東京シティ・バレエ団が「シティ・バ
レエ・サロン vol.9」で公演活動を再
開~4人の振付家と気鋭ダンサーが魅
せる創作に注目、オンラインでの制作
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東京シティ・バレエ団が2020年11月7日(土)、8日(日)、豊洲シビックセンターホールにて「シティ・バレエ・サロン vol.9」-TOKYO CITY BALLET LIVE 2020-を開催する。
東京シティ・バレエ団は1968年の創立以来、古典の名作バレエと共に100を超えるオリジナル作品を生み出してきた。2009年、芸術監督に安達悦子が就任すると「バレエ・フォー・エブリワン」の精神を掲げ、万人と表現の喜びを分かち合う場として創作作品にフィーチャーした「TOKYO CITY BALLET LIVE」シリーズを毎年展開している。
9回目となる「TOKYO CITY BALLET LIVE」は2日間4公演行われ、ベテラン・気鋭の4人の振付家が若手ダンサーと共にフレッシュな創作を発表する。
(左上)石井清子 (右上)中島伸欣 (左下)草間華奈 (右下)ジョン・ヒョンイル(ゲスト)
『ノスタルジー』(振付:石井清子)では、大御所・石井の音楽性豊かな練達の振付を若い踊り手がいかに踊りこなすのかに注目される。
石井清子作品『ノスタルジー』 (c)鹿摩隆司
『檻の中で』(振付:中島伸欣)では、しっかりとしたテーマや社会性を打ち出しつつフィジカルに訴えかける実力者・中島が放つメッセージを受け止めたい。
中島伸欣作品『パンタ・レイ』 (c)長谷川清徳
『Life is...』(振付:草間華奈)は、近年若いダンサーたちを生かした佳作を連打し、「上野の森バレエホリデイ」に招聘されるなど活動の幅を広げる草間の新作なので期待が高まる。
草間華奈作品『Finding Happiness...』(前回公演より) (c)鹿摩隆司
『Two fethers』(振付:ジョン・ヒョンイル)は、昨年に続き韓国から招聘するゲスト振付家の創作。今回はオンラインでの制作に挑戦し、その様子はSNSでも配信を予定している。
ジョン・ヒョンイル作品『The Seventh Position』(前回公演より) (c)鹿摩隆司
東京シティ・バレエ団はコロナ禍の影響で、去る7月の「トリプル・ビル2020」、『白鳥の湖』という海外からのゲスト招聘も含むビッグプロジェクトを始め公演中止が相次ぐが、「シティ・バレエ・サロン vol.9」で待望の公演活動を再開する。また10月にティアラこうとう大ホールで開催予定だった「オーケストラwithバレエ」(共演:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団)が12月19日(土)に延期上演される。新たなスタートを喜びたい。
文=高橋森彦