L→R 村田京哉(Gu)、大塚祥輝(Vo&Gu)、こーてぃん(Dr)、おとやん(Ba)

L→R 村田京哉(Gu)、大塚祥輝(Vo&Gu)、こーてぃん(Dr)、おとやん(Ba)

【ORCALAND インタビュー】
俺たちがヒーローになる姿を見せる
ジャンプ漫画みたいな作品

真似できるところは真似しながら
架空のヒーローを目指していく

“テレキャスター・ヒーロー”と聞いてパッと浮かぶ人はいますか?

大塚
好きなアーティストはもちろんいるんですけど、“テレキャスター・ヒーロー”は架空の存在というか、《ギター片手に弱気を救う/1人の男がいた》という語りどおり、“こういう人がいたら誰もが憧れる存在だよな”と思うヒーロー像を書きました。好きなアーティストってなると決められないので、全部をガッチャンコした架空の人物が自分のヒーロー像ですね。それが自分の目指すべき姿なのかもしれないです。『ジントリ』に出てもらった先輩たちも憧れは憧れで、そこを目指しても越えられないので。真似できるところは真似しながら架空のヒーローを目指していくのが、自分にとっては一番いい道なのかなと思っています。

なんか、本当にジャンプ漫画みたいでいいですね(笑)。村田くん作詞の「ワンシーン」にも“ヒーロー”というワードが出てきますが、《きみはいつもヒーロー》と歌うこの曲はちょっとヒーローの意味合いが違いますね。

村田
そうですね。この曲は一番最後に作ったんですけど、アルバムのテーマに沿って作った曲で、ヒーローにもヒーローがいるみたいな、ヒーローも誰かに救われているってことやヒーローの日常や人間味も書きたかったんです。
大塚
他の曲はカチカチにヒーローを書いてるしね。

「リフレイン」はポカリスエットコラボショートムービーのテーマソングにもなっていますが、タイアップありきで作った曲だったんですか?

村田
タイアップに向けて書いたんですが、“日本一のホペイロ”というテーマがあったんです。僕はサッカーが大好きなので、その言葉の意味は熟知していて、“ホペイロ=リフレイン”ってところで作った曲でしたね。僕が歌詞とメロを書いて、“なんとかしてくれる?”ってバンドに投げて(笑)。

テーマありきで書いた曲だけど、ORCALANDの決意表明にも聴こえます。

大塚
そうですね。他にも配信で何曲か出していて、他の曲を入れることもできたんですが、『HERO'S HIGH』には「リフレイン」が一番合っているということでこの曲を選びました。新曲を多く入れたい気持ちがあったので、この曲だけにしたという理由もあるんですけど。僕は曲を作るのが大好きなので、12カ月連続で企画ライヴをやっている時も、月に2~3曲は新曲を作っていたんですよ。毎回、企画に出てくれたバンドの曲をカバーしていて、それこそ60バンドくらいの曲を演奏したんですが、自分たちに課した課題で勝手にインプットが増えていたというのもありますね。
村田
プレイの引き出しも増えて、なんだって弾けるようになりました(笑)。

それもあって自分たちにないところから生まれたプレイや発想もあったんですね。

大塚
そうですね。「まだまだ飲み足りない!」は『ジントリ』をやっていなかったら作らなかった曲だと思います。こういう系の対バンが多かったから、こういう曲調ができたと思うので。

《まだまだ飲み足りない》と思える対バンが多かったと(笑)。作品的には「リフレイン」で完結しているけど、アンコール的にこの曲が入ることでライヴ感も増していますよね。

大塚
はい。“こういう曲がやりたい!”と思ってできるようになったし、完成イメージとできた時の乖離がどんどんなくなってきた感じがあります。自分たちの今の知見を最大限に出して、まだ知らないことがたくさんあるんでしょうけど、それはいつかの勝利のために努力するという感じで(笑)。
村田
ライヴで2回くらい披露しているんですけど、まだ発展途中な感じで。ライヴで育てていきたいので、バンドとして一番練習しているのがこの曲ですね。

ライヴバンドとしての自信や誇りをすごく感じる作品になったと思いますが、実際にライヴバンドとしての自信はつきました?

大塚
12カ月連続で下北沢で企画をやるバンドってあまりいないと思うので、それを達成しているということで勝手に自信になっている感じはします。あとは、自分たちにしかできないことというか、“ひとつ抜けるにはどうしたらいいか?”ってところで、「関係NIGHT FEVER」とか「ラブソングなんかにしてやんないわ」でバンドサウンド以外の楽器を入れる挑戦ができるようになったのも、やはり自信から生まれていると思っていて。自信の理由は分からないですけど、逆に言うと自信がないとできないことをやれているので、2023年を夢中に走ってきて、振り返るとそれが自信につながっていたというのは、今作が完成してすごく感じています。

取材:フジジュン

ミニアルバム『HERO’S HIGH』2024年2月14日発売 No Big Deal Records
    • NBPC-011
    • ¥1,980(税込)

ライヴ情報

『ORCALAND 2nd Mini Album 『HERO'S HIGH』Release Tour HERO IS COMING』
3/22(金) 千葉・千葉LOOK
3/23(土) 宮城・仙台enn 3rd
3/29(金) 福岡・福岡LIVE HOUSE OP's
3/31(日) 香川・高松TOONICE
4/19(金) 愛知・名古屋R.A.D
4/20(土) 大阪・心斎橋BRONZE
4/26(金) 東京・新代田FEVER

ORCALAND プロフィール

オルカランド:耳に残る歌詞と一度見たら忘れられない情熱的なライヴパフォーマンスを武器に知名度を上げている。特に結成の地・下北沢で行なわれるサーキットイベントでは毎回入場規制になるなど、今、下北沢でもっとも注目されているバンドの筆頭。2021~22年にかけて開催された『No Big Deal Records 10th Anniversary Audition』でグランプリを獲得。23年1月から12カ月連続ライヴ企画『ジントリ』を開催し、大きな話題となった。ORCALAND オフィシャルHP

「テレキャスター・ヒーロー」MV

「リフレイン」MV

ORCALAND presents 十二ヶ月連続企画
「ジントリ」After Movie

OKMusic編集部

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