moonriders
- Key Person 第29回 -
期待を持ってもらえたから
ずっと挑戦し続けられた
それ以降も発表される作品は基盤となるバンドの音楽性は残しつつも、メンバーが楽しみながらいろんなジャンルの音楽に取り組まれている印象を受けました。『ヌーベル・バーグ』(1978年12月発表のアルバム)では日本ではいち早くシンセサイザーを取り入れ、『モダーン・ミュージック』(1979年10月発表のアルバム)ではヴォコーダーを取り入れられていました。新しい機材を取り入れていると、当時の日本のレコーディングスタジオでは対応できないとか、レコード会社に制作費がかかると言われたりとかはしなかったですか?
そんなことないですよ(笑)。その時代で作られた作品や楽曲を振り返ってみて、どのように思われますか?
まさにそうだと思います。振り返って作品を聴いていても、デビュー間もない頃からバンドの軸がしっかりとありますし、moonridersサウンドが出来上がるまでがとても早い印象がありました。だからこそ今の作品を聴いても軸は変わらないですし、今だから表現できる音に挑戦しながら、クオリティーの高い音楽を作り続けてこられていると思います。
バンドの歴史の中でも起点となるのは、『DON'T TRUST OVER THIRTY』(1986年11月発表のアルバム)だと思います。発表後の結成10周年ライヴを機に5年間の活動休止をされましたので。91年発表のアルバム『最後の晩餐』で活動再開されますが、この2作は明らかに楽曲のカラーが違っていますよね? その変化を感じられた、空白の5年間はいかがでしたか?
『DON'T TRUST OVER THIRTY』はいろんな方と楽曲を共作されていましたが、『最後の晩餐』はメンバーのみで曲を作られています。今回はメンバーの曲でアルバムを作ろうという意識があったのですか?
メンバーの間でもみんなでアルバムを見届けて作ろうという意識が5年間を経たことで生まれたんですね。
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