どの座席から観ても臨場感たっぷり、
大阪に誕生するSkyシアターMBS
はいろんな楽しみ方ができる“自由度
が高い劇場”

2016年に閉館した「シアターBRAVA!」の後継となる劇場で、関西の放送局であるMBSのグループ会社が運営する「SkyシアターMBS」が、3月27日(水)にJR大阪駅前のJPタワー大阪内にオープンする。2月19日(月)にはメディア向けの内覧会が開催されたが、そこで感じたのが、SkyシアターMBSは「いろんな楽しみ方ができる“自由度が高い劇場”」ということだ。
「どんな要望にもなるべく応えたい」という気持ちが込められた劇場
村田元 支配人
その理由としてまず挙げられるのが、村田元支配人が内覧会時に説明していた「劇場としてどのような要望にもなるべく応えたい」という意思である。
たとえば同劇場を使用するカンパニーらに対しては「どんなものを持ち込んできても、受け入れて、対応できる劇場を目指しています。「劇場の床をこんなふうにしたい」「これを使いたい」とリクエストがあればそのニーズにできるだけ応えるなど、フレキシブルな劇場にしたい。そういう願いがえられる劇場です」とし、「「この劇場はこれをやる」ではなく、無色でやっていきたい」と良い意味で使い勝手抜群の劇場にしていくという。
一階最前席はステージに近すぎて緊張しそう!

着席後に他の観客が前を通っても窮屈に感じにくい(二階席を撮影)
座席数は約1,300席(1,289席)という「ちょうどい良い席数」だが、その一席、一席にも配慮が行き届いている。特に、着席時によくある困りごとが軽減される部分に触れておかなければならない。肘掛けは足を横に折り曲げやすい設計となっているので、着席後に他の客が前を通っても、わざわざ立ち上がったり、足を極端に窮屈にさせたりすることがほとんどない(もちろん個人差あり)。「できるだけ快適に観たい」という観客の気持ちを取りこぼさない座席設計となっている。

二階席最後列からみた景色
また二階席は一段、一段の傾斜がしっかりあり(もちろん安全性はバッチリ)、さらにすべての座席が前席と重なり合わないようになっていて、しかもステージのサイズもやや奥行きがあるため、たとえば最後列の席でもそれほど遠さを感じず、臨場感を持って観劇できそうだ。逆に二階席だからこそ、ステージ上のセットや美術もすみずみまで確認できるのは、嬉しい部分と言える。
脇花道と客席の距離が近い
もちろん一階席もすばらしい。なかでも最前席は、ステージとの距離が近く、目線の高さも絶妙で、かなり近くで演者の姿を観ることができる。むしろ近すぎてちょっと緊張したり、照れたりしそうだ。一階の両端席も脇花道のすぐ隣なので 、演出で使用があれば「大当たり席」となる。また前述したように、席と席が重なり合わないようになっているので、「前の人の頭でステージが観えづらい」というストレスも軽くなるのではないか。
お手洗いの個室数の多さ、アクセスの良さ「開演に間に合わないかも」の焦りが軽減
女性用お手洗いには、個室のおむつ替え台やパウダールームも設置
誰もが劇場で必ず経験したことがある「お手洗いの長蛇列問題」も、SkyシアターMBSでは緩和されるかもしれない。お手洗いには非常に多くの個室数が設けられているので、それほど待たずに出入りできそうだ。あと、女性用のお手洗いにはパウダールームも設置されているのも嬉しいところ。お手洗いの列が長すぎて、開演や休憩後の2幕に間に合わなかったり、ギリギリで駆け込んだりしなくても良くなるかもしれない。
新設されたJR大阪駅西口から直結
あとSkyシアターMBSが紹介される際、必ず「JR大阪駅すぐ」というアクセスの良さがクローズアップされる。もっと細かく紹介すれば、JR大阪駅ほか、JR北新地駅、大阪メトロの御堂筋線梅田駅、四つ橋線西梅田駅、谷町線東梅田駅、阪急大阪梅田駅、阪神大阪梅田駅の計7駅からも徒歩圏内の場所にある。そのため、焦らずに劇場へ向かうことができる。もし「開演に間に合わない」となっても、この好アクセスであれば遅れは十分挽回できる。
芝生のような緑と大開口が印象的なロビー
そんな劇場のキャッチコピーは「エバーグリーン」。ロビーは芝生を敷いているような緑が広がっており、大きな窓から燦々と陽がさし込む。階段など劇場内の構造はどれも丸みがあって柔らかい雰囲気が漂う。「いつまでも若々しく、みずみずしい劇場に」との願いがあるそうだ。まるで包み込まれているような優しい気持ちになれるところも、SkyシアターMBSの良さである。
開場記念の「オープニングシリーズ」第1弾公演は、藤原竜也主演のSky presents 舞台『中村仲蔵 ~歌舞伎王国 下剋上異聞~』。以降も公演スケジュールが続々と埋まってきているという。SkyシアターMBSが大阪の新しい文化発信地になることは間違いないだろう。
舞台奥からでも全客席を見渡せる設計
取材・文=田辺ユウキ 撮影=SPICE編集(川井美波)

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