生誕120年 没後50年を記念し、日本画
家・奥村厚一展が京セラ美術館にて開

2024年に生誕120年、没後50年となるのを記念して、風景表現を一貫して追求した日本画家・奥村厚一展が2024年7月19日(金)より、京都市京セラ美術館にて開催される。京都市美術館では1976年に奥村厚一の遺作展を開催して以来48年ぶりの回顧展となる。
1904年京都市に生まれ、京都市立絵画専門学校研究科へ進学すると同時に、西村五雲に師事した奥村厚一。1929年に第10回帝展に《山村》が初入選して以来、官展を中心に京都や近隣の土地を題材に、精緻な筆致で鋭く季節を捉えた風景表現を発表した。1946年には、雪に覆われ立ち並ぶ木々を清澄な空気の下に描いた《浄晨》で戦後最初の日展において特選を受賞した。
奥村厚一《湖光》1960年代 鉄斎堂蔵 ※写真の無断転載を禁じます
しかしその2年後、1948年には山本丘人、上村松篁、秋野不矩らとともに創造美術(現・創画会)を結成して官展を離れ、新しい日本画を創造する活動に身を投じる。それまでの日本画表現に疑義を呈し、自らの制作を厳しく問い直す中で、それまでの繊細な描線から、太い輪郭線や、面として大きく対象を捉えた風景表現を追求していく。さらに描く対象を大写しにして、大胆に抽象化し、激しい波や雲などの自然現象や木々の生命感を強調する作風も生まれた。
村厚一《釈迦岳》1960年 京都市美術館蔵 ※写真の無断転載を禁じます
奥村厚一《松蔭雨日》1934年 京都市美術館蔵 ※写真の無断転載を禁じます
奥村厚一《赤松の林》1955年 京都市美術館蔵 ※写真の無断転載を禁じます
本展では、奥村厚一の初期から晩年の制作を各時期の代表作で振り返ると共に、京都市美術館で所蔵する数十点のスケッチもあわせて展示する。このスケッチは、日本各地を旅し、厳しい自然や風景と直接向き合い、卓抜した構図と手堅い写生でその姿を克明に捉えた奥村の制作の原点を示すともいえるものだ。
『奥村厚一 光の風景画家展』は、京都市京セラ美術館にて7月19日(金)~9月8日(日)まで開催

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