Eins:Vierが傑作と自負する
『Risk』に刻まれた
ライヴを重ね熟成した
バンドアンサンブルの妙味
メンバー自身の思い入れが強い
https://okmusic.jp/news/403667/
“Eins:Vierの過去作から一作品をメンバー自身に挙げてもらうとするとどのアルバムになりますか?”。その質問に“『Risk』!”と即答したのはLuna(Ba)。“もちろん全アルバムに思い入れはあるんですけど…”と前置きしつつ、その理由を語る。“『Risk』の前に『CHAOS MODE』というミニアルバムを出しましたけど、あれはまだライヴをやっていない中で作ったものだったので。そこからライヴを積み重ねた結果できたのが『Risk』。だから、ちゃんとした初めての作品という気がしてて。今聴いたら情けないくらいに稚拙なんですけど、勢いがあって…”という。“僕も『Risk』ですかね。拙いんですけど、自由にやれたというか”とYoshitsugu(Gu)も続けたが、その台詞にすかさずLunaが反応。“そう。自由にやれたんですよ! なぜなら、プロデューサーがいなかった。だから、好きなようにできた。そこから先(『Risk』以降のアルバム)は全部、大人がついてましたから(笑)”とつけ加えた。ちなみに今回の『five sights』もセルフプロデュースである。これも当然のことながら“自由にできた”と笑う。
ふたりが『Risk』を挙げたことをこちらが意外に思っている雰囲気が伝わったのか、そこでHirofumi(Vo)が“そこで俺も『Risk』って言ったら、全員がインディーズのアルバムを上げるのか!ってことになるよな”と少しおどけながら語ったのは、何とも明るいキャラクターの彼らしい。こう続けた。“『WALK』も良かったし、『timeless words』(1996年発表のメジャー2nd)も良かったですよ”と振り返る。“1st以降はほんま苦しかった。でも、苦しんだ時期のアルバムはどれも今は自分の中では大切になってます”。そんな前向きな姿勢もHirofumiらしさではあろう。ただ、その一方で、彼もまた“思い入れで言うならば、やっぱり『Risk』とか『WALK』になる”と、そこに『Risk』を挙げた。多数決であれば、メンバー3人のうち凡そ2.5人がインディーズでのフルアルバム『Risk』を自身の傑作と挙げたわけで、これはもうEins:Vierの名盤は『Risk』で決まりだろう。筆者に異論などあろうはずもない。唯一、インディーズ作品だけに“家に音源あったかな?”という不安は若干あったけれども、担当編集者から後日“『Risk』、送りますね”と音源が届いた。流石である。
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