みねこ美根

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【みねこ美根 インタビュー】
もっと夢中にさせるだけの力は
自負しています

サウンドプロデューサーの小名川高弘と約1年以上を掛け制作してる楽曲たちの中から「数式」「悲鳴」の2曲が配信リリースされた。地に足を着け、やわらかくも情熱的に表現するみねこ美根の音楽は何度でも新鮮な出会いをくれる。

2018年から本格的に活動を始めて約1年半が経ちますが、周りからの反響などを受けて当初からの心境の変化はありますか?

以前より胸を張って“音楽をやっています”と言えるようになりました。それまでは“私の伝えたいことはこれだ。絶対に誰かに伝わるはずだ”と強い確信がありながらも、“本当に届いているんだろうか”と不安になることも多かったんです。でも、今はライヴに来てくださる方や、SNSで応援してくださる方々からの反応をいただけるようになり、EP『心火を従えて愈々』の6曲から始まって、第二弾として「数式」「悲鳴」と2曲を配信リリースを経て、“自分の確信は正しかったんだ。今度はこんなことを伝えたい、届けたい”というように、自信になってきました。まだまだ進みたいし、進まねばならない、より一層燃える想いです。

6歳の頃に初めてピアノで作曲し、11歳からはギターでも作曲をしていたそうで、音楽は幼い頃から身近なものだったかと思いますが、音楽を本格的にやっていこうと思ったきっかけはあったんですか?

幼少時よりピアノを習ったり、曲を作ったりしていたのですが、やはり11歳の時に初めて弾き語りの曲を作ったことがきっかけだったのかなと思い返します。詞を書き、曲にして歌うということが、自分のやりたいこと、やれること、好きなこと、必要なことにぴったり当てはまると強く感じたからです。この頃、自分に向けて決意書を書き、小学校の卒業文集でも“音楽を生業とするんだ”と書いていました。

今回「数式」「悲鳴」を配信する理由は、配信EP『心火を従えて愈々』をリリースしたことで“お客さまが想像できない曲”を届けたくなったということですが、配信EPにはどんな感想や反応があったのでしょうか?

“予想していた世界以上の新しい世界”“みねこ美根らしくあると同時に開放的な世界”とさまざまではあるけれど、とにかく“世界”を感じてもらえて、そうした感想を多くいただいています。自分の予想としては“お客さまが想像できない曲”である分、二極化するのではないかと思っていましたが、良い方へと想像を超えて聴いてもらえたことが嬉しいです。また、歌詞と音楽のバランスや、歌詞を味わっていただけていると感じていて、それもまた嬉しい限りです。

当初配信予定だった“最高に良い曲”から今回の2曲に選曲を変えた理由や、それがどんな楽曲だったのかも気になります。

変えた理由は、今どうしてもこの2曲を聴いてほしかったからです。『心火を従えて愈々』の6曲を選んだ時と同じように、この瞬間に聴いてもらいたい曲を選んでお届けしたいと思っています。当初予定していた曲についてはまだまだ秘密なので、ぜひ楽しみにしていただきたいです! でも6月もしくは7月のライヴやワンマンライヴでは何曲か披露したいなと思ってます。

小名川高弘さんと1年以上をかけて楽曲制作をされているそうですが、どのようなやり取りをされているのでしょうか?

弾き語りから完全にアレンジしたものまでさまざまですが、自宅で録音したデモを何曲かまとめて小名川さんに届けて、どうしたいか、何が良いのかなどを徹底して話し合い、今必要なものを選曲をしたあと、さらに深い部分まで曲の伝えたいことやイメージ、雰囲気をお伝えして、次に小名川さんからアレンジ案をいただき、楽器の音、感触や構成などのやり取りをしています。楽曲ごとに完成させてく過程は少し違うのですが、多くは基本バンドサウンドが中心なので、リズムはスタジオで生で録音してもらい、スタジオでもアイデアをぶつけたり、いただいたり…という感じです。

そんな長い期間を掛けてじっくり完成させていった今作ですが、「数式」は相手に求める想いと、それが伝わり切っていない描写が受け取れるロックナンバーに仕上がっています。歌声をとっても、美根さんの情熱をひしひしと感じられて、まさにリスナーが“想像できない曲”だと思いました。

中学生の時に先生から気に入られていると思い、感じた好意から、先生への憧れを持ったのですが、“その想いや感じたことは答えが必ず出る数式とは違う煩わしさがあるんだ”という気持ちを書きました。サウンドに関しては、“ブルースっぽい曲を作ってみたら?”と父親に言われて作った曲なんです。すでに弾き語りデモの時点からイントロやAメロに出てくるギターフレーズがあって、この曲のアレンジを進める中でよりロックに、そしてサビでの解放感を出すことで、さらに歌詞が突き刺さるように意識して制作しました。

