がった。
これに対し、林原が配信などのサービスによって、昔のものが簡単に目に触れられるようになったため、時代に関係なく、面白いものは面白いと評価されるのではと感想を述べる。
ここで、再びライブの準備のために、林原が一足先に退場。残ったキャスト陣から、最後の挨拶として、それぞれが再びキャラクターのセリフも交えたファンへの感謝を述べて、トークパートは終了した。
イベントの締めとなる最後の曲は、アニメ第1期のエンディング、『KUJIKENAIKARA!』。イベントのグッズとして作られた『スレイヤーズ』のはっぴを羽織って登場した林原と奥井。
アニメ第1期のエンディング「KUJIKENAIKARA!」
2人のハモりがふんだんに盛り込まれた楽曲で、力強い歌声のハーモニーに会場は再び熱気に包まれる。間奏でははっぴにもプリントされている作中の名言、「悪人に人権はない!」を林原が叫ぶと、会場からは大歓声。
イベントもフィナーレということで、全てのゲストがステージに再登場し、それぞれの作品を代表し、一言ずつ挨拶。自身の作品、またはアーティストのファンに対する感謝、「ファンタジア文庫」への賛辞を述べた。印象的だったのは最後に挨拶した林原の一言、「30周年は、自分にとってもファンにとっても通過点である」と述べ、読み手がいる限りずっと続いていくし、また何かの機会で会えるのではと示唆すると会場からは大きな拍手が起こる。
最後は吉田アナが「ファンタジア文庫」編集長挨拶を代読した。現編集長も「スレイヤーズ」ファンだったことがきっかけで、入社したこと。また、この先にファンだった人が編集長を歴任し、このようなイベントを企画してくれることを願いつつ、今後もファンに愛される作品を作り続けること、また作家陣、声優、アーティストと何よりファンへの感謝で結ぶと、会場からは大きな賛辞の拍手が送られ、イベントは幕を閉じた。
「ファンタジア文庫」30周年を記念した初のライブ&トークイベントということで、やはり注目を浴びたのは『スレイヤーズ』だろう。他の作品については、単独でのイベントも行われており、ファンと触れる機会も多かった。今では当たり前になっているファン向けのステージイベントは、『スレイヤーズ』放映当時の1990年代にはあまりなく、キャスト陣が揃って生でトークをするというのはなかっただけに、非常にプレミアムなイベントになった。今回は5作品がピックアップされたが、トークも織り交ぜたライブイベントだけに、時間的な問題で紹介される作品が少ないのが非常に残念。次回はもっと多くの作品を取り上げられれば、さらなるファンとの輪が広がるのではと、期待感に溢れたイベントだった。
取材・文:東響希

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