劇団☆新感線39周年記念公演『偽義経
冥界歌』製作発表~生田斗真、りょう
、中山優馬が「サンキュー」と伝えた
い相手は誰!?

2019年は劇団☆新感線が旗揚げから39年を迎える年。これを記念しここまで応援してくれた全ての方々に「サンキュー」という想いを伝えようと「39興行」の実施を決定、その一環として3年ぶりの本公演「偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)」の上演を発表した。
作・中島かずき、演出・いのうえひでのりのゴールデンコンビで上演されるのは「奥州三代」と「義経黄金伝説」をモチーフとした「いのうえ歌舞伎」の最新作。源義経は奥州に匿われていたという史実を元に、藤原三代の盛衰も踏まえたストーリーとなる。この製作発表が、2018年11月26日(月)都内にて行われ、主演を務める生田斗真をはじめ、りょう中山優馬藤原さくら、粟根まこと、山内圭哉、早乙女友貴、橋本じゅん、三宅弘城、橋本さとしが中島、いのうえと共に出席した。
杵屋佐喜社中による、義経と弁慶の今生の別れを描いた長唄が流れる、どこか格調高い雰囲気の中、会見がスタート。
中島は早速「こんな雰囲気の芝居ではないですよ(笑)。基本的にはいつもの新感線らしい賑やかな芝居になります」と場の空気を和ませる。続けて「僕は生田くんとは『スサノオ-神の剣の物語』以来。もう16年くらいずっと一緒にやりたかったんです。彼は(外部作品では)抑えた役や受けの芝居をすることが多いので、新感線に来たからには図抜けた明るさを持つキャラクターをやってもらいたい。物語は二転三転するので最後まで楽しんでいただきたい」と新作に期待を持たせた。
中島かずき
いのうえはこの2年間、客席が回転する豊洲のIHIステージアラウンド東京で上演してきた『髑髏城の七人』『メタルマクベス』を踏まえつつ、「この芝居は久しぶりに普通の劇場でやる芝居です。回る事を考えなくて自分ではすごく新鮮です」と言うとこの2作を身体で体験しているメンバーから笑い声が。「内容的には『ザ・新感線』で少年マンガ調でファンタジー。“チャンバラ版アベンジャーズ”というような『これぞ新感線』という内容になっています。『いのうえ歌舞伎』初登場の斗真には思いきり暴れてほしいし、藤原さくらさんと中山優馬さんという若くフレッシュな顔合わせも楽しみです」と期待を込めていた。
いのうえひでのり
2016年の『Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!』(以下、VBB)以来の出演となる“偽義経”こと奥華玄久郎国衡(おうがのげんくろうくにひら)役の生田は「『VBB』でご一緒した際、いのうえさんから『次は斗真で歌舞伎をやりたい。斗真のために考えている企画がある』とお話をいただきました」と振り返る。「2年間、客席をぐるぐる回してきた新感線の皆さんと、今度は自らが地方都市をぐるぐる回ることができるので非常に面白いなあと今からワクワクしています。今回は『39興行』という事で、各地の皆さんにたくさんのサンキューを届けたいと思います」と座長としての意気込みを見せた。
生田斗真
奥州・奥華一族の巫女長(みこおさ)、黄泉津(よもつ)の方役のりょうは、2017年の『髑髏城の七人 Season花』以来2度目の新感線参加となる。「昨年までぐるぐる回っていました(笑)。ぐるぐるしていた頃にもう一度新感線さんの作品に出るチャンスがあれば、とアピールしていたので、その夢がこんなにすぐに実現してうれしいです」と挨拶するが「ただ大きくアピールをしすぎてしまいまして、本作の第一稿を読んだ時にドキッとする内容がありました」と苦笑い。
りょう
奥華次郎泰衡(おうがのじろうやすひら)役の中山はこれが新感線初参加。「映像で観ていた新感線の作品に自分が出させていただけることになって、緊張の方が大きかった」と語りつつも「同じ事務所の僕ら世代の仲間が新感線の舞台に出ているのを見て『なんで僕じゃないんだ』と羨ましく思っていた」と語る。そんな中山に生田は「これまで同じ会社(事務所)なのに共演することがなかなかなかったので今回楽しみ」とフォロー。中山は「僕には兄がいないので今回(生田が)兄役という事で嬉しい」と言うと、「僕には弟がいますが……アナウンサーをやっているんですけど、本作の公演中は優馬を実の弟だと思うようにします」と口にして笑いを誘っていた。
中山優馬
シンガーソングライターであり、今作が初舞台となる静歌(しずか)役の藤原は「自分が初めて新感線という大きな舞台に出演することになるとは思わなかったです。いち観客として拝見させていただいていたので、この舞台に立てることを幸せに思います。お友達も出演していた舞台に出演できるのは嬉しい」と大原櫻子(『メタルマクベス disc2』)や『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極』の劇中歌を歌った家入レオの名前を挙げていた。
藤原さくら
源頼朝役の粟根は「今現在豊洲で回っている粟根まことです」と話し出すとキャストから笑い声が。「日本人なら誰しもが知っているだろう頼朝役をまさか自分が演じる事になるとは、と思ったのですが、台本を読みますと頼朝は『目つきが悪く、性格も悪く、疑り深い』と書いてあったので、通常営業でいきたいと思います」と淡々と語るとキャストたちからさらに笑い声が上がっていた。「39年中34年新感線にいますが、そのうち2年をぐるぐる回るとは思ってなかったので、久しぶりに回らない芝居を楽しみにしています」