「悲鳴」の歌詞を見た時にはもっと暗めなアレンジの曲なのかと想像しましたが、「数式」とは打って変わってポップな楽曲で、この曲で一番伝えたいことは《手と手を重ね合わせても 二枚の肌は越えられないの》という歯がゆい部分ではなく、分かり合えない中でも聞こえる想いはあるというポジティブなメッセージなのかなと。

そうですね。分かり合えないことって悲しくて、でもその悲しみのおかげで、相手の秘める世界を慮ることができるから、ポジティブと言っても良いのかもしれません。

それに、人間の孤独さを歌いながらも《息をするために口ずさめ》と歌う歌詞が背中を押してくれるような感覚があります。

「悲鳴」は自分が大きく変わろうとしていた時期に作った曲なんです。私たちが自分自身のことを全て伝え切れないのと同じように、他の人の全てを知ることはできません。だから、“あの人は○○な人だから”というような決め付ける言葉を聞くと辟易するんです。この曲を作っていた時はそう言われたり、聞いたりする機会が多くて、“自分にはもっとあふれ出るほど考えていることがあるし、獰猛さだってある。自分でさえ把握できていない自分の世界を分かってもらうのは難しくて、伝えたいことがあるのに悔しい”という気持ちがありました。今でも思うことです。でも、“これはきっと私だけではないはず”と思って書きました。この時期に『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』という映画を観たことも大きいですね。主人公のヘドウィグ、ひいては自分に向けて書き始めた曲が、誰かの背中を押せたのなら嬉しいです。

また、「悲鳴」はライヴでも披露したことのある楽曲だと思いますが、このタイミングで音源化したことには何か理由があるのでしょうか?

しばらくライヴではやっていなかったので、今回のリリースで知る方がほとんどだと思います。『心火を従えて愈々』を出して今私を見付けてくれた、私に何かを期待してくれている人に『心火を従えて愈々』の中にはない、でも私にとって大切な“私の部分”を聴いてほしくて。ここで「悲鳴」を出すことによって、より深く私の世界を覗いてもらえるのではないかと思いリリースしました。

美根さんが音楽活動をしていく中での1年間は短い期間ではあるかと思いますが、前作EPのリリースや制作など非常に濃い時間であったことが、今回の2曲を聴いて伝わってくるような感覚がありました。アーティストとして丁寧に着実に歩んでいく美根さんの今後のビジョンを聞かせてください。

心火は衰えず、絶えずかたちを変え強まりながら、変わらずこの胸の内で燃えています。今回の2曲のリリースは、私がここから突き進むための自信となり、私の世界を新たな角度から楽しんでくれているみなさま、そしてこれから私のことを知ってくれて出会うであろうみなさまのことも、もっと夢中にさせるだけの力があると自負しています。もっと多くの方に知ってもらいたい、たくさんの方に私の曲を聴いてほしい、私が為に、存分に楽しみ、心をときめかせてほしい。必ず来る、その日は近いです。自分の足で確実に踏みしめながら、とめどなく辿っていく場所が、私には見えているので、ぜひ目撃してほしいです。

取材:千々和香苗

配信シングル「数式 / 悲鳴」2019年5月29日 SPACE SHOWER MUSIC

ライヴ情報

■対バン形式
6/26(水) 東京・下北沢BREATH
7/08(月) 東京・下北沢440
7/14(日) 東京・吉祥寺ROCK JOINT GB
7/18(木) 東京・原宿ストロボカフェ
7/19(金) 神奈川・Yokohama O-SITE
※詳細はみねこ美根Twitterにて

■ワンマン
『A special day of mine 「心火を従えて掴んだもの2019」』
8/08(木) 東京・下北沢GARDEN ※ワンマン
Guitar:小名川高弘/Bass:カナミネケイタロウ/Drum:大塚雄士
Guest act: SARAMI

みねこ美根 プロフィール

ミネコミネ:6歳の時にピアノで初めて作曲、11歳からはギターでの作曲も開始し、現在はピアノとギターを用いてライヴ活動中。2019年1月リリースの配信EP『心火を従えて愈々』で楽曲のクオリティの高さ、世界観が注目を集め始める。5月にはサウンドプロデューサーの小名川高弘氏と2017年秋から続いている制作作業のなか生まれている楽曲から第二弾「数式」「悲鳴」を発表。みねこ美根 オフィシャルHP

みねこ美根
配信シングル「数式 / 悲鳴」

OKMusic編集部

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