【Academic BANANA インタビュー】
“Academic BANANA＝
俺の生きてきた道”

そこも自分らしさや等身大だったりするのかな？　僕自身が女々しいからでしょうね（笑）。前作の時も話したと思うんですが、自分の恋愛観が女性に近いかもしれないです。少女漫画やドラマをたくさん観るほうじゃないですけど、たまに観たりすると女性側に感覚が近いと実感するし、女性から恋愛相談を受けても“分かる分かる”と思うことが多いので。あと、男の悪い部分も知っちゃっているから“そうだよね”と分かることも多いですし。男って悪いことを悪いと分かっていながらやるんですよね（笑）。

そうなんですよ（笑）。だから、女性目線の「夕暮れに染まった手紙」は《でもね もうばいばいしなきゃ》って終わるんですけど、すごく応援したくなる気持ちがありますね。

あははは。でも、女の子は全部分かってるんですよね。この2曲はお互いワンフレーズを書いて、そこから書き始めたんです。男性は“ごめん”って言葉をよく使って、女性は“ありがとう”って言葉をよく使うと思って、男性側で最初に出てきたフレーズが《切りすぎた前髪すら気づけなくってごめんね》で、女性側のフレーズが《ありがとう／でもね もうばいばいしなきゃ》、そこから組み上げていきました。

すごく難しいですけど、やっぱり“Academic BANANA＝俺の生きてきた道”なんですよね。人間ってひとりでは生きていけないから、いろんな人の助けを借りて自分の人生があると思うんですけど、バンドもそれと一緒なんですよ。Academic BANANAのフロントマンである齋藤知輝って人間がいて、メンバーがいて、サポートメンバーがいて、それを支えてくれるスタッフやファンのみなさんがいて、みんなが支えてくれてるからバンドができている。でも、これは僕目線で言っているからで、健太にとっては健太の生きてきた道だと言うかもしれないし、お客さんにとっては“私の好きなアカバナが人生”と言ってくれるかもしれない。みんなにとってアカバナが自分主観であってほしいんです。そこが“齋藤知輝ソロ”でなく、“Academic BANANAの齋藤知輝”でありたいというところで。僕がソロでやったとしても、やっていることはあまり変わらないと思うけど、バンドでやることに意味があるし、バンド名義だと全然違うんです。やっぱりバンドって面白いですね。