粟根まこと
常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)役の山内は「私も昨年『髑髏城の七人 Season風』でぐるぐるさせていただき、もう二度とぐるぐるするもんかと思っていましたが(笑)早くもまた呼んでいただきまして。地方公演からスタートするということで、2年間豊洲にいらっしゃった劇団員の皆さんの解放感というか(笑)、ある種『遊びに行こう!』みたいなところを一緒に楽しみたいと思います」と話すとキャスト達の笑い声がさらに大きくなっていた。なお、何度も新感線の舞台に出演している身として、今回初参加メンバーへのメッセージを求められると「頑張るよりも楽しんで……たまにはええことも言わんとね(笑)」と声をかけていた。
山内圭哉
遮那王牛若(しゃなおううしわか)役の早乙女は「前回(『蒼の乱』)は17歳の頃に参加させていただきましたが、凄く緊張して常に体に力が入った状態だったので、自分の中ではあまり楽しむというところまでいけなかった。今回は楽しみながらいい意味で力を抜いてやりたいです」と笑顔。
早乙女友貴
武蔵坊弁慶役の橋本じゅんは大阪・金沢・松本公演に出演する。「どう見ても(山内)圭哉くんのほうが弁慶なんですけど(笑)、今回弁慶をやらせていただくことになりました。僕も粟根さんと共にぐるぐる回っているので、普通の劇場を想像できなくなっています。今や憧れています(笑)。今回は新感線の王道である『大人の悪ふざけ』を大阪から爆発させたいと思います」と嬉しそう。
橋本じゅん
東京・福岡公演で橋本じゅんと同じく武蔵坊弁慶役を演じる三宅は「6回目の参加となります。今まで大体頭のよろしくないおバカな役が多かったのですが、今回初めてまともな役と言うか(笑)、しかも義経のサポートをする弁慶という大役を仰せつかることになりました。とはいえ再来年の公演なのでまだピンと来ていないところもあって。来年の事を言うと鬼が笑うなら再来年は何が笑うんだろうと期待して待ちたいです。じゅんさんと同じ役を演じるのはプレッシャーですが、1年近く間が空くので皆さんが(じゅんさんの芝居を)忘れていらっしゃることを願っています」と苦笑。
三宅弘城
国衡と泰衡の父である奥華秀衡(おうがのひでひら)役の橋本さとしは「この前の『メタルマクベス disc1』で21年ぶりに新感線作品に出演したら、数名の方は「こりゃ貴重やぞ」と観に来てくださいましたが、一方で『また出るんかいっ!』と先輩方に言われました(笑)。かずきさんの脚本でいのうえさんが演出する作品に出演できるのは、ある意味本当に帰って来た感があります」と笑いも交えつつコメント。
橋本さとし
この流れで「新感線を退団した際、ある占い師から「あなたの人生のピークは53歳か54歳に訪れる」と言われまして僕、来年53歳、再来年は54歳になるんです。俺の人生のピークを劇団☆新感線で迎えるのか!僕という一人の男の人生のピークをぜひ見ていただきたいなと。間違いなく最高の作品になると思います」と皆が爆笑する中アピールを続けていた。なお、生田と中山の父親役という点に触れられると二人の顔を覗き込んで「なかなか顔の濃い家系なのかな」と口にすると生田と中山は笑い崩れていた。
質疑応答の場で「39興行」にちなみ、「誰にどんなサンキューを伝えたいか」と問われると、
「何よりもお客様。そして一緒にやってきたメンバーと演劇の神様に(中島)」
「お客様とスタッフに(粟根)」
「ここまでやってこれたすべての状況に感謝したい(三宅)」
「じゃあ僕はここで両親に感謝を(橋本じゅん)」
※じゃあ、って何だよ!と他メンバーから茶々が入る。
「大阪から出てきて7年くらいになるんですが、僕のすべてのストレスを癒してくれた愛犬に感謝(中山)」
「僕自身を演劇の道に導いてくれた新感線にサンキューを言いたいです(生田)」
「私は準劇団員の座を狙っているので中島さん、いのうえさん、新感線の方に今後ともよろしくというサンキューを(りょう)」
「普段歌を歌っているので今回舞台に出ることを応援してくれるファンの方に感謝を(藤原)」
「新感線の皆、家族、お客様、今日お集りの宣伝してくださる皆さま、そして俺の発言を全部拾って突っ込んでくれる山内圭哉にサンキュー(笑)(橋本さとし)」
「新感線の舞台は大変なんだけど終わると独特の達成感がある。生きててよかったという。それを今回も味わう事ができることに感謝(山内)」
「殺陣をやろうと思ったきっかけが市川染五郎(当時)さんがやった『髑髏城の七人』。それもあって新感線にサンキュー(早乙女)」
……と各々の個性やキャリアを感じさせる「サンキュー」の形を言葉にしていた。
最後にいのうえの番になると、39年間支えてくれたお客様やスタッフに感謝の言葉を口にする一方、「ウチで小道具を担当していた高橋岳蔵(インディ高橋)くん。ずっと頑張ってきたんですが、さすがにこの2年間で疲れて、しばらく小道具作りから離れるという決断をしたんです。39年間ご苦労さまでした。これからは気持ち悪い役専門で(笑)役者をやっていくので、がんばってという意味を込めて岳蔵くん、サンキュー!」
長きに渡り個性とアイディアが詰まった小道具製作と役者という二足の草鞋を履き続けてきた仲間に向け、今日いち大きな拍手が沸き起こっていた。
取材・文・撮影=こむらさき

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